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■新潟記念・復習

新潟記念を制したのはホッコーパドゥシャ。この勝利によってサマー2000シリーズチャンピオンの座も手中におさめた。
レースは1000mの通過が61秒8という超スローペース。出走全馬が3F・32秒7~34秒0の脚を使う“上がりの競馬”で、最後はまさに横一線の攻防。0.3秒差に10頭がひしめき合う、いかにもハンデ戦らしい決着になった。

勝ったホッコーパドゥシャはいつもよりも前目の位置でのレース。直線はエンジンの掛かりが悪いようにも見えたが、馬場のいい外へ持ち出すと最後のひと伸びで内で先行するサンライズベガを差し切った。
当日になって石橋脩騎手から江田照騎手への乗り替わりとなったが、遅いペースを読んだ上でのポジション取りや直線でのコース取りについて、多くの評論家が「好騎乗」と讃えている。たしかに、急な乗り替わり(しかもテン乗り)で馬の能力を引き出した騎乗は、37歳のベテラン騎手ならではのものと言えるだろう。
サマーシリーズ3戦目で懸念された体調面については、陣営の努力がしっかりと結果に結びついたようだ。管理する村山調教師は「体調をキープすることを一番に考えた」とコメント。前走の小倉記念後には体の張りが戻らなかったそうだが、坂路調教をそれまでの2本から1本に減らすなどして、何よりも“体調維持”を念頭に置いた調整に徹したという。それに加えて、適性の悪さ(左回り実績〈1.0.0.8〉)をクリアできたように、ホッコーパドゥシャ自身が以前より確実に力を付けたことも勝因に違いない。
予想にあたって“夏3戦目は大きなマイナス材料”と決め付けて考えていたことは今回の一番の反省点。今後は“どのような調整がされているか”というポイントを重視して、調教の内容などにも注意を払うようにしたい。
今後のローテーションについては天皇賞・秋も視野に入れているとのこと。GⅠ戦線で活躍できるかどうかは別として、同じ“遅咲き”の7歳馬・サクラオリオン同様、まずは無事に、そして見ごたえのある走りを期待したい。

2着のサンライズベガと3着のメイショウレガーロは、スローな展開を味方につけた好走と見ていいだろう。逃げ・先行でありながら、上がりはともに33秒台。差し馬の追撃を封じることができた。
サンライズベガは番手からの競馬。直線で抜け出した時は勝ったかのように見えたが、もう一歩のところだった。「抜け出した後にフワッと気を抜いた」と池添騎手は語ったが、ペースが速くなっても今回のように好位から抜け出す競馬ができれば、重賞勝ちもそう遠くはないかもしれない。
メイショウレガーロは村田騎手の絶妙なペース配分があったとはいえ、直線の長いコースで最後まで粘り込めたことは収穫だった。あとは同型馬が出走した場合にどうかだろう。ハナにこだわらずに番手に控える競馬もできるようになれば、走りの幅も広がるに違いない。

4着は実績馬のエアシェイディ。上がり32秒7はメンバー最速。しかも、後藤騎手のコメントによると「絶好調時には遠く手前も変えずに走っていた」とのこと。地力の高さがモノを言ったということだろう。8歳馬、休み明け、58キロを考えれば上出来の結果。1戦使って次走は良化するはず。昨年同様、秋のGⅠ戦線での好走を期待できそうだ。

最終的に1番人気に支持されたアルコセニョーラは5着。「もう少し流れが速ければ」と武士沢騎手は悔やんだが、それよりも残念だったのは、昨年のように直線で外に持ち出せなかったことだろう。それでもこの馬なりの走りは見せてくれたように思えるが・・・。

シリーズチャンピオンの可能性があったダンスアジョイは、やはり内枠が災いしたようだ。最後は内から伸びてはいるものの、前が有利な展開で馬場の荒れた内から差すのは厳しい。角田騎手は「一瞬の脚しか使えないタイプなので小回り向き」とコメント。長くいい脚を使えるタイプかと思っていただけに、このジョッキーコメントは今後の参考にしたい。

新潟芝実績〈3.1.0.0〉が評価されたこともあって、2番人気に支持されたデストラメンテ。しかし、結果は14着。直線でヨーイドンになった時に反応できなかったことが敗因のようだが、さらに突き詰めて考えれば、オープンでの“揉まれる競馬”の経験が足りないということかもしれない。重賞戦線でしっかりと能力を発揮することができて、クラス慣れが見込めた時点で改めて見直したい。

4番人気のダイシンプランは好位での競馬。ポジション的には良かったとは思うが、差し脚のキレを発揮できない展開(脚を溜められない流れ)になったために直線で失速した(15着)。福永騎手は「距離は1600~1800mくらいがいい」とコメント。2走続けてジョッキーから同じコメントが出たということは、2000mはこの馬には長いということなのだろう。ちなみに、「距離が長い」というコメントは、マルクシェンク(9着)の柴山騎手も口にしている。

今回は、展開の向き・不向きがはっきりと出たレース。条件が変われば好走を期待できる馬もいるはずだ(例えば、上がりの競馬に対応できなかったトウショウシロッコ)。各馬の次走については、このレースの結果だけにこだわらず、条件・展開などをしっかりと検討するようにしたい。


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■コメント

■Re: 新潟記念・復習 [satran]

本文とは無関係ですが今日、「競馬のツボⅢ」を手に入れブログがある事を知りました。
前作2冊も読みましたが、今回も楽しみに読ませていただきます。ブログも期待しております。

■satranさんへ [安東 裕章]

こんにちは。
わざわざご来訪いただきありがとうございます。

このブログは週末のレースをより楽しむために書いています。予想の参考になるかどうかはわかりませんが、お時間がある時には気楽にお越しください。


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■表示されてないので [ECO]

重複してすみません、どうも非表示ちぇっくしたみたいで 若駒たちはなにを重視されますか?

