■2011年01月

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■根岸S・復習

GⅢ・根岸Sを制したのは2番人気のセイクリムゾン。前走・カペラSに続いて重賞連覇を成し遂げた。

それにしても、危なげのない“強い勝ち方”だった。
道中は中団のインで脚を溜め、直線で抜け出すと、前を行くダノンカモンを力でねじ伏せるかのように差し切った。
『予習』では「直線で前が塞がる最内枠のリスク」についてふれたが、幸騎手は4コーナーのカーブを利用して外へ持ち出す“技あり”の騎乗を見せてくれた(この時点で「勝負あり!」という感じだった)。
勝ち時計も優秀。1分23秒0は、良馬場では過去10年で2番目に速いタイム。前日に行われた同じダート1400mの春望S(1600万)の時計=1分25秒1を2秒強も上回った。レベルの高いレースだったと評価していいだろう。
さらに注目すべきは、この馬の上がりの脚。パサパサで力を要する馬場状態で、メンバー最速の35秒0。スピード、パワー、瞬発力のいずれにおいても、この馬の能力の高さが裏付けられたように思える。
次走はGⅠ・フェブラリーS。この馬にとっては実績のない1600m戦になる。
今回のレースにおける終いの脚の伸びや余力を残した勝ち方などから、本番でも有力な1頭という評価がされているようだが・・・。距離延長に対応できるかどうか、GⅠレースでもこの馬の能力が発揮できるかどうか。そのあたりについては、改めて検討する必要があるだろう。

2着はダノンカモン。この馬もいい競馬を見せてくれた。
好位から直線で抜け出す正攻法。最後は勝ち馬の目標にされたものの、持ち味を活かした完璧なレースに思えた。負けたとはいえ0.2秒差。3着には3馬身差をつけたのだから、その実力を評価して差し支えないはずだ。
これで、東京ダートは〈2.2.2.0〉。マイルにも実績があるため、次走のフェブラリーSでも注目されるだろう。
課題は、状態面をキープできるかどうか。今回は中1週での関東遠征ということもあって、マイナス10キロの馬体重。激走の影響が少なからず気掛かりだ。

3着は10番人気のダイショウジェット。
前走から1.5キロの斤量減、さらに距離短縮ということもあって、伏兵の1頭として名前を挙げたが、いかにもこの馬らしい“勝負が決まってから差してくる走り”で馬券圏内に飛び込んできた。
今回のような“有力な先行馬が失速したあとの後続による2・3着争い”に強いタイプ。成績にムラ馬があるだけに軸には不向きだが、連下候補としては注意が必要な1頭だろう。8歳馬だが曲者ぶりは健在だった。

エーシンクールディ(4着)とティアップワイルド(5着)は、先行力を活かすことはできたものの直線で力尽きた。パワーを必要とする馬場では、時計が速すぎた感もある。今回は相手が強すぎたと言ってもいいだろう。
2頭とも条件次第では巻き返しが可能と思わせる内容。
エーシンクールディは番手から直線で抜け出して見せ場十分。相手関係次第では勝ち負けになりそうなレースぶりだった。
ティアップワイルドも、力をつけてきている印象を残したが、今回のレースを見る限りでは、最後にもうひと伸びできる1200mの方が条件が合っているようにも思えた。

7着のワールドワイドも見限れないだろう。
『予習』の中で懸念していた通り、今回は位置取りが後ろになる展開。松岡騎手も「キレる脚がないので、もう少し前で運べていれば違った」とコメントしている。枠順やメンバー次第では、もっと走れる馬ではないだろうか。

1番人気で8着に敗れたケイアイガーベラ。
鞍上の秋山騎手は「左回りが良くないんですかねえ。ちょっと負け過ぎでそれしか考えられない」と困惑のコメント。道中の行きっぷりも良く、直線での手応えも鈍ったように見えなかっただけに、案外な結果である。アグネスジェダイにマークされていたとはいえ、極端なハイペースになったわけではない。となれば、『予習』でも指摘したような不安材料が敗因につながったのかもしれない。
「京都・阪神以外では狙えない馬」と結論付けるのは早いだろうが、今後陣営がどのような使い方をしてくるかには注目だ。

GⅠ馬のサクセスブロッケンは13着に大敗。
休み明け・58キロ・初距離という条件ではあるし、あくまで叩き台と割り切って考えれば、結果そのものは気にする必要はないのかもしれない。たしかに、今回は良化途上といった印象だ。
ただし、道中の位置取りが勝ったセイクリムゾンの直後でありながら、まったく食い下がれずここまで大差をつけられるとは・・・。次走は仕上げそのものも違ってくるだろうが、ピーク時の出来に戻れるかどうかの不安は残った。





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■根岸S・結果

2011年1月30日 1回東京2日11R
第25回 根岸S(GⅢ)
ダート・1400m 晴・良

 1着 セイクリムゾン     幸   1.23.0
 2着 ダノンカモン      三浦   1+1/4
 3着 ダイショウジェット   柴山    3

単勝 1  360円(2番人気)
馬連 1-5 640円  馬単 1→5 1290円
3連複 1-5-11 12110円  3連単 1→5→11 45080円



■根岸S・予習

東京ダート・1400mで行われるGⅢ・根岸S。
GⅠ・フェブラリーSの前哨戦という位置付けにはあるが、近年は短距離ダートのスペシャリストが競い合う一戦という印象が強い。今回の有力馬も、その多くが1400mを最も得意としているタイプ。実力拮抗の声も多く、激戦が期待できそうだ。

