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■函館記念・復習

函館記念を制したのは4番人気のサクラオリオン。3月のGⅢ・中京記念以来の重賞2勝目を手に入れた。
このレース、上位3頭には共通するものがあった。それはジョッキーの“好騎乗”である。

1着のサクラオリオン・秋山騎手は、大外枠に入ったこともあって、無理に好位に付けるのではなく、道中は中団後方のインで脚を溜める競馬に専念。4コーナーを回って空いたスペースを見つけるとそこから加速、ゴール手前で2・3着馬を鮮やかに差し切った。スタートから1コーナーまでの間に内に入れた判断と直線での仕掛けのタイミングは実に見事。馬の力を信じているからこそできた乗り方と言えるだろう。
今回の勝利で札幌芝実績は〈2.1.1.0〉。次走の予定はGⅡ・札幌記念とのこと。相手関係は厳しくなるだろうが、7歳にして重賞戦線に参入してきた“遅咲き”の同馬には、ベストの体調で悔いのない走りをしてもらいたい。

2着のマヤノライジン・藤田騎手は、これ以上はないレース運びを見せてくれた。ペースが遅いと判断すると3コーナーからマクリ気味に進出。ゴールまで追い通す騎乗はまさに“剛腕”。最後まで渋太く伸びて2着を確保した。
好走の要因には『予習』でもふれた「陣営の勝負気配」も上げられる。メンコを外し、さらにリングバミを着用。馬が能力を発揮できるための“工夫”が結果につながった。レース後、藤田騎手は「ズブくなった今は2000mの方がいい」とコメント。8歳馬ではあるが、今回のように時計のかかる馬場では、伏兵としてのマークが必要になるだろう。

3着はメイショウレガーロ・岩田騎手。『予習』で述べたように、頭の高い走りをするこの馬にとって、理想はハナに立つこと。そして、今回はまさに理想通りのレースとなった。逃げ馬のドリームサンデーが控える形になったのも、実は岩田騎手が強引にハナを主張したからに他ならない。さらに、道中は平均的なラップを刻んで後続に脚を使わせる絶妙なペース配分。最後は1・2着馬の差し脚に屈したが、この馬の持ち味は十分に発揮できた。

1番人気のマイネルチャールズはまったく見せ場もなく12着。プラス14キロという馬体重からもわかるように、今回は仕上がり途上だったと考えられる。松岡騎手は「休み明けも洋芝もこの馬にはマイナス」とコメント。3歳時の走りには程遠い内容だったが、屈腱炎明けということもあって無理をさせなかったのかもしれない。このレースだけで評価を下すのは早計だろう。

同様に、ゼンノグッドウッドも見直せる余地がある。休み明け、出遅れ、大外を回るコース取りと、負ける要因が重なったレース。それでも、メンバー最速の上がり34秒6。瞬発力勝負が見込める条件になれば巻き返しは十分にあるはずだ。例えば、次走、差し馬有利の馬場になった新潟記念に出走してくるようならば、怖い存在かもしれない(もっとも、左回り芝は初になるが・・・)。

マンハッタンスカイは4コーナーまで理想的なポジションでレースを進めていたが、直線を向くと失速。芹沢騎手は「中1週というローテが影響したかもしれない」とコメントしているが、短期放牧明けの前走・巴賞がこの馬の状態のピークだったのかもしれない。
近年の函館記念は“巴賞・負け組”の活躍が目立っているが、仕上がり状態と中1週のローテーションが前哨戦と本番の逆転現象を生んでいるとも考えられる(今回の1~3着馬も、巴賞の3、5、6馬だった)。

インティライミは追って伸びずの競馬。長期休養明けから復調に時間がかかっているようだ。トップハンデ、初コースなど不安材料が多かったこともたしかだが、実戦を使っても調子が上がってこないのは“衰え”の兆候のひとつ。今後のレースぶりに注意したい。


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■コメント

■ [ジェイ]

こんばんは。

少し質問させて下さい。ブラックアルタイルはなぜ好走したのですか?

あと、ドリームはなぜ逃げの競馬をしなかったのですか?

よろしくお願い致します。

■当たりました!! [ぶらんち]

こんにちわ!
毎回ブログを参考にさせてもらっています。

先週の函館記念ですが、このブログのおかげで馬券を当てることができました!
コース適性、斤量減などの理由からサクラオリオンを軸にして、有力馬(レジネッタ、マイネル、マンハッタン、ゼンノ、ドリーム、インティライミ)への馬単6点を買おうと決めていましたが、安東さんのブログを読んで「マヤノライジンも買い目に入れた方がいいかも」と思い、1点追加したところ・・・ズバリ!でした!
恥ずかしながら生涯2回目の万馬券的中です。ありがとうございました!

それにしても、「穴はマヤノ」「ハナに立てばメイショウレガーロ」など、鋭い考察ですね。・・・驚きです!
これからも楽しみにしています。お体に気をつけてがんばってください!

