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■有馬記念・復習

2009年の競馬の総決算、GⅠ・有馬記念は、2番人気のドリームジャーニーが勝ち、夏の宝塚記念に続いてグランプリ連覇を成し遂げた。

レースは逃げ馬・リーチザクラウンの先導によって、1000m通過・58秒台のハイペース。しかも、最後の4コーナーにかけて、馬群が一斉に動き出したこともあって、先行馬には厳しい流れになった。
勝ち馬のドリームジャーニーにしてみれば、これは理想的な展開。道中後方で脚をため、3~4コーナーからマクリ気味に7~8番手まで進出すると、直線で先に抜け出したブエナビスタとの追い比べを制した。
差し馬に有利な流れになったとはいえ、この馬の能力を如何なく発揮した“強い勝ち方”。『予習』では「馬体重の軽さが気になる材料」と述べたが、小柄な馬でも積んでいるエンジンが違ったということ。グランプリホースの名にふさわしい走りだった。
天皇賞・秋の後、このレースを目標に仕上げた陣営の狙いも見事だし、馬の能力を信じて無理にポジションを上げずに後方で我慢した池添騎手の騎乗も光る。100点満点のレースだったと言っていいだろう。
5歳にして本格化。明け6歳となる来年もさらなる活躍を期待したい。

ブエナビスタはこれまでの追い込みから一変して好位につける競馬。道中は流れに戸惑ったのか、若干硬い走りのようにも見えた。しかし、激しい流れのために先行勢が総崩れになった中、早めの抜け出しから2着を確保したのだから、この馬の能力の高さを改めて知らしめる結果と言えるだろう。
“自分の好走パターン”で結果を出した1・3着馬とは違って、これまでにない形でレースを運んだブエナビスタ。脚質が広がったことによって、来年以降、“新しい可能性”を期待できるのではないだろうか。
横山典騎手の乗り方も正解だったと思われる。「正攻法(好位抜け出し)の勝負ではなく末脚を活かした方がよかったのではないか?」といった声もあるようだが、どこからでも競馬ができる能力を発見できたことだけでも、この一戦は意義のあるものだったと考えたい。

3着は8歳馬のエアシェイディ。
「ドリームジャーニーを目標にしてレースを運んだ」という後藤騎手のコメントの通り、“注文通りにハマった結果”ではあるが、最後にキッチリと馬券圏内を確保するあたりは、さすが“歴戦の兵(つわもの)”である。
天皇賞・秋→ジャパンカップと使ったローテーションは、年齢的に過酷かとも思えたのだが、これについては誤った判断だった。この馬の場合、一気に状態が上がるのではなく、レースを使うことによって調子を整えていくのだろう。週中のスポーツ紙に掲載されていた「この秋で最高の出来」という陣営のコメントも、決してリップサービスではなかったということだ。
それにしても、GⅠを連勝して花道を飾ったカンパニーといい、このエアシェイディといい、衰えを見せない高齢馬の走りには本当に頭が下がる。一戦でも多く、我々にその雄姿を見せ続けてほしい。

4着は3歳馬のファゲッタブル。
この馬もブエナビスタ同様、来年以降が楽しみな走りを見せてくれた。
大外枠に入ったため、好位をキープすることはできなかったが、中団後方で折り合って3コーナー過ぎから進出。最後は力尽きて脚が止まったものの、流れに対応できる自在性と評判通りの“大物感”の片鱗を窺わせた。
来年の中長距離戦線でも中心になり得る器の持ち主。できることなら、しっかりと休養をとって、今後の活躍に備えてほしい。

3番人気のマツリダゴッホは7着に敗退。引退レースを飾ることはできなかった。
3コーナーからマクって4角先頭は、この馬の“勝ちパターン”ではあったが、直線半ばで失速。プラス12キロの太め残りが原因とも思われるが、それ以上に「ピークは終わっていた」という印象が強い。
『予習』では、「オールカマーの逃げ切り勝ちは“特効薬”」と述べたが、“復活”に結び付くだけの効き目はなかったようである。

逃げたリーチザクラウンは13着。「一生懸命走り過ぎる」という武豊騎手のコメントが表わすように、今回もまたワンペースの走りしかできなかった。来年はマイル戦線に戦いの場を求めるとのこと。“スピードで一気に押し切るマイル戦”に活路を見出せるかどうかは未知数だが、気性に難のある現時点での“距離短縮”は正解に違いない。
それは、15着に敗れたアンライバルドにも言えることだろう。ここ数戦と比べると折り合いがつき流れに乗っているようでもあったが、最後の止まり方を見ると「距離が長すぎる」のは明らか。皐月賞で発揮したキレ味を活かすには、マイルから2000mまでが許容範囲ではないだろうか。

今年の有馬記念をひとことで言うならば、“見所の多いレース”。
ブエナビスタがどのような競馬をするか。リーチザクラウンの逃げによってどのようなペースになるか。期待される3歳馬たちにこれまでと違った走りができるかどうか。予想をするだけでも興味の尽きない一戦だった。
そして、実際のレースは、来年以降にさまざまな期待を抱かせてくれる内容だったと思う。上位馬ははっきりと能力の高さを示してくれたし、下位の馬に関しても、今後の方向性を考えさせてくれる走りを見せてくれた。
勝ち時計の2分30秒0は、史上2位の好時計。レベルの高い一戦でもあった。
納得のできる結果。今回の有馬は、“来年につながる好レース”と評価しても言いすぎではないはずだ。