ダート1400mでは〈7.0.0.1〉の驚異的な実績を持つケイアイガーベラ
特筆すべきはその圧倒的な勝ち方だろう。4走前のプロキオンSでは2着に0.7秒差、続くエニフSでは0.9秒差、そして前走のギャラクシーSでは0.4秒差。良馬場のダートでも1分22秒台前半で走破できるスピードがあり、先行しながら上がり35~36秒台の脚で後続を突きはなすスタイル。自分の型に持ち込めれば、今回もこの馬の圧勝劇で終わるかもしれない。
ただし、専門紙等でも指摘されているように、今回は結果の出ていない関東圏でのレース(地元の京都・阪神以外では〈0.0.0.3〉)。陣営も輸送競馬に弱いことを考慮して、1週前に美浦に入厩させて調整する策を講じているが、俗に言う“繊細な牝馬”が環境の変化に対応できるかという不安もある。
さらに、東京は年が明けてからまったくと言っていいほど降雨がなく、ダートコンディションはいわゆる“パサパサ”の状態。つまり、よりパワー必要とする馬場になっている。時計的な裏付けがあるとはいえ、パワー優先の勝負になった場合、馬格で劣る牝馬にとっては不利な条件とも考えられる。
2走前の武蔵野Sの大敗(15着)は「出遅れと1F長い距離が原因」というのが大方の見解だが、一方で「左回りが得意でないのでは?」という意見もある(芝の1戦も含めて左回りは〈0.0.0.3〉)。全成績〈8.0.0.5〉という数字も、勝つか圏外かという極端なもので、安定感にはつながってこない。
いくつかの不安要素を抱えた中で、はたしてこの馬本来の競馬ができるどうか。今後を占う意味でも注目の一戦だろう。

ここまでダート5戦連続連対中(うち4戦は1400m)のダノンカモン
好位から抜け出す競馬が身上だが、前走は位置取りが後ろになりながらもキッチリ差し切る脚を見せてくれた。使われながら馬体重は増加の一途。充実期を迎えたという見方もできる。
東京ダートは〈2.1.2.0〉の好相性。530キロを超える馬体もパワーを問われる馬場向きだろう。「フェブラリーSへの叩き台」という見方もあるようだが、賞金を上積みして本番に備えるためには結果を出しておきたいレースでもある。
あとは、中1週で関東遠征というローテーションがどうか。
4走前のペルセウスSでは中1週の関東遠征でも結果を出している(1着)が、これは2か月の休み明けを1走(大阪スポーツ杯)叩いてのもの。中4週のローテを続けてきた今回とは状況が違う。仮に、前走の位置取りの悪さが連戦の影響によるダッシュ力の低下に因るものだとしたら、馬体重などには表れない“目に見えない疲労”を懸念する必要があるかもしれない。

前走、1200mのGⅢ・カペラSを制したセイクリムゾン
ここ6戦はすべて馬券圏内の堅実派。東京ダート・1400mでは2走前の霜月Sで2着に0.8秒差をつけて完勝している。
昨年のこのレースでは7着に敗れているが、これは直線で前が壁になって一瞬ひるんだことが原因。当時は“精神面の脆さ”があった。しかし、その後のレースぶりを見ると、最内を突いたり馬群を割ることもできるようになり、精神的な成長がうかがえる。この馬もまた、充実期を迎えたという印象が強い。
とはいうものの、今回の最内枠にはどうしても前が塞がるリスクがつきまとう。
東京ダート・1400mは一団となって速く流れるレースになりやすく、それゆえ、内に包まれると行き場をなくすことも少なくない。2年前の根岸Sで前が詰まって直線追えなくなったバンブーエールはその典型。セイクリムゾンに関しても、自身のまわりにスペースができるかどうかがカギになりそうだ。

カペラSでセイクリムゾンにクビ差の2着だったティアップワイルド
ここ2走は1200m戦で連続連対しているが、1400mでも〈5.3.2.2〉の実績。陣営も「距離は最適」とコメントしている。専門家いわく、「夏の休養で馬体が変わった」とのこと。先行できるパワー型のダート馬といった印象だ。
もっとも、1400mの実績は高いとはいえ、1200mで先行した近2走の影響については考えた方がいいかもしれない。
前半3Fを33秒8、34秒0で通過したここ2戦のスピードは、それ以前に走った1400m戦よりも1~2秒速い。今回のレースで馬が掛かり気味になって、同じようなペースで行くようなことになれば、直線で失速するケースもあり得る。1200m戦での“行きっぷりの良さ”がこの馬の持ち味とも思えるだけに、距離を戻すことがプラス材料と言えるかどうか・・・。

連勝でオープンに昇級した4歳馬のスターボード
東京ダートは〈4.2.0.1〉と得意としており、さらに1400m戦では〈3.0.0.0〉。成長著しい4歳馬だけに、他馬との斤量差を活かせば面白い存在かもしれない。
課題は時計。
前走は同条件の良馬場で1分25秒4の勝ちタイム。重賞で好勝負をするためには、少なくとも2秒の短縮が必要になる。まずは、レースの流れに乗れるかどうかがポイント。可能性を含んだ馬ではあるが、今回は試金石の一戦だろう。

