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■有馬記念・予習 (2008.12.28 中山10R)

2008年の競馬を締めくくるグランプリ・有馬記念。
週中のスポーツ紙を見る限り、昨年の1・2着馬、マツリダゴッホダイワスカーレットが有力視されている。おそらく、当日になってもこの2頭が人気を分け合う形になるだろう。

マツリダゴッホは中山芝コースで10戦7勝2着1回(うち重賞5勝)という数字が示すとおり、“中山芝コースでの勝ち方”を知っている馬だ。
その勝ちパターンは、3コーナーからマクリ気味に進出して直線で先頭に立ちそのまま押し切るというもの。坂のある短い直線で後続馬よりも加速できる脚質がこの馬の最大の武器と言えよう。

ダイワスカーレットはこれまで11戦して7勝2着4回。連対を外したことが一度もない、抜群の安定感である。
この馬の強味は逃げ・先行の走りでありながら、差し馬並みの上がりの脚を使えること。マツリダゴッホと同じく、直線で前々に位置しながらさらに加速できる脚質と考えていいだろう。

マツリダゴッホとダイワスカーレットの“勝算”を考えた場合、データ的にも大きな裏付けがある。
それは、過去10年の有馬記念の勝ち馬を見ると、好位から直線で抜け出して1着になったケースが多いということだ。グラスワンダー、シンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、そしてディープインパクトに土をつけたハーツクライ。いずれも4コーナーを2~6番手で通過している。
また、2001年の2着馬・アメリカンボス(13番人気)、2002年の2着馬・タップダンスシチー(13番人気)のように、先行してそのまま流れ込んだ人気薄の馬が馬券に絡むという結果も目立っている。昨年のマツリダゴッホ(9番人気)も同様だった。
有馬記念(=中山芝2500m)は、「直線で抜け出してからの加速力を持った馬」、そして、「前々で競馬ができる馬」が好走する確率が高い。マツリダとダイワにとって追い風となるデータである。

もっとも、この2頭で決まりかというと、必ずしもそうとは言い切れない。
マツリダゴッホの場合、不安点をあげるならば前走の反動だろう。『競馬のツボⅡ』の中でも述べたように、条件の合わないレースで激走した後ほど反動は生まれやすい。苦手とする東京コースのジャパンカップでの好走が、馬自身に目に見えないマイナスの影響をもたらしたとすれば、得意の中山で“原因不明の凡走”という結果も考えられなくはない。
一方のダイワスカーレットだが、この馬の気掛かりは今年2レースしか走っていないこと。言い方を換えれば、今年初の“叩き2走目”なのである。1年のうち10ヶ月半は走れない状態だったということを無視するわけにはいかない。天皇賞・秋の後、ジャパンカップをスキップして有馬を目標にしたローテーションは、陣営の「無理をさせない慎重な判断」と解釈できるが、同時に、この馬の脚元に対する不安の表れと見ることもできるだろう。
能力を発揮することができれば、マツリダとダイワの2頭が有力であることは間違いないが、そうでない場合は伏兵の台頭も十分に考えられる。

伏兵の一番手として考えられるのは、ジャパンカップを制したスクリーンヒーロー。この馬も好位を進んで直線で加速する“有馬向き”の脚質を備えている。前走に引き続いて鞍上がデムーロ騎手ということもプラス材料だ。
ただし、ジャパンカップの勝利は、超スローの展開が折り合い面に長けたこの馬の走りに味方した部分も大きい。実際、このレースが本当の意味での試金石と見るのが妥当という声も少なくない。

前々の競馬が有利という点では、アサクサキングスも候補に上がるだろう。前走・ジャパンカップはこの馬の持ち味を活かせない中団からの追走だったが、菊花賞を勝った時の四位騎手に戻って、本来の先行粘り込みの競馬が出来れば面白い。
しかし、アサクサキングスの場合、ジャパンカップの時点で陣営が「今年は秋天とJCの2走のみ」と発言していたことが気にかかる。仮に前走がピークの仕上げで今回がそれよりも出来落ちだとしたら、見せ場もなく終わってしまうかもしれない。

カワカミプリンセスはどうだろうか。
11ヶ月の骨折明けの金鯱賞で3着。さらに4ヶ月半の休みをとって、ここが叩き3走目。状態はかなり上がってきていると考えられる。初の中山コースになるが、この馬も“先行・好位抜け出し”を勝ちパターンにしているので、不向きとは思えない。
牝馬ながらダイワスカーレットとの初対戦というのも興味深い。鞍上は横山典騎手。ダイワに勝つための策を講じている可能性も大だ。

有馬記念とは直結しないローテーションだが、今年のステイヤーズS組も気になる。
1着馬のエアジパングは夏の札幌日経オープンでスクリーンヒーローと0.1秒差。今回はその時の1キロ差がなくなり同じ57キロで出走できる。もっとも、2走前のアルゼンチン共和国杯(15着)が負けすぎの感もあるが・・・・。
むしろ、期待がもてるのは2着のフローテーションの方だろう。菊花賞は4コーナー16番手からの追い込みで2着だったが、前走のステイヤーズSでは逃げて2着。脚質に自在性があるところを見せてくれた。この秋のGⅠで大活躍のルメール騎手がどのようなレースをするか楽しみだ。

今回の有馬記念が引退レースとなるメイショウサムソン。前走のジャパンカップを見る限りでは、往年の迫力がなくなったようにも思える。武豊騎手はこれまで有馬記念でオグリキャップとディープインパクトの2頭を「ラストランの勝利」に導いているが・・・。勝ち負けとなると少々厳しいかもしれない。

出馬表の中に天皇賞馬・ウオッカの名前はない。
ダービー馬のディープスカイも菊花賞馬のオウケンブルースリも出走していない。
残念ながら実力最強馬決定戦という意味合いは薄れてしまったが、それでも年末を飾る夢のレースであることに変わりはない。
「有馬記念は自分の好きな馬を買え」という言葉もある。
予想も大事だが、このレースに限っては、自分の好きな馬の馬券を買って応援したいと思っている。

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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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