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■スプリンターズS・予習

2009年秋のGⅠの初戦を飾るスプリンターズS。
昨年の覇者・スリープレスナイトの回避(=引退)によって、レースは一気に混戦ムードとなった。前売り段階での単勝1番人気は3.8倍。どうやら競馬ファンも、軸馬の選定に頭を悩ませているようだ。
降り続いた雨の影響もあってか、土曜日の競馬を見る限り、芝のレースは4コーナーで先行集団に位置していないと結果につながりにくい。したがって、展開については、当日の馬場の回復度にもよるが、基本的には「前へ行ける馬や3~4コーナーでマクり気味にポジションを上げることのできる馬が有利」と考えた方がいいかもしれない。

個々の出走馬について検討してみよう。

前哨戦のセントウルSを制してこのレースに臨むアルティマトゥーレ。そのセントウルSでは、大外枠から好ダッシュを決めて、道中は番手で折り合う競馬。それまでは“ハナ→逃げ切り”の勝ちパターンが目立っていただけに、脚質の自在性という点でも大きな進歩がうかがえるレースだった。
この馬の場合、とにかく“圧勝”が多い。近6走で4勝を上げているが、その着差は、5馬身・3馬身・2.5馬身・2.5馬身。競り合いの決着になりやすいスプリント戦で、これだけの着差をつけられるということは、“能力の高さを証明する材料”のひとつと考えてもいいだろう。なにより、芝・1200m戦では〈4.1.0.0〉と、一度も連対を外していないのが、最大の魅力であり強味でもある。
問題は、今回のレースでアルティマトゥーレが、その能力を発揮できるかどうかという点。
『セントウルS・復習』のブログでも書いたように、5歳にして10戦しか走っていない理由は、股関節に弱点があり疲れが残りやすい体質をカバーするためにレース間隔を開けて大事に使われてきたからである。今回は中2週で挑むGⅠ。はたして、ベストの状態での走りができるかどうか。中間の調整が“軽め”だったことも少なからず気になる。
あとは、初めての中山コースのこなし方。直線の急坂が問題なのではなく、4コーナーの急なカーブでスムーズな走りをできるかがポイントになるだろう。
今後のスプリント戦線を盛り上げていくためにも、この馬には“強い走り”を見せてほしいとは思うのだが・・・。

昨年の3着馬・ビービーガルダン。この馬も、アルティマトゥーレ同様、以前は“ハナ→逃げ切り”が勝ちパターンだったが、脚質の幅が広がり好位から直線で抜け出す競馬を身につけることができた。ローレルゲレイロの逃げが濃厚な今回、ローレルの後ろにつけてレースを運べれば、この馬の競馬ができるはずだ(おそらくアルティマトゥーレも同じ作戦に出ると思われる)。
中山芝は〈1.1.1.0〉と好相性。休み明けのキーンランドC(1着)を使って、ここに照準を合わせてきたローテーションも強調材料と言えるだろう。
この馬の不安点をあげるならば、時計勝負になった場合(陣営もそのことを意識してか、追い切りの時計はこの馬にしてはかなり速いものになっていた)。しかし、週中に雨が降り続いたことで、本番は高速決着にはなりそうもないようだ。ある意味、運も味方しているようにも思える。
ポイントは先にも述べたように、スタート後に好位をとれるかどうか。惨敗を喫した高松宮記念のように、外々を回って脚を使うような走りにならなければ、馬券に絡んでくる確率はかなり高いのではないだろうか。

オーストラリアのGⅠ3勝馬・シーニックブラスト。外国馬の取捨は対戦歴という基準がないために難しいが、国際レーティングの「122」はスプリンター界では最高の能力を評価された数字であり、その実力は侮れない。加えて、このレースに勝てば、100万ドルのボーナス(馬主+調教師)を手に入るとのこと。勝負気配の高さは言うまでもない。さらに、近2走の59キロ、59.5キロから、斤量が57キロに減ることも有利な材料だ。日本馬に力の差を見せつけて、アッサリ勝ってしまうケースも考えられなくもない。
もっとも、実力のある外国馬だからと言って、その力を発揮できなければ惨敗もあり得る。実際、過去にスプリンターズSを制したサイレントウィットネスやテイクオーバーターゲットと比較してみると、この馬の不安要素も見えてくる。
例えば、サイレントウィットネスとテイクオーバーターゲットは、スプリンターズS以前に日本のレースを経験している。また、2頭とも脚質は先行・押し切り型だった。それに対して、シーニックブラストは日本初参戦。脚質も後方からの差しを得意としている。その他にも、右回りコースの経験がないことを減点材料と評価する専門紙も目についた。
2走前にキングズスタンドS(芝1000m)を勝っているが、このレースでは横に大きく広がった馬群の一番外から伸び脚を見せた。馬群が縦長になりやすい中山の1200mとはまったく異質のレースなのである。
シーニックブラストの走りをくまなく見たわけではないので、明確な判断は下せないが、あくまで“印象”として言うならば、中山芝1200mに向いているようには思えないような気もするが・・・。