同じく連勝で昇級戦となるワールドワイド
ダート1400mは〈4.4.3.3〉の実績。近走も1分23秒台で走っている。初の東京コース、相手強化など課題も多いが、勢いという点では侮れない部分もある。
問題は枠順。
好位からの競馬で結果を出しているこの馬にとって、ポジション取りの難しい8枠15番は不利な材料だろう。外々を回らされるレースになれば道中で必要以上に脚を使うことにもなる。1700mの距離経験があるとはいえ、そのあたりがどうか。後方から追い込むタイプではないだけに、位置取りがカギになりそうだ。

7か月の休み明けとなる、GⅠ馬・サクセスブロッケン
適距離とは言えない初の1400mで58キロの斤量。したがって、フェブラリーSへの叩き台と考えるのが妥当だろう。実績では抜けた存在でありながら、人気になっていないのもそのためだ。
もっとも、GⅠ馬の底力というものは、一概には軽視できない。
この馬はデビュー以来、4コーナーで5番手より後ろにいたことがない。仮に今回、1400m戦の速い流れに乗り送れて後方からの競馬になった場合、どれだけの差し脚を見せるかは未知数だ。あくまで仮定の話だが、「後ろからこれだけの脚を使える馬だったんだ」と驚かされる結果になるかもしれない。GⅠ馬であるがゆえの可能性である。いずれにしても、フェブラリーSの行方を検討する上で、この馬の走りには注目したい。

伏兵の台頭は展開によって左右される感もあるが、前が残るとすればエーシンクールディ
前走の武蔵野Sはゴール前で失速。文字通り“1F長い”印象だった。今回は〈5.3.0.2〉の実績を持つ1400m。実際、武蔵野S以前はこの距離で連続連対を続けており、今回人気のダノンカモンとクビ差の結果を残している。
この馬自身、逃げにこだわる馬ではないが、ケイアイガーベラがハナを譲るようであれば、先手を取りに行っても面白いだろう。

逆に息の入らない先行馬に厳しい流れになれば、差し・追込馬の出番も考えられる。
東京実績のあるダイショウジェットワンダーポデリオが候補だが、近走は得意としていた1200mよりも1400mでの好走が目立つビクトリーテツニーにも注意しておきたい。


京都ではGⅢ・京都牝馬Sが行われる。
4歳馬のアグネスワルツ、アプリコットフィズあたりが人気になりそうだが、前者はマイペースで逃げられるかどうか、後者は美浦からの輸送になるため(秋華賞3着は栗東滞在だった)落ち着きがあるかどうかがカギだろう。
同じ4歳馬では、適距離に戻るレデイアルバローザとペース次第で距離をこなせそうなケイアイデイジーに注目したい。
実績のあるブロードストリート、ヒカルアマランサスも圏内だが、この時期の京都芝は流れひとつで大外一気の可能性もある。となれば、前走、暮れの中山で32秒8の上がりを見せたプリンセスメモリーも怖い存在だ。






■お詫び

皆さま、いつもありがとうございます。

今日の夜から来週の半ばまでぶっ続けで仕事になってしまいました。
(月末近くはほとんど徹夜続きです・・・)
すみませんが、今週もブログをお休みさせていただきます。

AJCCは中山の馬場が差しが届くようになっているかがポイントかもしれません。
先行馬が多く、しかも少頭数。
大外に回さなくても飛んでくるケースも考えておきたいです。
土曜のレースは芝の状態に注意した方がいいでしょう。

平安Sは後ろから行く馬が人気になりそうですが、冬場の京都ダートは前が残りやすいが特徴。
そのあたりの兼ね合いが予想のカギかもしれません。

それではよろしくおねがいいたします。


安東 裕章

■日経新春杯・復習

日経新春杯を制したのはルーラーシップ。人気の4歳馬が1~3着を独占し、大方の予想通り(ファンの期待通り)の結果となった。
レースはビートブラックが先導する形で1000m通過が60秒1の平均ペース。序盤がやや速く、向正面の上りでスローに落ちて3コーナー過ぎからスパートする流れであり、上位3頭に関して言えば、この流れを味方に付けられたかどうかが勝敗を分けたようにも思える。

勝ったルーラーシップはスタートを決めて好位の外目をキープ。3コーナー過ぎからスパートをかけると直線先頭から一気に後続を振り切った。
『予習』の中で「京都の外回り2400mというコースでは、3コーナーからの下りを利用したロングスパートが勝負の決め手になることが多い」と書いたが、まさにその通りの勝ち方。しかも、ゴール前でさらにひと伸びして2着馬との差を広げたのであるから、実に“強い勝ち方”である。他馬とのスピードの違いもさることながら、自分で競馬を作れるという点を高く評価していいだろう。
今回、向正面で行きたがる素振りを見せたように、粗削りで幼い部分を残しているが、それはまだまだ成長が見込めるということでもある。この先どのようなレースを見せてくれるか、非常に楽しみだ。
あえて課題をあげるならば、スローになった時の折り合いと内で包まれた時の馬群の捌き方。外目から動いて突きはなす強さは十分に確認できたので、今後は“不利な状況からいかに自分の競馬に立て直すことができるか”という点にも注目してみたい。

