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■新潟記念・予習

サマー2000シリーズの最終戦となるGⅢ・新潟記念。フルゲート18頭のハンデ戦は文字通り混戦模様。前売り段階での単勝1番人気は6.8倍(アルコセニョーラ)、10倍以下が6頭と人気も割れ気味で、おそらくレース直前までオッズは変動するに違いない。
このレースのポイントは3つ。
ひとつはサマー2000シリーズチャンピオンの争い。
現在トップのサクラオリオン(15P)を逆転する可能性を持った馬が3頭出走するが(ダンスアジョイ、ホッコーパドゥシャ、アルコセニョーラ)、当然ながら、3頭にとってはここが目イチの勝負となるはず。陣営のモチベーション(勝負気配)という点では、他馬よりも“買い”の材料があると考えていいだろう。
次に『競馬のツボ3』のレースサンプル(昨年の新潟記念)でも取り上げた“夏場の消耗度”。
「夏にベストの状態で走れるレースは2走まで」というのが基準になるわけだが、実際、過去5年間に新潟記念で馬券に絡んだ15頭のうち、7~8月に2走使って、3走目に新潟記念に出走した馬はわずかに2頭しかいない(2004年3着のトーセンダンディ、2008年3着のトウショウシロッコ)。他の13頭は夏2走目か2ヶ月半の休み明け(2006年・トップガンジョー)だった。買い目を決定する上での絶対条件とまでは言えないまでも、ローテーションについては一応の注意を払った方がいいかもしれない。
最後のひとつは展開。
前へ行くと思われる馬がメイショウレガーロとサンライズベガくらいしか見当たらないこのレース、専門紙の多くは「スローの上がり勝負になる」という見方をしている。となれば、ある程度速い上がりに対応でき、しかも新潟外回りの長い直線を走り切れる持続力も必要になってくる。各馬の脚質や近走のレースぶりについての検討が必要ということだ。

1頭ずつ考えてみよう。

アルコセニョーラは昨年の勝ち馬。前走の七夕賞は2着、夏2走目の出走となる。新潟芝実績は〈1.2.1.0〉。得意のコースでシリーズチャンピオン座を手中におさめたいところだろう。若干ムラ馬的な印象もあるが、上がりの速い競馬にも対応できるし、仮に馬場が渋っても、それなりの脚を使える強味がある。
気になる点は、斤量が54キロに増えること。420~430キロ台の小柄な牝馬だけに、少なからず影響があるかもしれない(昨年このレースを勝った時は52キロ)。陣営も出走登録の際に「ハンデが53キロ止まりなら」というコメントを残している。

前走、小倉記念を制したダンスアジョイ。夏は2戦目。このレースで連対すればチャンピオンの可能性が残されている。小倉記念勝ちは、馬群の開いた内を突いた角田騎手の好騎乗に因る部分が大きかったが、実績のなかった右回り+小回りで結果を出せたことは収穫だったに違いない。今回は得意とする左回り(新潟芝は〈0.1.1.0〉)。昨年秋のアルゼンチン共和国杯では3F32秒9の数字をマークしているように、上がり勝負にも向いている。
不安点をあげるならば、苦手のコース(小倉)で好走した反動。近走を見る限り、続けて好走するタイプではないことも気になる。加えて、2枠3番に入ったこともプラスとは言い難い。直線で内に進路を取るか、あるいは、コースロスを覚悟で伸びる外を回すか。コース取りが勝負の分かれ目になるかもしれない。

ホッコーパドゥシャは七夕賞3着、小倉記念2着と上位に入ってポイントを重ねてきた。4走前の福島でレコード勝ちがあるように、時計勝負には対応できる能力はあるだろう。
問題は夏3戦目となるローテーション。サマーシリーズを連続して目イチの仕上げで出走したとなれば、蓄積された疲労が心配だ。さらに、この馬の脚質は、どちらかと言えば一瞬のキレで勝負するタイプ。新潟外回りコース向きとは思えない。左回りコース実績〈1.0.0.8〉という数字も気になる材料だ。
前売り段階では9番人気。1~2番人気に支持された前2走よりも大きく評価が下がっているのは、そうしたマイナス材料が原因なのかもしれない。

実績ならばエアシェイディ。GⅠ戦線でも掲示板に載る馬だけに、ここでは間違いなく“格上”だ。
もっとも、今回は6カ月半の休み明け。背負い慣れているとはいえトップハンデの58キロ。目標も天皇賞・秋(陣営談)であることがわかっている。能力的には侮れないが、ここはあくまで秋本番に向けての“使い出し”と考えた方が無難だろう。

57.5キロを背負うマルカシェンクも実績上位の馬。休み明けの前走・関屋記念を叩いて夏2走目。近走はマイル戦が中心だったが、2000mでも〈2.0.0.0〉の距離実績がある。出遅れ癖のある馬なので、中盤までにポジションの修正が可能な距離延長は、むしろ好材料と考えられる。
ただし、ひとつのレースに向けてあまりにも変更点が多いのはどうだろうか? レース距離の変更に加えて、調教も坂路に変え、さらにブリンカーの着用。走りの面で効果が出るかもしれないが、馬自身が変化に戸惑う危険性もある。

