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■アイビスサマーダッシュ・予習

今年で9回目となる夏の風物詩・アイビスサマーダッシュ。4年連続で馬単万馬券という結果で、一昨年と昨年は2ケタ人気の馬が連対。難解な予想を強いられるレースである。
はじめに、直線・芝・1000mにおいて“狙い目”とされている3つの要素について復習しておきたい。

 (1)外枠
 (2)牝馬・3歳馬
 (3)ダート実績馬

「外枠重視」は、言うまでもなく、直線競馬の予想における代表的なセオリー。馬場の荒れていない部分を通れることに加えて、外ラチを頼ることで競走馬がまっすぐ走るようになることが大きなアドバンテージとなる。
「牝馬・3歳馬」は斤量差が有利に働く。過去5年のデータを参照してみても、複勝圏に入った15頭のうち10頭は牝馬もしくは3歳馬。『競馬のツボⅡ』でも述べたように、この傾向はアイビスサマーダッシュに限らず、サマースプリントシリーズにおける重要なポイントである。実際、2週前に行われた函館スプリントSも、3歳牝馬のグランプリエンゼル(51キロで出走)が制している。
「ダート実績馬」といえば、一昨年の勝ち馬・サンアディユがその典型だろう。ダートの短距離戦で問われる“一本調子のスピード勝負”への適性が、直線・芝・1000mで開花する場合があるということだ。

今回の出走メンバーを見てみよう。
前売り段階で1番人気(4.4倍)に支持されているのは、3歳馬のエイシンタイガー。前走のGⅢ・CBC賞では、差し馬有利な馬場で先行してクビ差の2着。古馬相手にも十分戦える能力を示した。53キロの斤量、7枠14番の枠順。好走できる条件は揃ったと見てもいいだろう。
問題は直線競馬への適性。エイシンタイガーを高く評価する記事には“センスのいい馬”という言い回しが多い。直線競馬はセンスよりもスピードの持続が求められる特異なレース。過去において前半3F・33秒台の経験のない同馬に、このレースの条件が向いているかというと、少なからず疑問である。とはいえ、ここでしっかりと結果を出せるようならば、サマースプリントシリーズはもちろん、秋の重賞戦線でも中心になれる素材であることは間違いない。どのような走りを見せてくれるか注目したい。

2番人気は5歳牝馬のアルティマトゥーレ。前走のテレビユー福島賞の走破タイムは翌日のOP・バーデンバーデンCよりも0.5秒速く、2着馬に0.4秒差をつけた逃げ切り勝ちは評価できるだろう。父・フジキセキ、母・エアトゥーレという良血(弟は皐月賞馬のキャプテントゥーレ)。ここにきて素質が開花したという見方も多い。54キロ、6枠12番の枠順も有利と言えよう。
この馬の場合、ポイントは相手関係。2走前の牝馬限定GⅡ・阪神牝馬Sでは2番人気で10着という結果。重賞ともなれば他の出走馬は一気に骨っぽくなる。さらに、近走の勝ち鞍はすべて2ヶ月以上の間隔を空けて出走したレースだが、今回は中2週のローテーション。人気の高さに対して未知数の要素が多い点が気掛かりだ。

連覇を目指す5歳牝馬のカノヤザクラ。昨年は大外枠の18番ゲートに入ったが、今年も8枠17番と枠順に恵まれた。7ヶ月半の休養からCBC賞を1走使ったローテーションを見れば、このレースを含めてサマースプリントシリーズに狙いを定めたことは歴然。有力候補の1頭と考えていいだろう。
あえて問題点を探すならば、前走の負け方。馬場状態を考えれば不利な内枠だったとはいえ、後方ままで全く伸びず11着という結果は物足りない。このレースが目標である以上、前走を度外視することもできるのだが、その分、叩き2走目でどこまで調子を上げているかがカギになる。本調子でない場合は、昨年よりも1キロ増となった斤量(55キロ)も微妙に影響するかもしれない。ちなみに、昨年は叩き3走目でCBC賞5着からの参戦だった。