2着のヒルノダムールはいつも通りの中団後ろからの競馬。先に動いたルーラーシップを目標とするような形で4コーナー手前からスパートをかけたが、差を詰めることはできなかった。
藤田騎手は「もう少し前が速くなってくれれば」とコメントしているが、ペースそのものは決して遅かったわけではない。察するところ、ルーラーシップが追走で脚を使う展開になっていればチャンスがあったということかもしれない。いずれにしても、この馬にとってのベストの競馬はできていたように思えた。特に、下り坂から直線にかけての進出はスムーズで、このあたりはコースとの相性によるものだろう。
0.5キロ重いルーラーシップに突きはなされ、2キロ重いローズキングダムにハナ差まで迫られたことから、2頭よりも1ランク下の実力と評価する声も出ている。今後の巻き返しを図るためには、自分の勝ちパターンというものを身につけることではないだろうか。ヒルノダムール向きの距離、ヒルノダムール向きのペースといった“適条件”が、現段階ではまだ不明確のように思える。

1番人気のローズキングダムは3着。
『予習』では「先にスパートをかけた馬に押し切られるケースも考えられる」と述べたが、予想された通りの“負け方”である。3~4コーナーの間でヒルノダムールが動いた時、この馬は完全に置かれていた。
武豊騎手は菊花賞の時と同様、「仕掛けどころで内にササった」とコメントしているが、それよりも「一瞬の決め手で勝負するこの馬に向かない流れだった」と判断すべきだろう。実際、インに潜り込んだ後の直線での伸び脚にはこの馬のキレ味が十分に発揮されていた。今回のレースが“直線を向いてヨーイドン”というようなスローの瞬発力勝負になっていれば、結果も違っていたはずである。
もっとも、GⅠで勝ち負けを期待される馬という見方を基準にすれば、展開に左右される脚質には不満が残る。同世代のライバルと言われるヴィクトワールピサ、ルーラーシップが自分から動ける馬だけに、現時点では大きなマイナスとも考えられる。当然、今後の課題はそのあたりをどう克服していくかになるだろう。

4番人気の支持を集めたビートブラックは10着に敗退。
表面上はハナに立って逃げ潰れた形だが、この馬の場合、2~3番手に付けて直線で他馬と競り合いながら渋太く粘るのが身上。本来の競馬だったとは言い難い。しかも、序盤は外からハナに立つために脚を使い、道中は常に番手からマークを受け続ける厳しい展開。可哀想なレースのように思えた。
今回のレースだけでは実力を測れない部分もあり、今後、自分の形に持ち込んだ時にどれだけ走れるかに注目したい。

5番人気のゲシュタルトは6着。
道中のポジションもベストで、直線を向いてからも手応えがあるように見えたが、最後は伸びあぐねて失速。プラス14キロの馬体重の影響もあったかもしれない。大差がついたとはいえ、先行馬にキツい息の入らない展開で直線半ばまで踏ん張った点は評価できるかもしれないが、状態面に関してはまだ回復途上の印象だ。

コスモヘレノス(6番人気)は12着。
出遅れて外々を回らされるレースになり、3コーナーの仕掛けどころではすでに馬が嫌気をさしていたようにも見えた。ステイヤーズSの時のようにインで脚を溜める競馬の方が向いているのかもしれない。そのあたりの適性については、もう少し様子を見てみたい。

思ったよりもいい走りを見せてくれたのは4着のナムラクレセント。
内枠を活かして好位のインをロスなく回れたこともあるが、直線半ばまでは見せ場たっぷりの競馬。決め手の差に屈したものの、57キロのハンデを背負わされるだけの力は示したように思える。『予習』でも書いたように、近走はムラ馬ぶりが目につくが、相手関係次第では今後も十分馬券の対象になりそうだ。



■日経新春杯・結果

2011年1月16日 1回京都6日11R
第58回 日経新春杯(GⅡ)
芝・2400m 曇・良

 1着 ルーラーシップ   リスポリ  2.24.6
 2着 ヒルノダムール    藤田    2
 3着 ローズキングダム   武豊   ハナ

単勝 8  320円(2番人気)
馬連 8-11 960円  馬単 8→11 1660円
3連複 5-8-11 450円  3連単 8→11→5 3250円



■日経新春杯・予習

ハンデGⅡ・日経新春杯。
暮れの有馬記念から中2週、さらに翌週の中山には別定GⅡのAJCCが組まれていることもあって、いわゆる“GⅠレベルの馬”の参戦はほとんど例を見ないレースである。しかし、今年は違う。昨年のJC勝ち馬・ローズキングダムをはじめ、“最強世代”と呼ばれる明け4歳馬6頭がエントリー。フルゲートに満たない13頭立てとはいえ、非常に楽しみな一戦となった。