■また教えて下さい [電気羊]

安東さんは予想する際、過去だいたい何走までを重点的に検討されますか?
著書では3~4走、せいぜい5走程の結果・内容から判断されているように思いました。もちろんそれ以前の、活字以外の馬個体、またレースの各種条件に関するデータ・イメージも加味されていることは承知していますが。

■ECOさんへ [安東 裕章]

はしめまして。
まず、表示されていないECOさんの質問を載せておきますね。


私は重賞レース単勝、複勝しか買わない(買えない!)読者ですが、競馬のツボを読んで以来おかげさまで購入馬券が掲示板に毎回のるようになりました。馬券はコース適正、展開、ローテーションを中心に検討してますが、若駒たちには当てはまりにくく、安東さんはどこに着眼しておられますか


さて、質問への回答ですが・・・
正直に言ってしまうと、2歳馬に関しては暮れのGⅠ(朝日杯と阪神JF)までは、ほとんど馬券を買いません。やはり、各馬のおおよその個性というものが掴めていないと予想は難しいですから。
とは言っても、レースはきちんと見るようにしています。それぞれの馬がどのような走りをするか、距離適性はどのくらいなのか、どこのコースに向いているか、などの点を注意深くチェックして、その後に役立つよう心掛けています。

あえて、2歳馬のレースで基準にするものをあげるとすれば“経験値”でしょうか。距離経験、コース経験はもちろん、多頭数、ペースなど、どれだけ経験しているかには注意を払います。それと、2戦以上同じ条件走っている馬の場合は、どれだけ時計を縮めているかということに気をつけますね。

新馬戦に関しては、血統が主体になるとは思いますが、こればかりは走ってみないとわかりませんので・・・。ただし、スポーツ新聞でも特集されている「今週デビューする注目馬」については、なるべく走りを見るようにしています。

■電気羊さんへ [安東 裕章]

お久しぶりです!

予想の際に最も重点を置いているのは、その馬が近走どのような競馬をしているかということです。ですから、電気羊さんのおっしゃられるように、3~4走の結果から判断しているように思います(自分ではあまり意識していないので・・・)。
その中で、能力を発揮できたレースはどれか、好走・凡走の原因は何か、あるいは、どの時点が好調だったか、陣営が勝負に出たレースはどれだったか、などについていろいろと考えています。
もちろん、それ以前のレースぶりというものも、記憶に残っていますから、そうした蓄積があった上で近走の結果を確認している、と言った方がいいかもしれません。

過去のデータを調べることもあります。
例えば、その馬が馬柱表に載っているレースとはまったく異なる条件に出走してきた場合。近5走がダート戦だった馬が芝のレースに出てきた時などは、前回の芝での走り(結果・相手関係)をチェックするようにしています。
あるいは、同コース・同距離でのレース経験がある馬については、そのレースまでさかのぼって検討することもあります。

6歳以上の馬については、その馬の全盛期の走りを念頭に置いて、近走と比較をすることもありますね。最近ではシャドウゲイトやマツリダゴッホなど。前者は往年の走りを取り戻しつつありましたし、後者はまったく別馬のようになってしまった・・・というふうに。

具体的に何走前までの結果を予想の材料にするということは決めていませんが、あえて言うならば、「好走できなかった条件でも力を出せるようになった」「好走できた条件なのに力を出せなくなった」という点については、自分でも重要視しているように思います。

■Re: 新潟記念・復習 [ECO]

安東さまへ 
ご返答ありがとうございました。今後もブログ楽しみにいています。

■ありがとうございました [電気羊]

今回も丁寧にお答え頂き恐れいります。今後に活用させて頂きます。「実は過去十数走について綿密に調べ…」なんて言われたら、正直どうしようかと思っていましたから、ホッとしています(笑)
ちなみに“好走できなかった条件でも~”は、キーンランドカップのモルトグランデに当てはまるのではないでしょうか?ビービーガルダンとの馬券(といってもワイドですが)で、してやったりと思ったものの糠喜びに終わりましたが……。

それでまた質問ですが、おっしゃったプロセスで、1レースの予想にどれくらいの時間をかけておられるのでしょうか?幅はあると思いますが、おおよそのところで結構ですのでお聞かせ下さい。

■電気羊さんへ [安東 裕章]

予想に要する時間はレースによって違いますね。1~2分で買い目を絞れることもあれば、いつまでたっても決まらないレースもあります。重賞レースについては、平日からスポーツ紙に出走馬の動向(調教など)が載っていますから、どちらかと言えば、それほど時間をかけずに済むことが多いです。

実は、私の場合、一度に予想をしないんです。前日の夜にある程度まで買い目を絞って、睡眠をとった後、翌日の朝に改めて馬柱表に目を通します。そうすると、けっこう見逃していることが見つかったりするんですよ。
その後、ウインズまで馬券を買いに行くのですが、電車の中で当日のスポーツ紙(競馬欄)を読みながら最終的な結論を出すことが多いです。時間を変えて少しずつ予想を組み立てていくような感じですね。

というわけで、1レースの予想にどのくらいの時間をかけているのかはよくわかりません(笑)。平均すると20分以上はかかっていないとは思いますが・・・。
ひとつだけ言えることは、前走の走りの内容を覚えている馬が多く出走しているレースほど、予想の時間は短いということですね。『競馬のツボ』の中でも書いているように、レースを検証する時点で、各馬の「次走の狙い方」というものを考えるようにしています。

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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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