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■スプリンターズS・復習

わずか1センチの差!
10分を超す長い写真判定の末に確定した結果は、GⅠ・スプリンターズSは“ローレルゲレイロの逃げ切り勝ち”“春秋スプリントGⅠ制覇”だった。
6番人気・単勝13.8倍。春の高松宮記念の勝ち馬でありながら、戦前の評価(人気)が低かった理由としては、「前走(セントウルS)の惨敗」「有力馬に目標にされる展開」「春よりも状態面が落ちているいう陣営のコメントや専門紙の見解」などがあげられる。
にもかかわらず、こうした結果を残すことができたのは、やはり“GⅠ馬の底力”としか言いようがない。自身の勝ちパターン(ハナに立って最後まで後続を封じ込める)を持っていること、そして、実戦で100%の能力を発揮できること。ローレルゲレイロには“GⅠレースを勝つための資質”が備わっていたということである。
『予習』では「藤田騎手の乗り方ひとつにかかっている」と述べたが、スタートから押しまくって先手を取り、最後まで攻め続ける気迫の騎乗はまさに圧巻だった。藤田騎手は「今回は(馬の調子に関して)半信半疑だった」とコメントしているが、“追えるジョッキーとそれに応える馬”という信頼関係がなければ、能力通りの走りはできないはず。人馬一体として“強かった”。これがローレルゲレイロの一番の勝因だったように思える。

2着のビービーガルダンも100%の走りを見せてくれた。ゴール直後は差し切ったようにも見えたが、クビが下がったところが決勝線という“不運”。走破時計はこれまでの持ちタイムを0.5秒更新する1分7秒5。ローレルゲレイロにはハナ差で敗れたものの、3着馬には0.2秒差をつけた。安藤勝騎手が「札幌の洋芝のような力のいる馬場の方が向いている」とコメントしたために、“当日の馬場状態が回復がこの馬にとって不利となった”といった論評も出ているようだが、今回の結果に関しては、むしろ“重い馬場でなくてもトップクラスの走りができる”というプラスの見方をしたい。この馬にとっては、それだけの収穫(=時計への対応)があったレースと言えるはずだ。

3着以降は0.2秒の中に9頭がなだれ込む大混戦。その集団からアタマ差抜け出したのがカノヤザクラ。ゲートの出が悪く、後方からの競馬になったが、その分「ゴチャつかないところを通れた」(小牧騎手)。サマースプリントシリーズが最大の目標だったと考えたために、このレースでは評価を下げたが、展開が向いたとはいえ、直線の差し脚は見事。前残りのレース(最低人気のアイルラヴァゲインも好位に流れに乗れたことで4着)で4コーナー10番手から上がり33秒8の脚を使っての食い込み。この馬なりに力のあることを証明したとみてもいいだろう。

1番人気に支持されたアルティマトゥーレは5着。道中はインの好位に控える競馬。直線では最内を突いて伸びてくるかとも思えたが、1・2着馬を捕らえ切れないまま馬群に沈んだ。
松岡騎手も奥平調教師も敗因については同じことを語っている。それは、「これまでゴチャつくレースを経験していない。キャリア不足」というもの。たしかに、逃げ切り圧勝にしても、外目からの先行(セントウルS)にしても、スムーズに競馬ができた上での結果だった。
“新しいスプリント王の誕生”の期待が高かったために人気になったが、経験値・これまでの勝ち方・ゴチャつきやすい内枠といった要素を検討すれば、信頼性に疑問を持てたかもしれない。今回の負けは、馬券を買う側にとっても、いい勉強材料になったと言えるだろう。

外国馬のシーニックブラストは16着。4コーナーでキンシャサノキセキに寄られて躓く大きな不利があったが、仮にそのロスがなくても、外ではなく中を進んでいたこの馬が馬群を割って伸びてきたかどうかは疑問だ。今回のレースは参考外であることには違いないが、『予習』でも書いたように、中山芝1200m向きの走りはできていなかったように思える。

終わってみれば、春のGⅠ馬と今シーズン重賞で2勝を上げている馬のマッチレース。言うなれば、実績通りの結果。仮にスリープレスナイトが出走していれば、ローレル・ビービー・スリープの三つ巴だったかもしれないと思わせるような内容だった。
3着以降はどの馬が馬券に絡んでもおかしくない団子状態。アーバニティが休み明けでなければ前々で粘り込めたかもしれないし、メンバー最速の上がり(33秒7)をマークしたプレミアムボックスがカノヤザクラの位置で競馬をしていれば外から飛んできたかもしれない。
スプリント路線は今後も“条件や展開次第で上位に来る馬は変わる”という混戦が続きそうだ。


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■コメント

■Re: スプリンターズS・復習 [ECO]