GⅠ2勝の実績を持つローズキングダム
ダービー2着、菊花賞2着。そして、繰り上がりとはいえジャパンカップ1着。有馬記念を制したヴィクトワールピサとともに、明け4歳世代のトップホースと評価して差し支えないだろう。ハンデの58キロについても、実績を考えれば「58キロ止まり」という印象もあり、恵まれたという意見も少なくない。
有馬記念を疝痛で取り消したことから、その影響を不安視する声もあるが、疝痛は一過性のもので後遺症はないとのこと(実際、疝痛を起こした翌日には運動を始めている)。また、過去にJC勝ち馬が日経新春杯に出走した例がないため、「GⅠ馬がなぜこのレースに出走してくるのか?」という疑問も生じるが、陣営はそれに関して「有馬に向けて仕上げた馬体を緩めるよりも、使いながら先々につなげていきたい」とコメント。無理にローテーションを組んだということではないようだ。
もっとも、状態面が万全であったとしても、この馬には気掛かりな部分もある。それは脚質だ。
瞬発力勝負になったダービーでの後藤騎手の脚の溜め方、そして、ビッグウィークに先着を許した菊花賞の負け方。この2つのレースを見る限り、この馬のポイントは“脚の使いどころ”にあるように思える。どちらかと言えば、徐々に加速していくというよりも一瞬のキレ味で勝負するタイプという印象が強い。
京都の外回り2400mというコースでは、3コーナーからの下りを利用したロングスパートが勝負の決め手になることが多く、そうなった場合、必ずしもローズキングダム向きの展開とは言えない。菊花賞と同じように、先にスパートをかけた馬に押し切られるケースも考えられるわけだ。
レースの流れそのものも影響してくるだろうが、武豊騎手がどのようなポジションからどのタイミングで仕掛けてくるか。注目したい。

斤量56.5キロのルーラーシップ
前走の有馬記念は出負けが響き、外々を回って追い上げる形になったため、最後までレースの流れに乗れなかった印象がある。それでも勝ち馬からは0.4秒差の6着。自分の競馬ができなかったことを加味すれば、決して悲観的な負けではないだろう。元々が大跳びの馬なので、小回りの中山よりも広い京都コース向き。前走よりも条件的にプラスになることは間違いないはずだ。
ローズキングダムとの斤量差は1.5キロ。直接対決のダービーでは0.3秒負けているが、これは当時の経験値と瞬発力の差と判断する意見が多く、それゆえ、今回は逆転可能と予想する競馬記者も少なくない。
問題はローテーション。
当初の予定は次週の中山・AJCCと言われていたが、1週早めてここに参戦。条件的に合うレースであるし、体調が良いからこその出走なのだろうが、休養明けの鳴尾記念からGⅠを挟んで中2週続きというのは多少なりとも気になる(調教の動きは抜群だったようではあるが・・・)。

斤量56キロのヒルノダムール
昨年のクラシック戦線における主役の1頭ではあるが、実際のところは重賞勝ちのない2勝馬。それを考えると、GⅠ馬の58キロに対しての56キロは見込まれた感もある。もっとも、2勝はいずれも京都コースで上げた勝ち鞍であり、7着に敗れた菊花賞でもローズキングダムとの差は0.2秒。対ローズに限って言うならば、逆転できないとまでは決めつけられないだろう。
この馬の場合、「道中の位置取りが後方になったために届かず」といった負け方が多い。今回、陣営は「前で競馬をする」とコメントしているが、そうしたニュアンスの発言はこれまでもレースのたびに語られていた。ということは、陣営や藤田騎手が先行策を試みても、現時点では馬自身に好位に付けられる脚がないということなのかもしれない。今回、この点を克服できるかどうか。

同じく56キロのゲシュタルト
前走の中日新聞杯は3着。1着馬が有馬記念3着、2着馬が中山金杯勝ちということで、この馬の能力を評価する声も出ているようだが、2頭から大きく離された結果(勝ち馬から0.8秒)である以上、額面通りに受け取れない部分もある。
もっとも、休養明けの秋2戦に比べれば、走りそのものに躍動感が戻りつつあったことは確か。末脚勝負になったダービーでも0.3秒差の4着に粘った先行力が持ち味。重賞勝ちのある京都コースで差し馬を封じるロングスパートをかけるレースができれば好勝負も可能だろう。
いずれにしても、ポイントは状態面。昨年は年明けデビューからダービーまでに7戦走ったタフな馬。使い込まれて体調がアップしているようならば要注意の存在だ。

唯一、関東から遠征するコスモヘレノスも56キロ。
2走前のアルゼンチン共和国杯は格上挑戦ながら3着。これについては51キロのハンデに恵まれた部分もあったようにも思えたが、続くGⅡ・ステイヤーズSでは古馬相手に勝利。クラシック戦線には参加できなかったものの、“最強世代”の1頭として名乗りを上げた。同世代の有力馬と対戦していないことは、逆に不気味な存在。緩みのない消耗戦になった場合は、長距離レースで培ったスタミナが活かせるかもしれない。ともあれ、力関係を測る上で興味深い一戦だ。
あえて気になる点をあげるならば、勝負気配だろうか。
今回の鞍上は新馬戦でも手綱をとった丹内騎手だが、京都コースの経験という点で若干の不安がある。あくまで仮定の話ではあるが、このレースを目標とするのならば関西の騎手を乗せる選択肢もあったはず(例えば騎乗馬のない岩田騎手や安藤勝騎手など)。穿った見方をすれば、人馬ともに経験を積ませることが一番の目的と捉えることもできるのだが・・・。

