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■小倉記念・復習

波乱の小倉記念、ゴール前の混戦を制したのは16番人気・単勝64.7倍のダンスアジョイだった。
13着のダイシングロウまでが0.4秒以内の大接戦。どの馬が勝ってもおかしくないレースは、結果的に位置取りとコース取りの差が明暗を分けたと思われる。

勝ったダンスアジョイは最後方からの競馬。ロスの少ないコースの内側を進み、3コーナーから馬群が動き出した時も無理に外へ持ち出さず、直線では空いたインを突く戦法で鮮やかに差し切った。言うまでもなく、これは鞍上・角田騎手の好騎乗。馬場状態の良い外側に持ち出す馬が多いと判断した上でのコース取りである。角田騎手の騎乗実績は〈1.1.3.6〉。馬の能力、脚の使いどころを熟知していたからこそできた乗り方だろう。
近走、長距離を走っていた同馬にとって、淀みなくタフなレース展開も味方したのではないだろうか。レースの上がりが35秒8という数字からもわかるように、瞬発力よりもスタミナを要求される流れ。ゴール前の伸びは距離短縮の効果、すなわち脚を温存できたからだと考えてもいいかもしれない。

1番人気のホッコーパドゥシャはハナ差の2着。直線で一瞬反応が鈍くなったようにも見えたが、最後は鋭く抜け出した。やはり、このレースに合わせて状態を仕上げてきたようだ。サマー2000シリーズのポイント争いを考えれば実に惜しい2着だが、この馬の現時点での能力は発揮できたと見てもいい。ローカル重賞での連続好走によって、平坦・小回りの良馬場での強さは確認できた。今後の課題は、秋の中央開催で同じような走りができるかどうかだろう。

3着はクラウンプリンセス。戦前、管理する橋口調教師は「この馬に2000mは長い」とコメントしていたが、小回りコースと軽ハンデという有利な条件があったとはいえ、距離を克服できたことは大きな収穫に違いない(もっとも、リーチザクラウンの全姉なので距離はこなせるという見方もできたが・・・)。牡馬混合のOPと重賞で連続好走。牝馬限定の重賞(京都牝馬Sや中山牝馬Sなど)ではさらに期待できる1頭かもしれない。

ハナ差の4着はエーティーボス。『予習』の中では「マークが必要」と書いたが、前走と同じく3コーナーからマクって進出する競馬で、一瞬は“勝ったか?”と思わせる走りを見せてくれた。中央開催の別定重賞(例えば、朝日CC)でも好走できるという保証はないが、確実に力をつけていることは間違いない。

エーティーボスと同じく1600万勝ちでこのレースに臨んだ、ダイシンプランとテイエムアンコールの2頭は人気に応えることができなかった。
ダイシンプランに関しては、このレースが“適条件”のように思えたが、藤岡康騎手のコメントによれば「距離はもう少し短い方がいいし、跳びがきれいなので軽い馬場向き」とのこと。たしかに、直線ではモタレ気味だったし、手応えが良ければエリモハリアー(5着)と同じように大外へ持ち出すこともできたはずだ。あるいは、前走(博多S)から中1週というローテーションの影響もあったかもしれない。
テイエムアンコールは向正面ですでに走りが怪しくなっていた。当日になってジョッキーの乗り替わり(落馬負傷の浜中騎手から石橋守騎手へ)という不運もあったが、『予習』でもふれたように、体調面が万全でなかったことも考えられる。
ダイシンプランもテイエムアンコールも今後の活躍を期待したい馬。秋以降になるかもしれないが、しっかりと状態を立て直して、適鞍に出走してきてほしい。

ダイシングロウは昨年の状態には戻ってなかったようだ。ただし、折り合い面の進歩など徐々にではあるが復活の兆しが見られたと思う。
コスモプラチナは心房細動を発症したとのことだが、番手に突つかれる展開では自分のレースに持ち込むことは難しい。現時点では好走に条件のつく逃げ馬だろう。
マイネレーツェルは3コーナーから馬群が動き出した時に脚を使わされた。福永騎手は「コーナーでスピードに乗れなかった。直線の長いコース向き」とコメント。コース替わりで見直せるかもしれない。

終わってみれば、8歳馬と7歳馬の連対。9歳馬のエリモハリアーも掲示板に載った。
「混戦のレースでは“経験値”がモノを言う」と語った競馬評論家もいたが、たしかにひとつの見方だろう。そういう意味では、人馬ともにレース経験の少ないアンノルーチェには厳しいレースだったかもしれない。
勝ち馬のダンスアジョイの次走は新潟記念を予定。得意の左回りである。別定GⅡ・札幌記念に出走するミヤビランベリ、サクラオリオンの結果次第になるが、ダンスアジョイがサマー2000シリーズチャンピオンの有力候補に浮上したことは間違いない。



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■Re: 小倉記念・復習 [ジェイ]

安東さん、こんばんわ。
ジェイです。

小倉記念について質問ですが、
私は、ホッコーとダンスは拾っていたのですが、
クラウンはけしてました。
理由は距離や重賞実績がなかったからです。
クラウンはなぜ3着に入る事が出来たのでしょうか?
5歳の馬でも、距離延長の場合でも激走する可能性をどこから見出せばいいのでしょうか?

ご回答お待ちしております。

■ジェイさんへ [安東 裕章]

うーん、とても難しい質問ですね!(笑)
クラウンプリンセスが実績のない距離で好走できた要因としては、2つのことが考えられると思います。

ひとつは、レースが淀みのないペースになったために、同馬が得意とするマイル戦の展開に近くなったこと。つまり、無理なく流れに乗れたということです。
もうひとつは、外目の枠(7枠14番)に入ったことで馬場の荒れていない所を走ることができ、道中の走りに負担がかからなかったことです。
(他にも、『復習』の中にも書いたように、距離の保ちやすい小回りコースや軽ハンデも好走の一因に上げられるでしょう)

もっとも、一番の理由は馬自身の状態が良かったということだと思います。
橋口調教師はこのレースにあたって「使い減りしなくなり力を出せるようになった」とコメントしています。改めて馬柱表を確認してみると、休み明けとなった2走前のマーメイドSでの馬体重は休養前よりも16キロ増えています(492キロ)。次の米子Sはそこからマイナス4キロ(488キロ)での勝利。そして今回もマイナス4キロ(484キロ)でした。
昨年、この馬は休みを挟んで2連勝しているのですが、いずれも前走よりプラス体重で出走していました。
あくまで推測ですが、クラウンプリンセスは馬体重と調子の良さが比例する馬なのかもしれません。さらに、昨年の夏が450~460キロ台の馬体重だったことを考え合わせると、ここにきて「馬体が完成した」という見方もできるのではないでしょうか。

2つ目の質問の“激走の可能性”に関しても同様で、その馬が成長しているかどうかの見極めがひとつのポイントになるかと思います。競走馬は成長することによって適性が変化します。実績のない距離や苦手のコースを克服できるようになるケースも少なくありません。
クラウンプリンセスの場合は、大幅な馬体増の後わずかな馬体減で出走した米子Sで牡馬相手に勝ったところに、この馬の成長を伺えるヒントがあったようにも思えます。
あたりまえの結論になってしまいますが、「近走における変化」を見つけることが、“激走の可能性”の見極めに結びつくものだと思います。

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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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