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■天皇賞(秋)・復習

JRA史上初となる8歳馬のGⅠ勝利!
天皇賞・秋を制したのは5番人気のカンパニーだった。

勝ち時計は昨年のレコードと並ぶ1分57秒2。上がり3Fは32秒9。数字においても素晴らしい結果であるが、そのレースぶりも見事のひとこと。道中は中団のインで脚を溜め、直線では先行集団の外へ。先に動き出したスクリーンヒーローと馬体を併せると、最後は1+3/4馬身差をつけて振り切った。
馬群の外へ出すタイミングと目標馬(スクリーンヒーロー)に照準を合わせた仕掛け。すべては、横山典騎手の完璧な騎乗によって生まれたもの。素晴らしいとしか言いようがない。『予習』では「内枠に入ったことが不利になるのでは?」という見解を述べたが、結果はまったくの逆。ロスなく走れる“内枠の利”を最大限活かして、馬の能力を100%発揮させた乗り方だった。
もちろん、鞍上の指示に走りで応えたカンパニーにも賞賛を送りたい。某競馬評論家は「これまでの競馬の年令的な概念を覆す勝利」とコメントしていたが、8歳という年齢を超越した走りには頭が下がるばかりである。「大切に使っていけば馬は応えてくれる」という横山典騎手の言葉も実に印象的。今後、どれだけ競走馬生活が送れるかはわからないが、これからも無事で、我々競馬ファンを唸らせるようなレースを見せてほしい。

2着は昨年のJC馬・スクリーンヒーロー。休み明けでプラス12キロの馬体重だったが、仕上がりそのものはよかったようだ(パドック解説では評価が低かったが)。東京芝実績〈2.1.0.2〉に加え、昨年もこの時期から調子を上げてきたことを考えれば、軽視できない1頭ではあったが、「ジャパンカップが目標」がはっきりとしている分、積極的には狙えないところがあった。
好走要因は、内枠からスムーズに流れに乗れたこと。そして、ブリンカー効果だろう(もっとも、ブリンカーに関しては、JCを見据えた上での“試着”のように思えたのだが・・・)。いずれにしても、昨年の秋を彷佛させるような“行きっぷりの良さ”が目立った。
反動もなく、順当に1走叩いた上積みが見込めるのであれば、次走のジャパンカップでも有力馬の1頭になるはず。この馬が勢いを取り戻したことは喜ばしいことである。

連覇が期待され、1番人気に支持されたウオッカは3着。
カンパニーと並ぶ最速の上がり(32秒9)で、2000mを1分57秒5で走破した馬に対して、“衰え”という言葉を使うのは失礼かもしれない。しかし、少なくとも、ファンが期待した“強いウオッカ”の姿を見ることはできなかった。
道中は前走とは違って後方に待機。武豊騎手はペースが遅くなると判断して折り合いを重視したのだろう。それ自体は正解だったと思われる。
ただし、そのために仕掛けが後手にまわったことは敗因のひとつに違いない。カンパニーは“ここしかないというタイミング”で外に持ち出したが、その後ろにいたウオッカが動こうとした時には先行集団が壁。結果、先に“自分から動いた”2頭を捕らえることができなかった。
ウオッカは自分から動けなくなったようにも思えた。“衰え”を見出すとすればこの部分だろう。展開に左右されると力を出せなくなる・・・。安田記念のように、“前が壁になっても強引にこじあけて前にいる馬を差し切る”というレースは、もはや期待できないのかもしれない。
さらに、馬体が離れていたとはいえ、2着のスクリーンヒーローを差せなかったという現実。馬券圏内に入るだけの能力のポテンシャルは残されているだろうが、闘争心や気迫といったものには明らかに翳りが出てきたように見えた。
「完敗です」と言った武豊騎手。「負けさせてばかりではかわいそう」と言った角居調教師。“引退”という言葉を連想させるコメントが並んだ。今後の動向に注目したい。

戦前に“ウオッカの逆転候補”と言われていたオウケンブルースリとシンゲンは、それぞれ4・5着。ただし、3着のウオッカからは3馬身の差がついた。
それでも、オウケンブルースリは実績のない2000mでは上々の結果で次走のジャパンカップにつながる内容だったと思えるし、シンゲンにしても初のGⅠで掲示板に載ったのであるから、合格点を与えてもいいだろう(シンゲンについては後日骨折が判明)。
この2頭の鞍上だった内田博騎手と藤田騎手、さらに6着に入ったドリームジャーニーの池添騎手は、いずれも「ペースが落ち着きすぎた」とコメントしている。たしかに、レコードタイの決着でも、1000m通過は昨年より1秒遅いペース。上がりの速い競馬になったことが、各馬の得手・不得手に影響したことは間違いない(瞬発力で勝るカンパニー向きの流れだったということでもある)。
加えて、当週からBコース使用になったために、芝の状態は内が有利。1~3着はいずれも直線で内を突いた馬である。長い末脚を使って外から差してくるタイプには厳しい条件だったはずだ。
逆に考えれば、先行して粘れなかった馬たちについては、少なからず評価を下げた方がいいかもしれない。エイシンデピュティは“復活途上”、キャプテントゥーレは“経験不足”、マツリダゴッホは“東京不向き”ということになるだろう。

8歳馬・カンパニーの勝利は素晴らしかった。ただし、レースそのものについては、枠順や適性の差がそのまま結果につながった感もあり、今ひとつ内容に欠ける一戦だったようにも思える。



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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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