GⅠ・高松宮記念5着以来の休み明けとなるコスモベル。5歳牝馬で54キロ、7枠15番。この馬にも有利な条件が揃った。「夏場に調子を上げる馬」「今年に入って本格化」と陣営の期待も大きい。
不安点は、エイシンタイガーと同じく、直線競馬への適性。2走前のGⅢ・オーシャンS2着、前走のGⅠ・高松宮記念5着は、いずれも最内枠から好位につけ4コーナーから内へ潜り込んだ結果。つまり、コーナリングの器用さが好走につながったという見方ができる。先にも述べたように、直線1000mのレースに求められるのは器用さよりもスピードの持続力。芝・1200mの持ち時計はメンバー中トップではあるが・・・。

1600万→オープンを連勝してこのレースに臨むシャウトライン。2走前の直線1000m・駿風Sでは2着馬に0.4秒差をつける快勝。直線競馬の適性の高さを示した結果と言えるだろう。近6走は4勝2着1回。勢いという点では、エイシンタイガー・アルティマトゥーレと比べても見劣りしない。
ただし、こちらは5歳牡馬。牝馬・3歳馬との斤量差がどう影響するか。前走のバーデンバーデンC勝ちよりも2キロ増となる点も若干気になる。

51キロで出走する3歳牝馬のコウエイハート。6枠11番という枠順も悪くない。これまでのレースぶりを見る限り、スタートが良くハナに立つが他馬に絡まれると後退というパターンが多い。それゆえ、馬群がバラけやすくスピード重視の直線1000mは、この馬に向いているようにも思えるし、マイル戦(阪神JF・桜花賞)ではパッタリ止まってしまうことから距離短縮はプラスに違いない。
もっとも、今回は古馬との初対戦。過去にこのレースを制した3歳牝馬(テイエムチュラサン・サチノスイーティー)には古馬との対戦実績があった。大駆けの魅力もあるが、必要以上に期待するのは危険かもしれない。

大外18番に入ったアポロドルチェは昨年の3着馬。GⅠ・スプリンターズSでも5着。実績的には侮れない1頭だ。
ただし、昨年は3歳で53キロの斤量。今回は3キロ増となる。昨年の最内枠よりも条件が格段良くなったようにも見えるが、この馬にとっては、必ずしも大外枠が有利とは言えない部分もある。スタートがいい馬ではないため(前走と3走前には出遅れ)、馬群全体が外ラチに寄った時に前が壁になるリスクも生まれやすいからだ(これはカノヤザクラにもあてはまる)。

枠順に恵まれたと思えるのは、逃げ馬のウエスタンビーナス(8枠16番)。近走の1200mのレースでは外枠に入ることが多く、無理にハナを奪うレースが続いていたが、今回はスタートダッシュを決めれば先手を取れる条件。加えて、前走は好位からの競馬で0.1秒差(4着)という結果。仮にハナに立てなくても、前に馬を置いて脚を溜める競馬ができれば、上位に食い込める可能性もあるだろう。人気はないが注意したい1頭である。

前走・バーデンバーデンCで末脚の光ったクールシャローン、3年前の勝ち馬で叩き2走目でここに狙いを定めてきたサチノスイーティー、復活を期して参戦するGⅠ馬・ゴスホークケン、潜在的なスピード能力が評価されているアポロフェニックスなど、伏兵馬を上げればきりがない。
あえて面白そうな存在を上げるならばマルブツイースター。2年前の小倉2歳Sの勝ち馬だが、近走は中途半端なレースが続き2ケタ着順が続いていた。ところが、前走のバーデンバーデンCでは逃げを打って0.4秒差。今回、初めてブリンカーを着用するということは、前走同様思い切った競馬をすると思われる。できれば外枠が欲しかっただろうが(1枠2番)、有力馬が外枠に集まったことで内の馬群がバラけて逆に走りやすくなるかもしれない。最後まで集中力が途切れずに先行できるようならば、前々での残り目も考えられる。



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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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