4歳世代の中で最も斤量が軽いのは、55キロのビートブラック
1600万を勝っての昇級戦となるが、2走前の菊花賞ではローズキングダムとクビ差の3着。軽視できない存在だ。
この馬の持ち味は、渋太い先行力と並ばれても食い下がる勝負根性。決め手比べでは分が悪いが、ゲシュタルトと同様、ロングスパートで活路を見い出すレースができれば馬券圏内も十分考えられる。
あとは、重賞戦線で古馬に揉まれていない分の経験値の差がどうかだろう。

4歳世代以外では、斤量57キロのナムラクレセントが実績上位。
ただし、近走はレース内容が不安定で、今回は調教でも気難しさを見せたとのこと。相性の良い和田騎手への乗り替わりは好材料かもしれないが、信頼性という点で不安がある。
ローズキングダムの決め手を基準に考えるならば、先行して粘り込める馬に注目すべきかもしれない。
メイショウクオリアは昨年夏の北海道で連続3着。脚質的には前へ行ける馬ではある。もっとも、相手関係と56キロの斤量を考えるとここでは厳しいという印象は否めない。
むしろ、大穴ではあるが個人的に気になるのはエーティーボス。今回のメンバーでは見劣りするものの、最軽量52キロのハンデを活かして思い切った先行策(例えば大逃げ)に出れば、あるいは・・・があるかもしれない。

最後に、今回のレースで重要なポイントになりそうなのは、天候と馬場状態。
日曜の京都は雪予報。そのため、一気の天候悪化に備えて前日売りも中止になった。天気が崩れずに良馬場で行われれば、各馬とも能力を発揮することができるだろうが、道悪になるとそれなりの検討が必要になってくる。
決め手勝負のローズキングダムは、過去に中山の荒れ馬場を苦にしたことからもわかるように、マイナス材料になるだろうし、跳びの大きいルーラーシップにも不利な条件になりそうだ。
熱戦を期待する以上、良馬場で行ってほしいが、天気が不安定ならば直前まで様子を見る方が賢明だろう。





■今週末のブログについて

いつも「競馬のツボ<ブログ版>」にお越しいただき、ありがとうございます。
都合により、今週末のブログはお休みさせていただきます。
新年早々、申し訳ありません。

今週は京都でシンザン記念、中山でフェアリーSと、2つの3歳重賞が行われます。
クラシックに直結しにくいレースと言われてはいますが、今後のトライアルに出走してくる有力候補を評価する上で、基準となる馬が現われるかもしれません。

シンザン記念は前評判の高い牝馬のドナウブルーをはじめ、前走重賞で人気に応えられなかったアドマイヤサガス、オルフェーヴルの巻き返しにも注目です。人気薄(かどうかはわかりませんが)では、前走降着のレッドデイヴィス、芝2戦目(前走は朝日杯)のシゲルソウサイの逃げ残りに注意かも。

フェアリーSは良血・ダンスファンタジアが気性面で成長しているか、牡馬相手に好走したピュアブリーゼ、アドマイヤセプターがどのような走りを見せるか、興味深いレースです。あとは、新馬戦をブッチギリで勝ったイングリッド。中山の小回りコースでも強さを発揮できるかどうか。中山のマイル戦ですので、枠順の有利・不利については慎重に検討すべきでしょう。

それでは、皆様のご健闘を祈ります。


安東 裕章




■中山金杯・復習

新春の中山金杯を制したのは1番人気のコスモファントム。“最強世代”と呼ばれる明け4歳馬からまた1頭重賞勝ち馬が誕生した。

レースは予想通りモエレビクトリーが逃げて、1000m通過が61秒0のスローペース。差し・追込馬にとっては厳しい流れとなり、実際、出走16頭全馬が34秒台の上がりをマーク。前へ行った馬がそのまま先着という結果だった。
勝ったコスモファントムにとっては理想的な展開。道中は3~4番手のインで折り合い、直線で抜け出す正攻法の競馬ができた。『予習』では「同型馬との兼ね合い」を課題として取り上げたが、先行激化にならなかったことで、この馬の力を100%出来たと言っていいだろう。Cコース変更で内が有利な馬場状態。当然ながら、枠順も味方した。
もちろん、馬自身の走りも評価できる。特に、直線でスペースが開いたと同時に抜け出した瞬発力は素晴らしかった。相手を圧倒するような重厚な強さはないが、レース運びが巧くセンスの良い馬という印象が残った。
今後の課題は緩みのない速いペースになった時の走りだろう。言い換えれば、先行激化の消耗戦になった場合である。重賞勝ちにケチをつけるつもりはないが、今回はすべての条件がこの馬にプラスに働いた感もあるし、相手関係も楽だったように思える。今後の成長も含めて、その走りに注目していきたい。

2着には伏兵のキョウエイストーム。
『予習』では「枠順を活かしてロスなく巧い立ち回りができれば、面白い存在になるかもしれない」と書いたが、まさにその通りのレースを見せてくれた。狙いすましたように最内を突いた石橋脩騎手の好騎乗も光った。
もっとも、11番人気というのは、あまりに低い評価だったとも思える。たとえ距離不安があるにしても、中山〈3.3.2.0〉という実績と内枠を加味すれば十分に馬券の対象となったはず。ここまで高いコース実績があるということは、展開や相手に恵まれた好走ではなく、馬自身の走りがコース形態にマッチしていると考えるべきだろう。トリッキーな中山コースだからこそ、適性は軽視できないということである。