昨年の3着馬・トウショウシロッコ。休み明けの七夕賞5着の後、ここが夏2走目。GⅡ・AJCC3着の実績があり、一時は“本格化”を思わせる走りを見せた。新潟芝実績は〈0.1.1.0〉。斤量に関して言えば、据え置きの56キロは恵まれた感もある。
不安点は、休み明けの前走・七夕賞で24キロ減った馬体重。「休養前は太かった」(陣営談)とはいえ、勝ち馬に0.1秒差の4着という好走を見せただけに反動が気掛かりだ。さらに、この馬の場合、モタれ癖があるため、ラチ沿いに進める“好位のイン”がベストポジション。8枠17番に入った今回、道中その位置で競馬ができるかどうかがカギになるだろう。キレる脚を使うタイプではないので、外々を回らされ続けるレースになれば、思わぬ大敗もあり得る。

新潟芝実績〈3.1.0.0〉のデストラメンテ。以前は数字が示す通りの“新潟専門”の馬だったが、昨年秋には中山でも勝ち、前走の七夕賞でも0.2秒差の5着と、小回りコースにも対応できる走りの幅を見せるようになってきた。夏はこのレースが2走目。得意とするコースでの好走を陣営も期待しているようだ。
あとは相手関係だろう。オープン入り初戦の前走・七夕賞は外目の枠(11番)が有利に働いた部分も大きい。広いコースでの追い比べになった時に、この馬の能力・成長といったものが形として見えてくるはずだ。

前走1600万の日本海Sを勝って重賞挑戦となるサンライズベガ。もともと素質を期待されていた馬だが、近走は休養を挟んで4戦連続複勝圏に入り、成績に安定感が出てきた。夏は3戦目になるが、勢いがあり体調が良化中ならば、いい走りを見せてくれるかもしれない。
ポイントは展開。前走の日本海Sは先行馬に有利な内回りの2200m。今回は外回りコースで、馬場状態も差し有利となっている。直線でどれだけ粘れるかがこの馬の課題になるだろう。

新潟の長い直線がプラスに作用するという評価を受けている馬もいる。
まず、前走の小倉記念で2番人気に支持されたダイシンプラン。この馬が33秒台の上がりを使ったのは、京都(外)、阪神(外)、新潟。いずれも直線が長く広いコースだ。専門紙では、長くいい脚を使えるという見方がされている。
もっとも、前走(小倉記念)後に陣営は「距離はもう少し短い方がいいのかな?」という気になるコメントを残している。実際、近走の勝ち鞍はいずれも1800mだ。さらに、博多Sから中1週で小倉記念を走り、夏3戦目でここを使うローテーションも微妙。昨年は1番人気のダイシングロウが同じローテーションを使って18着に敗れている。
もう1頭はマイネレーツェル。阪神外回りのローズS勝ちがあるように、直線を向いてからスパートする競馬が得意の馬だ。小回りの小倉記念で0.1秒差の6着ならば、条件の向いた新潟コースではそれ以上の走りが期待できるかもしれない。
ただし、新潟は初コース。というよりも、初の新潟への輸送。410キロ台のマイネレーツェルに、この移動がどのような影響をもたらすか。昨年(3歳時)の夏は休養に充てていただけに、多少気になる点だ。

最後に軽量の人気薄についても何頭かふれておきたい。
53キロのイケトップガン。夏3走目だが、前走の関屋記念は馬体重・プラス10キロが示すように、あくまで叩き台(距離も合わなかった)。はなからここが目標のレースであったことは間違いないだろう。新潟芝実績は〈0.0.1.6〉とよくないが、上がりの競馬向きの脚質は要注意。もっとも、冷静に見れば、オープン入り後は結果を出していない馬。過剰な期待はどうか・・・。
52キロの牝馬・セラフィックロンプ。ハンデ戦+牝馬限定戦とはいえGⅢ・愛知杯の勝ち馬である。その後は結果が出ていないが、道悪あるいはGⅠ挑戦と理由ははっきりしている。前走のマーメイドSではメンバー最速の上がり(34秒8)。馬場のいいところに持ち出して末脚をいかせるレースになれば、軽量がモノをいうかもしれない。
最後に、小倉記念でも取り上げたハギノジョイフル(52キロ)。前走は直線で前が詰まり行き場を失ったレースだった。今回は広い新潟コース。立ち回り次第では激走の可能性もある。ただし、キレる脚質ではないので、1000万・1600万を連勝した時のように、先行馬の後ろに付けて直線で抜け出す競馬ができればという条件が付くだろう。



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■コメント

■競馬予想 [凡人]

はじめまして。
毎週、重賞レースの馬券を買ってます。
スポーツ新聞で予想しておりますが毎週月曜日に、競馬雑誌を買うくらいじゃないと、いくらなんでも勝つことはできませんかね?
もちろん!競馬のツボシリーズは参考にさせていただいておりますが…

■凡人さんへ [安東 裕章]

はじめまして。

競馬の予想は決まった形があるわけではなく、個人個人に合ったスタイルでやるものですから、競馬雑誌を買う・買わないということ自体は、あまり関係ないと思います。
ただし、自分が予想をしていく上で、どうしても必要な情報やデータが競馬雑誌を購入することで手に入れることができるのであれば、買ってもいいかもしれませんね。もちろん、それで勝てるかどうかは別問題ですが・・・(笑)。
一番大事なことは、スポーツ新聞であれ専門紙であれ、自分の予想のスタイルというものを作ることだと思います。

私自身は月曜売りの雑誌を購入していますが、それは週末の予想のためというよりも、前週に行われたレースの「勝因・敗因」を確認するための資料として必要と考えているからです。自分が予想したレースをきちんと検証して、出走した馬の次回の狙い方を考えるよう心掛けています。

■ [凡人]

どうも!
ご返答いただき有り難うございました。
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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