3歳牝馬のグランプリエンゼルも人気の一角。古馬との初対戦となった函館SSを勝ち、前走のキーンランドCでも3着(2着馬は降着したが)と健闘。斤量の恩恵があったとはいえ、スプリント戦でしっかりと結果を残せるメドがついた。今回は定量戦になるが、それでも53キロの軽量は有利。前走後はここを目標に、「デビュー以来初めての強い追い切り」(矢作調教師)をこなしたとのこと。3歳馬の成長力を加味すれば、馬券圏内候補の1頭と考えてもいいだろう。
カギになるのは、初の中山コース。平坦な札幌コースでは結果を残せたが、トリッキーなレイアウトで、さらに急坂のある中山で、ベストの走りができるかどうか。この馬にとっては、試金石の一戦に違いない。

高松宮記念以来、6ヶ月ぶりのレースとなるキンシャサノキセキ。昨年のスプリンターズS2着馬だが、それ以後の2走はいずれも2ケタ着順で精彩に欠いた。今回、陣営はイチからの立て直しを図ったということだが、本来の力を発揮できる状態に戻っているならば、〈2.1.0.1〉の中山巧者だけに、好走を期待できる1頭だ。
とはいえ、半年ぶりのレースが、ぶっつけのGⅠというのはどうだろう。“抜けた馬がいない”という見方もされている今回のレースだが、だからと言って、1年間結果の出ていない馬を過信するのは少々危険かもしれない。

春のGⅠ・高松宮記念の勝ち馬・ローレルゲレイロ。前走・セントウルSは休み明けに加えて59キロの斤量が響いて14着だったが、今回は斤量面での条件も好転し、1走叩いた上積みも見込めるはずだ。
この馬に関しては、極端な言い方になるが、藤田騎手の乗り方ひとつにかかっているとみていいだろう。人気の有力馬・アルティマトゥーレとビービーガルダンは好位からの競馬。当然、この馬は目標にされる。後続を封じ込めるような逃げができるかどうか。レース全体の流れを左右する馬だけに、特に“逃げのペース”に注目したい。

単勝7番人気以降には前走重賞で掲示板に載った馬の名前が並んでいる。
トレノジュビリーはキーンランドC5着。5月のテレビ愛知オープンで、芝1200m・1分6秒9の時計をマークしているように、時計勝負を身上とする馬。それゆえ、当日の馬場状態がポイントになりそうだ。キンシャサノキセキから乗り移った岩田騎手が、この馬の瞬発力をどのような形で引き出すか。
セントウルS5着のマルカフェニックスは、夏に2走叩いて状態を上げているとのこと。前走は出遅れて後方からの競馬になったが、それでも5着まで差を詰めてきた。陣営は「今回はゲートを決めて好位で競馬をしたい」とコメント。ポジションを確保できてゴール前が混戦になるような展開になれば、食い込みがあってもおかしくない。
サマースプリントシリーズチャンピオンに輝いたカノヤザクラ(前走はセントウルS4着)。力量的には上位クラスなのかもしれないが、サマースプリントを目標に夏場は目イチの仕上げが続いただけに、ここでの上がり目はさほど期待できないだろう。
6月のCBC賞を制したプレミアムボックス。前走はキーンランドC4着。この馬については、後方一気の脚質に転換したことに注目しておきたい。近2走の上がりはいずれも33秒台(うち1戦は札幌の重い芝でマーク)。直線だけの競馬に徹するとすれば、展開面での不利は否めないが、〈2.2.0.4〉の中山実績があるだけに一応の注意は払っておきたい。

さらに、人気薄を1頭あげるならば、アポロドルチェ
スプリンターズSはレーティング上位5頭に優先出走権が与えられるのだが、スリープレスナイトの回避したために、レーティング6位のこの馬に出走のチャンスが回ってきた(つまり、レーティング=能力評価は高いということ)。近走の戦績は今イチだが、3走前には重馬場のアイビスSDで2着という結果がある。適度に時計がかかる馬場で、しかも、馬群がバラけるような流れが向いているのかもしれない。となれば、今回の大外枠はこの馬には有利。陣営も「内に包まれるのが嫌なので、これはいい枠」と歓迎している。
“中団の外目から差し脚を使える展開になれば”という条件付きではあるが、昨年(5着)以上の激走もあるかもしれない。


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■コメント

■葛藤してます。 [うに]

安東さん、おはようございます。
スプリンターズSの予想ですが、昨日の晩から悩んでます。
プレミアムボックスが次走出走してきたら絶対買う!って考えていたのですが、今の中山に差し馬が合っているのか、疑問になってきました。
でも、中山の実績もあるし枠も良さそうだし、3着はあるんじゃないかと、特別視している馬はつい判断が甘くなってしまいます。
安東さんは泣く泣く消すなんて事はなさそうですね。勝手な想像ですが、ズバッと一刀両断してそうです。

やっぱり5頭の内の3着候補として買い目に入れます。
自分でも甘いとは思いますが、外したその時にやっと目が覚めると思います。

■うにさんへ [安東 裕章]

返事が遅くなってすみません。

プレミアムボックスは残念ながら馬券には絡みませんでしたね。でも、『復習』の中にも書いたように、3着に来てもおかしくない展開でした。
「次走出走してきたら絶対に買う」という考え方は決して間違っていないと思います。もちろん、そのレースの条件などを検討した上での話ですが・・・。
今回のプレミアムボックスは中山実績もあり狙える馬だったと思いますし、実際に3着には差し馬(カノヤザクラ)が入りましたからね。

取捨選択で悩まない人はいないはずです。仮に馬券を外したとしても、選べなかった馬の好走理由と選んだ馬の敗因をしっかり考える習慣をつけるようにしたいですね。

今週からは東京・京都開催が始まります。
がんばっていきましょう!
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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