3着は外から伸びたナリタクリスタル。
一旦は先頭に立ったが、最後に内から差されたのはコース取りの明暗のようにも見えた。とはいうものの、休み明けでこの走りは立派。持ち前の勝負強さを発揮できたレースだったと言えるだろう。GⅢクラスでは能力上位の存在。あとは、もうひとつ上のクラスへ行って、同じように相手なりに走れるかどうかが課題になるかもしれない。

モエレビクトリー(4着)とケイアイドウソジン(5着)もわずかの差。ただし、モエレは道中スローペースに落としながら直線で突きはなすことができず、ケイアイは勝ち馬と同じ戦法をとりながらももうひと伸びできなかった。このあたりは力の差と見るべきかもしれない。
ケイアイに関しては、吉田豊騎手が「ハナに立つのが理想」とコメントしているので、今後のレースでは逃げることも頭に置いて考えたほうがいいだろう。

2番人気に支持されたミステリアスライトは8着。
蛯名騎手は「左回りの方がいいのかも」とコメントしているが、『予習』でもふれたようにもう少し前目のポジションが理想だろう。大外枠がマイナスに働いた部分もあるはずだ。次走、東京のOP特別(例えば白富士S)に出てきて内目の枠に入ったら要注意。自分の競馬が出来ずに0.3秒差の負けならばまだまだ見限れない。

先にも述べたように、今回のレースは差し・追込馬には厳しい展開。マッハヴェロシティ、セイクリッドバレーあたりは“参考外”ととらえてもいいかもしれない(自分でレースを作れない弱さを披露した形ではあるが・・・)。
ただ、アクシオンの覇気のなさ、マイネルスターリーの出足の悪さは気になるところ。今後に関しての不安点が残ったようにも思える。





■中山金杯・結果

2011年1月5日 1回中山1日11R
第60回 中山金杯(GⅢ)
芝・2000m 晴・良

 1着 コスモファントム     松岡   1.59.8
 2着 キョウエイストーム   石橋脩   1/2
 3着 ナリタクリスタル      幸      ハナ

単勝 4  280円(1番人気)
馬連 3-4 3360円  馬単 4→3 5320円
3連複 3-4-12 10770円  3連単 4→3→12 58100円


■中山金杯・予習

年明け最初の重賞となるGⅢ・中山金杯。
ハンデ戦ということもあって、2ケタ人気の馬が馬券に絡むことも多く、近5年の3連単の平均配当は20万を超える(3連複も5年連続万馬券)。毎年“波乱含み”となる一戦だ。

専門紙の多くが有力候補と見なしているのが、唯一の明け4歳馬・コスモファントム
有馬記念1・3・4着の結果もあって、“最強世代”との呼び声も高い明け4歳だが、この馬も前走の中日新聞杯ではトゥザグローリーの2着、2歳時にはヴィクトワールピサにクビ差の2着(ダノンシャンティ・ヒルノダムールには先着)と、世代の中心馬たちと差のない競馬をしてきた実績の持ち主。専門紙の記者が重い印を打っている理由にも、「強い世代の1頭」という意見が目立っている。
ただし、この馬の経歴を考えた場合、世代レベルとしての評価には一考が必要かもしれない。
コスモファントムはデビューから3戦ダートを走り、昨年もダービー以降に地方交流のダート戦を使われている。「芝・ダート兼用馬」と言ってしまえば聞こえはいいが、穿った見方をするならば「陣営にはこの馬の芝適性について疑問があったのではないか」という考え方もできる。少なくとも、クラシック3冠路線や古馬混合の芝の重賞に駒を進めた他の3歳馬たちとは、“芝馬としての使われ方”に違いがあるのは明らかだ。
有馬記念で1・3着となったヴィクトワールピサとトゥザグローリーを相手に好走したことは、コスモファントムの能力を測る上でのひとつの基準にはなる。しかし、芝のレースで揉まれた経験値に関しては2頭とは大きな差がある。「強い世代の明け4歳馬だから」という安易な理由だけで、無条件に“買い”という判断は避けるべきだろう。
前走の中日新聞杯はマイペースに持ち込めたことが好走の要因であり、ある意味展開に恵まれた感も否めない。中山が今週からCコース使用となることは、先行力を活かしたいこの馬にとって有利な材料には違いないが、一方で同型馬との兼ね合いという課題もある。このレースでどのような走りを見せてくれるか。試金石の一戦として注目したい。

昨年このレースを制したアクシオン
鳴尾記念を勝っての2連勝中だった昨年と比べると、今年は臨戦過程の勢いが今ひとつ。加えて、トップハンデの57.5キロ。長期休養があったとはいえ、8歳馬には厳しい斤量という見方も少なくない。
もっとも、中山金杯というレースには、同じ馬が連続して好走するという特徴がある。アサカディフィートやアドマイヤフジがその例だ。相性の良さというのもあるのかもしれないが、有力馬にとっては秋のGⅠを叩き台とした上で、目標のレースとして設定しやすいのかもしれない。
アクシオンの場合、3走前の札幌記念3着のように、条件が合えば一変する可能性を持っている。前走の鳴尾記念10着にしても、大外枠で前に壁を作れなかったのが敗因であり、3枠6番の今回は枠順的にも好転した。状態面がどれだけ良化しているかのチェックが必要になるだろうが、地力上位(それゆえトップハンデ)である以上、簡単には軽視できない存在だろう。