■ [電気羊]

メイショウレガーロが良さそうな気はしましたが、三頭当てるのは難しそうなので思い切って人気上位3頭は敢えて外して4点だけ三連複を購入。単複を抑え、あとはコース適性など考え人気馬も加えたワイドを数点買いました。
マヤノは、穴指名されていたのに加え、洋芝が合ってそうだし、藤田騎手だし、馬体減もプラスではと締め切り間際に買い足しました。
結果、複勝、ワイド2点の的中で思った以上の回収。
著書及びブログ、本当にありがたく活用させて頂いています。週末が楽しみです(^-^)

■ジェイさんへ [安東 裕章]

こんにちは。
いただいた質問について考えてみたいと思います。

ブラックアルタイルは、近走は凡走が続いていましたが、昨年1月のGⅡ・AJCCで3着に入った実績馬。今回は潜在的な能力を発揮できる条件が揃ったということでしょう。
まず、53キロの軽ハンデ。次に、短期放牧明けの巴賞を使って状態が上がっていたこと。
この2点が馬自身の好走要因として考えられます。
そして、これらの要因を結果につなげたのは“枠順”と“展開”だったと思います。
1枠2番に入ったことで、ロスなくインを進む競馬ができ、直線も最内から伸びてきました(もちろん、この伸び脚には斤量の恩恵があったと思います)。出遅れて後方から外を回った巴賞よりも、無駄のない上手なレースができたということです。
“展開”については、メイショウレガーロが刻んだ平均的なラップが、この馬に有利に働いたのではないでしょうか。序盤で遅れをとるような速いペースでもなく、かと言って、瞬発力を求められるスローな流れでもありませんでした。ブラックアルタイルは、スピードでも末脚のキレで勝負する馬ではなく、レースの流れに乗って好位から差すタイプですので、平均的なペースが向いたのだと思います。当然、内枠に入ってインを進めたことも、流れに乗れた原因のひとつでしょう。
他にも、北海道の滞在競馬の効果があったのではないか、あるいは、長距離中心のレースを使っていた同馬に1800m(巴賞)→2000m(函館記念)という距離変更がプラスに作用したのではないか。そういった推測もできるかもしれません。
いずれにしても、今回は有利な条件が揃ったことは間違いないでしょう。したがって、次走も同じような競馬ができるとまでは言いきれないと思います。

次に、ドリームサンデーについてですが、この馬が逃げなかったのは、たしかに意外でした。
藤岡佑騎手のコメントは「自分のペースで行きたかったが、他馬が速くて行けなかった」。つまり、メイショウレガーロに先手を取られたということでしょう。
無理をしてハナに立とうと思えばできたかもしれませんが、そうなった場合、不安材料となるのは『予習』の中でも述べた“距離実績”です。2000mよりも1800mに良績がある同馬が、はじめからペースを上げれば、最後の1Fで脚が止まる危険性があります。あくまで推測ですが、藤岡佑騎手はベストよりも1F長い距離をもたせるために、折り合いに専念したのではないかと思います。その意味では、最後に外から差して掲示板を確保できたことは収穫だったかもしれません。
もっとも、今回のレースだけで、「脚質転換」とは言えないと思います。レースの条件や同型馬の有無によっては、これまで通りの逃げをする可能性は十分にあるでしょう。ドリームサンデーの次走は陣営のコメントに注意したいと思います。「この馬はハナを切った方がいい」「前走(函館記念)と同じように中団で脚を溜める競馬をしたい」。なんらかのヒントがあるかもしれません。

■ぶらんちさんへ [安東 裕章]

こんにちは!
馬券的中、おめでとうございます!

『予習』でも書いたように、今回の函館記念は信頼できる中心馬のいないレースでした。
人気馬に不安要素が多い反面、人気薄にも好走の可能性が見えました。
こういうレースは馬単では狙いづらいと思いますが・・・、素晴らしいですね!

これからもがんばってください。
朗報をお待ちしています。

■電気羊さんへ [安東 裕章]

いつもコメントをありがとうございます。
加えて、馬券的中おめでとうございます!
難解なレースでしたが、きっちりとプラス収支にされたようですね。

電気羊さんの「藤田騎手だし」という“買い”の理由、よくわかります!
今回の騎乗も素晴らしかったですね。

また遊びに来てください。
ブログもがんばって続けていきたいと思います。


■ [ジェイ]

ジェイです。

安東さん、ご丁寧なご回答ありがとうございます。
納得出来る回答ありがとうございました。


私も自分自身で、ブログ予想しているのですが、競馬のツボ3を読ませて頂いてから、3連複ボックス5頭と3連単3頭ボックスで予想しています。

私は、ドリーム、メイショウ、マヤノで候補に挙げてあえてサクラは消して、万券取りそこねました。

これからも、質問させて頂くと思いますが、よろしくお願い致します。

■遊びに来て [マト]

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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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