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■中山金杯・予習

2010年の年頭を飾るGⅢ・中山金杯。
ハンデ重賞ということもあり、波乱の傾向が強く、近5年で馬券に絡んだ1番人気馬は2005年の勝ち馬・クラフトワーク1頭のみ。また、5年連続で8番人気以下の馬が複勝圏内に入っているように、人気薄の好走率も高い(過去10年まで遡ってみても、複勝圏内30頭中11頭が8番人気以下)。ただし、“穴馬=軽ハンデ馬”とは限らず、2007年の2着馬・アサカディフィートのように、トップハンデが嫌われて人気を落とした馬が結果を残すケースもある。
ローテーションについては、「前走、鳴尾記念もしくはディセンバーSを使った馬が中心」というデータを取り上げる専門紙も目立っているが、昨年の1~3着馬はいずれも別路線組。絶対条件と言えるものではない。
展開面では、近年「逃げ馬が粘り込むケース」が目立っているが、それに関しても“単騎のマイペース”という前提があってのこと。必ずしも「前が有利」といった結論には至らない。
ひとことで言えば、的の絞りにくいレース。予想の“基準点”をどこに見つければよいか。年明け早々、馬券の検討に頭を悩ますことになりそうだ。

人気を集めそうなのは、美浦・二ノ宮厩舎の2頭。
アクシオンはここまで5走連続連対中。前走のGⅢ・鳴尾記念は、スローの瞬発力勝負になりながらも、末脚自慢のスマートギア、ナムラクレセント、イコピコを負かしての勝利。十分に評価できる内容だった。明け7歳になるが、2年3カ月の休養があったため、レース数はまだ16戦。それゆえ、“ここにきて本格化”“この先大舞台で活躍できる器”という声も上がっている。
中山・芝・2000mは初となるが、ペースに対応できる脚質(近5走、前走のスロー以外は平均ペースでの連対)と思われるので、さほど問題はないだろう。1800mからの1F延長に関しては、陣営が鳴尾記念の後に有馬記念を目標とした経緯からみても、折り合い面での不安材料があるとは考えづらい。
気になる点をあげるならば、馬体重。
この馬の近5走をみると、3走前のプラス4キロを除くと、いずれも前走よりも馬体減での出走で結果を残している。6走前はプラス4キロで5着、7走前はプラス8キロで5着だった。ちなみに、3走前の2着(プラス4キロ)も勝ち馬からは0.6秒も離されている。
今回、調教後の計量ではプラス18キロ。陣営も「脂が乗って絞りきれないので530キロを超えるかもしれない」とコメント。となれば、大幅な馬体増になるわけだ(前走は518キロで出走)。
近5走で20キロ減った馬体が一気に増えるとすれば、走りに影響をもたらす懸念もある。ここにきての充実ぶりは“買い”の材料には違いないが、直前の状態には注意を払う必要があるだろう。

ゴールデンダリアは、3歳時にダービー6着、セントライト記念2着の実績の持ち主。近走3戦続けて馬券圏内を確保したことで、当時の状態に戻ってきたという意見も多い。
中山芝実績は〈1.2.2.0〉と好相性。前走のディセンバーSはスローで脚を余した3着だっただけに、スムーズに流れに乗るレースができれば、適性の高さが後押しするだろう。ハンデが55キロというのも魅力。あくまでデータではあるが、この馬は斤量が56キロ以下の場合、〈3.2.3.0〉という数字を残している。
弱点はゴチャつく競馬になった時。直線で外を回るパターンが目立ち、インから抜け出すにしても前が大きく開いた場合が多い。それについては、陣営も「苦手の馬込みを克服できるかどうかがカギ」とコメントしている。その意味では、内目の3枠5番の枠順は少なからず不利かもしれない。あとは、鞍上の内田騎手がどのように馬群をさばくかだろう。