夏の新潟記念勝ち以来、4ヵ月の休み明けとなるナリタクリスタル
自在性のある脚質で、相手なりに器用さを発揮するタイプ。特に、混戦になった時の渋太さはこの馬ならではの持ち味だ。昨年のサマーシリーズで本格化した印象があるだけに、今回のメンバーならば実力上位と評価してもいいだろう。
あとは久々がどうか。鉄砲実績が〈0.0.0.2〉で二走目が〈2.0.0.0〉という数字は、いかにも叩き良化型だが・・・。能力を出せる仕上がりならば有力候補の1頭。

昨年の夏、500万からの3連勝でオープン入りを果たしたミステリアスライト
前走のディセンバーSは2番人気に支持されながら6着に敗れたが、直線で狭まる不利がなければ・・・と思わせる内容。力負けとは言えないだろう。「55キロの斤量は魅力」という陣営のコメントの通り、3連勝当時のキレのいい走りができれば圏内の可能性も十分にある。
問題はポジション取り。
この馬にとって理想的な展開は好位からスムーズに抜け出す競馬。大外枠に入った今回、前々の位置に付けられるかどうかがポイントになりそうだ。さらに、3連勝が東京と新潟であったことからもわかるように、広いコースの方が持ち味を活かせるタイプ。中山の小回りコースでゴチャつく展開になるとどうか。

前走、オープンのディセンバーSを制したケイアイドウソジン
戸崎騎手の騎乗が光ったレースだったが、ハナへ行かないとモロい印象が強かったこの馬にとって、番手で折り合って抜け出す競馬ができたことは大収穫。
もっとも、1800mでは〈5.0.1.7〉の実績がありながら、2000mになると〈1.0.1.2〉。ベストより1ハロン長い印象は否めない。近走の成績も1着か着外かいう両極端。信頼性においては少々見劣る感もある。

前走1600万の美浦Sを逃げ切ったモエレビクトリー
中山コースは〈3.2.1.1〉と好相性。前走は1800m戦だったが、2000mでも〈2.3.2.2〉(中山2000は〈1.2.1.0〉)と結果を残している。近4走はいずれも馬券に絡む安定感があり、ハンデも前走から3キロ減の54キロと恵まれた印象だ。
外枠に入ったことで、ハナに立つために序盤で必要以上に脚を使わされるリスクも生まれたが、同型を封じてマイペースの逃げに持ち込むことができれば、Cコースへの変更を味方につけての粘り込みも可能だろう。

同じく前走1600万(逆瀬川S)を勝ったマッハヴェロシティ
3歳時には青葉賞2着の実績があり、クラシックでも期待されていた馬。前走勝ちだけで本格化とは言えないものの、潜在能力には一目置いておきたい。この馬も前走より3キロ減の54キロでの出走してくる。
ただし、この馬の場合、近走の勝ち鞍はいずれもスローの瞬発力勝負。33秒の上がりで突き抜けるパターンで、中山向きとは思えない面もある。

コース適性ならば、中山芝〈3.3.2.0〉のキョウエイストーム
良績がマイルに集中しているため、不適距離ということで評価は低いようだが、中山・芝・2000mを走るのは、実は今回が初。過去に大敗があるわけではない。枠順を活かしてロスなく巧い立ち回りができれば、面白い存在になるかもしれない。

その他で気になるのは、重賞勝ちのある実績馬2頭。
まず、昨年の函館記念を制したマイネルスターリー
近走の内容が一息のため、函館記念は洋芝適性の高さによる勝利だったという見方をされているが、あのレースで見せたマクりの競馬は中山向きの走りとも思える。
出遅れによるポジション取りの悪さがそのまま成績につながっている感もあり、なによりスタートが課題になるが、前々の位置をキープできればレース運びも違ってくるはず。函館記念ではホワイト騎手の腕が光ったが、今回のべりー騎手も外国人ジョッキー。“馬を走らせる技術”に期待したい。
もう1頭はアルコセニョーラ
夏場に調子を上げる牝馬のイメージが強いが、陣営によれば「今年は冬でも状態がよい」とのこと。そのあたりの自信は暮れの有馬記念に登録したことからも伺える。実際、調教の動きについての専門紙の評価も高いものが多い。小柄な馬なので斤量減も好材料だろう。
差し馬向きの展開になった場合という条件はつくが、小回りで直線の短い福島コースで見せるような走りをされると怖い存在だ。


京都ではマイル戦のGⅢ・京都金杯。
注目したいのはネオヴァンドーム。
今回人気になりそうなサンディエゴシチーと同じように、神戸新聞杯→菊花賞の長距離路線からの距離短縮がプラスに働けば、得意コースなだけに大駆けの可能性もある。問題は仕上がり具合だろう。




■謹賀新年♪

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

皆さまにとって幸多く実りのある年になりますよう、
心よりお祈り申し上げます。

今年も競馬を楽しみましょう!



安東 裕章

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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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