安東さま、毎度です。自身馬券好調だったサマーシリーズとはうってかわり中山、阪神重賞無勝でした。大いに反省しなしといけませんが、長年秋の中山、阪神開催苦手で今年も順当に?あたらなかったわけですが、『競馬のツボ』シリーズを拝読してから、自分の負けパターンが分かるようになった気がします。今日から再度シリーズを読み返し、東京、京都開催に望み、安東様によい報告が出来る様競馬を楽しみたいと思います。

■Re: スプリンターズS・復習 [いつものへい]

安東先生、こんにちは。

逃げ切ってしまったローレルゲレイロには、完敗です。
やはりG1は、格の違いがハッキリと出るものだと、改めて反省です。
一昨年のスプリンターズステークスを基準に考えれば、簡単に取れた馬券でした。
来週からは得意な京都開催が始まります。
競馬のツボに書いてあった秋華賞のヒントもばっちり覚えておりますよ。
良いご報告が出来る様に、頑張ります。

■なんとか的中できました [電気羊]

混迷の感漂うスプリンターズS、しかも私は何を買っても4着の連続(土曜のシリウスSでも……)。悩んだ末にビービーガルダンとグランプリサクセスから、さらに「予算内だから」と締切間際にローレルゲレイロからもワイドを多点買い。お恥ずかしい馬券でしたが、カノヤザクラを拾っていたおかげで3点とも的中できました。
カノヤについては<予習>等々からも迷いましたが『狙って4着→次走見限ると好走』という私的ジンクスに賭けました。ローレルゲレイロは実績や騎手への期待、斤量2キロ減等から買いと判断。そのゲレイロのペース、内枠という点からアルティマトゥーレが前走同様の走りができるか疑問と思い、評価を下げました。もちろん体質に関する安東さんのご指摘が大きかったのは言うまでもありません。
とにかく今回はセントウルSの復習が生きたなぁと実感しています。

■ECOさんへ [安東 裕章]

こんにちは。

秋の中山・阪神開催は残念だったようですね。
たしかに、この時期の競馬というのは、夏に成績を上げてきた稼動馬と休み明けの実績馬の力関係の見極めなど、予想の上では難しい要素が多いです。

まあ、あまり苦手意識などは持たずに、「秋の叩き台」と考えて、東京・京都開催でいい結果を出してください!
朗報をお待ちしています!

■いつものへいさんへ [安東 裕章]

こんにちは。

おっしゃる通り、スプリンターズSは“格”で決まったレースでした。
馬券は取れなかったかもしれませんが、そこでしっかりと反省をすることが大事なんですよね。
さすが、いつものへいさんはわかっていらっしゃる!

京都開催はお得意なんですか?
それは頼もしい!!
“競馬の秘穴を突いた結果”を楽しみに待ってます♪
がんばってください!

■電気羊さんへ [安東 裕章]

おめでとうございます!
ローレルゲレイロの好走をしっかりと予想されていたようですね。お見事です!
競馬ファンの中には、そのレースだけを単体で考えて馬券を買う人も多いようですが、電気羊さんのおっしゃるように、今回はセントウルSの内容をきちんと把握できていたかどうかが大きなポイントだったと思います。
競馬予想の出発点は、そのレースの復習から始まるということ。電気羊さんのご報告を受けて、改めて勉強になりました。

秋のGⅠもこれからが本番です。
その調子でがんばってください!

■うにです。お返事ありがとうございます。 [うに]

プレミアムボックスは確かに残念でしたけど、ローレルゲレイロを買っていなかったので、どっちにしろ外してました。
G1馬をナメてました。ゴメンナサイって感じです。
藤田騎手ですら疑っていたのがなんか、おかしかったです。(笑)
返事が遅くなっても全然かまいませんので、お気になさらないでくださいね。

去年の今頃はまだ、秋の3歳クラシックの予想をしていないので、(デビューは11月です)とても楽しみです!
『ツボⅢ』にすごいヒントが書かれてあるので、心強いです。

では、予習楽しみにしています。

■Re: スプリンターズS・復習 [Yoshi]

 こんばんはー。
 僕は◎ビービーガルダン→○グランプリエンゼルが本線で、見事に外してしまいました。
 ローレルゲレイロを引き当てるのは難しかったです。高松宮記念を勝っただけに、中京特性の方が頭にこびりついてしまい、買えませんでした。またカノヤザクラも、夏三戦の上、6月から休養なしなので、やはり評価を下げてしまいました…。
 やはり競馬は難しいですね。

 安東さんにあやかって(?)、僕も自分のブログで予想してみることにしました。まだまだキャリア2年のペーペーなので、公開すること自体はばかられるのですが、自分の考えをまとめるための日記として書いていこうと思います。
 これからも、いろいろとご教授、よろしくお願いします。

■Yoshiさんへ [安東 裕章]

こんばんは!

ブログですか? いいですね~!
頭の中にあるものを文章にすることで、考えも具体的にまとまるし、順序立てて予想を組み立てていけるようになると思いますよ。
必ずご自身のプラスになるはずです。

がんばってください!
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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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