前走、GⅢ・福島記念を制したサニーサンデーも有力候補。
51キロのハンデに恵まれたとはいえ、1000m通過が57秒5のハイペースのレースを先行して押し切ったのだから“強い勝ち方”だった。福島では他にラジオNIKKEI賞2着があり、中山芝実績も〈2.0.1.1〉。小回りコースを得意とする脚質と考えられる。ハナにこだわらず、番手や好位からも競馬ができることもこの馬の強味だ。
問題は、目標にされた時に後続を振り切る走りができるかどうか。2走前のラジオNIKKEI賞も前走の福島記念も、言うなれば“人気薄の激走”。3~4コーナーから差を詰めてくる後方集団を、直線で突き離す競馬ができれば、重賞連覇の可能性も高くなるに違いない。

重賞での好走歴を目安にするならば、ヒカルカザブエも要注意の1頭。
昨春のGⅡ・阪神大賞典2着、前走は6カ月の休み明けでハンデGⅡ・アルゼンチン共和国杯3着。底力という点ではナンバー1と見ることもできる。しかも、この2戦、阪神大賞典では先行、アルゼンチン共和国杯では後方からと、異なった脚質で結果を出していることも評価の対象。どのポジションからもレースを運べる器用さは、展開不問の武器と言えるだろう。
不安点をあげるならば、距離短縮と小回りコースに対応できるかどうか。
昨年は長距離レースを中心を使われてきており、2000m戦を走るのは一昨年の12月以来。小回りコースに関しても、札幌に勝ち鞍はあるが、2600m戦でのもの。陣営も「最終目標は春の天皇賞」とコメントしており、馬の適性とレース条件との間にはかなりのギャップがある。横山典騎手がこの馬の力を発揮させるために、どのような乗り方をするか。注目したい。

昨年のAJCCで3着に入ったトウショウシロッコ
秋のオールカマーでも4着と健闘し、中山の重賞では好走するイメージが強い。実際、中山芝実績は〈2.3.2.8>。数字的にも悪くはない。
2走前の福島記念では2着。小回りコースにおける立ち回りの巧さはこの馬の持ち味と言ってもいいだろう。前走のディセンバーSは2番人気で5着に敗れたが、原因は“太目残り”とはっきりしている。今回、調教後の馬体重はプラスマイナス0。キッチリ絞れているようであれば、巻き返しの可能性も十分ある。
もっとも、この馬の場合、展開に左右される部分も大きい。前走にしても、太目残りとはいえ、スローペースになると自分から動けない弱さを露呈した感がある(逆にハイペースの福島記念はこの馬向きだったということ)。中山・芝・2000mは基本的に緩みのない流れ(この馬向きのペース)になりやすいが、最終的な取捨選択は、展開をより慎重に検討した上で行った方がいいだろう。

「どういう競馬を見せてくれるのか?」という期待値込みで人気を背負いそうなのが、4歳馬のデルフォイ
7カ月の休養明けになるが、京都新聞杯2着の実績があるように、昨年の春にはクラシック有力馬の1頭だった。4月のアゼリア賞では12月の古馬混合の準オープンを勝ち上がったトップカミングと差のないレースもしている。
とは言うものの、今回は休み明けに加えて古馬との初対戦。常識的に考えれば、厳しい条件であることは間違いない。未知数の魅力があり、明け4歳のレベルの高さを考えると食指の動く1頭だが、過大評価は禁物。馬券的には“押さえの1頭”という考え方が賢明かもしれない。