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■コメント

■Re: 有馬記念・復習 [すだち坊主]

安東さん

こんにちは

有馬記念外してしまいましたが、ドリームジャーニー、ブエナビスタとも力を出し切ったいいレースをしましたね。
ドリームジャーニーは小柄な馬でしかも1戦1戦力を出し切るタイプだと思うので、陣営もいいローテーションでいい仕上げをしたようですね。
私はいつもより調教が軽いように思ったので、当初本命にする予定からヒモに下げてしまい失敗しました。

ブエナビスタも新たな一面を見せるいいレースをしたと思います。

今年もお世話になりました。

来年もよろしくお願いいたします。

■Re: 有馬記念・復習 [ECO]

安東さま、毎度です。スリーロールスとともに暮れは終焉いたしました。残り3Fの決め手を持つ馬選んだ4頭中3頭が3着までにきて展開読みはよかったんですが、馬券にはならず。単、複勝のみ買う馬券ではよくあることですが。本年は「ツボ」を購読でき馬券の楽しい事前検討ができたことを新ためて感謝いたします。ありがとうございました。

■祭りの後は寂しいですね。 [うに]

こんばんは。
今年最後のG1なのに、馬連すら取れず。アンライバルドが1枠に入ったので、「もし、ここで復活したときに買っていなかったら悔しい、泣く」と予想がだんだん脱線していき、彼に夢を託してしまいました。でも、軸にしたのはまずかったなと反省です。

それにしても、ブエナの頑張りにはドリジャニの勝利以上に感動しました!
(池添騎手には不覚にも、もらい泣きしましたが)
ペースが速くてハラハラしましたが、よく食らいついていましたね。
しかも、大一番で慣れない競馬をして2着を確保するんだから、ブエちゃんはいよいよ怖い存在になりましたね!


今年はプラス収支で終えることができて、ホッとしてます。(意外と儲けてました、嬉!)
1万以上負けた月はどうしようかと思いましたが…
安東さんが、気さくに質問に応えて下さる方でなければ、競馬を辞めていたかもしれません(笑)。
おかげさまで、毎週楽しんで予想してます。
では、お体にはお気をつけて、来年もよろしくお願いします。

■有馬記念 [電気羊]

ドリームジャーニーの単複とブエナビスタへのワイド的中。大きな利益はなかったものの、春のGPに続きドリームジャーニーにはかなり自信アリ、でしたから、単勝が獲れて喜びもひとしお。上々の気分で一年を締め括れました(最終レースは余計でしたが)。

しかしブエナビスタってやっぱり強いんですね(いまさらかよ、笑)。
京都2200から中山2500に替わることにはマイナス面しか思い及びませんでした。それにペースも速くなりそうだから、前に行っても厳しい。3着が関の山、とタカをくくっておりましたがこの結果。恐るべしです。


■すだち坊主さんへ [安東 裕章]

こんばんは。

有馬記念はいいレースでしたね。
力を出し切った上での決着というのは、見ていて納得できるものだと思います。
新しい一面を見せてくれたブエナビスタ。
来年以降の走りが本当に楽しみになりました。

コメントありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。

■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です!

スリーロールスは残念な結果に終わってしまいましたね。
レース中の故障のシーンを見ると、馬券に関係なく、切ない気持ちになってしまいます・・・。

単複勝負のECOさんのコメントは、私にとって、とてもいい刺激になりましたし参考になりました(馬券の買い方が違うと狙い方も違うのですね)。
来年もよろしくお願いします。

■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。

エリザベスの時もそうでしたが、今回もまたブエナビスタの強さを見せつけられた気がしますね(勝ち馬ではないのに)。
アンライバルドに関しては、私も「大化けしないかなあ・・・」という期待があったのですが、現時点では方向性が定まっていないように思えます。
個人的にはマイルがいいのではないかと思うのですが・・・。

うにさんは、今年、プラス収支だったんですね!
おめでとうございます!
来年も一緒に競馬を楽しんでいきましょう!
よろしくお願いします。

■電気羊さんへ [安東 裕章]

こんばんは。
的中おめでとうございます♪
最後を締めくくることができて、よかったですね~。

ブエナビスタはやっぱり強いですよー(笑)
来年以降、どういう路線でどのような活躍を見せてくれるのか、本当に楽しみです。

今年は多くのコメントをいただき、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。

■ありがとうございます。 [うに]

同い年のブエちゃんが頑張っているのに、男どもは…と思っていましたが、それぞれ向き不向きがありますよね。
時期が向かない馬もいたみたいだし。
次走では、しっかり見極めようと思います。
励ましのお言葉、ありがとうございました。

■ありがとうございます [電気羊]

ありがとうございます。
ただエアシェイディは惜しいことをしました。AJCC杯組は度々穴を開けているので、昨年は狙ったんですよね。今年も前走で大きくは負けていなかっただけに、もう少し熟考すべきでした。3歳勢は軽視していたので、手が届かないわけではなかったんですが……。

まだまだ安東さんの予習を活かしきれませんが、おかげ様で今年は予想の面白さ、奥深さに触れられたと感じています。
何度も質問にも答えて頂きありがとうございました。来年もいっそうお世話になることと思います(笑)

では、よいお年をお迎え下さい。
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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