専門紙やスポーツ紙の印は、ここまであげた6頭に集中しているようだが、気になる伏兵についても何頭か取り上げてみたい。

明け9歳となるマヤノライジン
昨年のダービー卿CT3着や函館記念2着で見せたような、3コーナーからのマクリの競馬(中山コース向きの走り)をできることが強味。その時の鞍上だった藤田騎手と同じような“追い通し”を石橋脩騎手ができるかどうかがポイントになるだろう。高齢馬のため、叩き2走目での上積みはそれほど見込めないかもしれないが、凡走の後でも突然好走するタイプだけに軽視できない存在だ。
前走・中日新聞杯5着のレオマイスター
近走、苦手の左回りで内容のある走りを見せており、それなりの成長が窺える。さらに、近5走すべて2000mの距離を使っている陣営の“距離へのこだわり”も相当なもの。そろそろ結果に結びついてもおかしくない。あとは、前走の敗因でもあった14キロの馬体増がどれだけ絞られているかだろう(調教後はプラス18キロだったが・・・)。
今回、昇級初戦のマイネルグラシュー
最内枠を引いたこともあり、おそらくこの馬が逃げると思われる。中山芝実績は〈3.1.1.3〉と高い数字。ハンデも前走より4キロ減。条件は有利になる。あとは力関係。前走の逃げ切りはスローペースの展開に恵まれたものだけに、いきなりの重賞は敷居が高いようにも思えるが、三浦騎手が思い切りの良い逃げを打てば、複勝圏内に粘り込む可能性もゼロとは言えない。
準オープンからの格上挑戦となるブルーマーテル
1600万でも成績が安定しないため、このメンバー相手ではさすがに厳しく見えるが、中山・芝・2000mの適性だけを見れば〈3.1.0.1〉とトップの数字。52キロのハンデを活かして、内々で脚を溜める走りができれば、直線でインから抜けてくるシーンがあるかもしれない。

他にも、3歳時にセントライト記念勝ちのあるダイワワイルドボア、昨年の皐月賞4着のシェーンヴァルトを“穴候補”に推す声もある。ただし、前者は復調気配にはまだ遠いように思えるし、後者は重賞勝ち(デイリー杯2歳S)と同条件の京都金杯が除外濃厚のためこちらに回ってきたフシがある(鞍上が主戦の北村友騎手に戻るのはプラスだが)。いずれも強調材料には乏しい。
また、トップハンデのホッコーパドゥシャは、陣営のコメントから察するに、夏の連戦の疲れが抜けないまま天皇賞・秋を使ったせいもあって、状態を戻すのに手間取っているようだ。


最後に、同日に行われる京都金杯についてもひとこと。
前走、鳴尾記念2着(32秒8の上がり)のスマートギアと、マイルCSで2着に逃げ粘ったマイネルファルケが人気を分け合いそうだが、この2頭は言うまでもなく両極端の脚質。しかも、スマートギアは初マイル、マイネルファルケには同型との兼ね合いという課題がある。
したがって、スマートギアが届かないケースとマイネルファルケが馬群に吸収されるケースについても、考えておく必要があるだろう。
一応の狙い目としては、昨年の勝ち馬・タマモサポートや一昨年の勝ち馬・エイシンデピュティのように、好位から抜け出せる馬に注目したい。今回の場合、クラウンプリンセスとフィールドベアー。あとは、脚を溜めることができればという前提でドラゴンファング。さらに、前走のように前々で競馬ができるようならば、レインダンスも侮れない。
先行激化によって、好位の馬よりも差し・追込馬が有利と判断するならば、決め手勝負歓迎のティアップゴールド、実績のないコースで2戦連続好走を見せたヤマニンエマイユあたりもマークしておきたい。
いずれにしても、展開重視の検討が重要な一戦になりそうだ。


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■コメント

■トウショウウェイブ [ジェシー]

今日、家族に不幸があり、適当に選んだトウショウウェイブで複勝当たってしまいました!(笑) 競馬のツボで〔逃げの中舘〕と書いていたのを思いだし、脚質転換で逃げるのでは?と思いました。ありがとうございました。

■ありがとうございます! [シメジロウ]

はじめまして。
安東さんのおかげで新年から馬券を当てることができたので、お礼のコメントをつけさせていただきます。
京都金杯はレインダンスからワイド2点的中。予想ではまったく眼中になかったのですが、安東さんのブログに名前があったので考え直し、「3着ならあるかも」と思って買いました。
京都最終でもエリモサリュートからワイド2点的中。こちらは「競馬のツボ3」に書かれていた「一流ジョッキーのテン乗りはその後に効果が出る」という項目が参考になりました。この馬は2走前にWSJSに出走、前走で芝1400の自己タイムを更新したので、今回は狙い頃かと思いました。
穴馬からワイドを流すという買い方をしているので、外れることの方が多いのですが、今日はうまくいきました!
といっても、安東さんの考え方に乗っかっただけなんですけど(笑)。
本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします!

■ジェシーさんへ [安東 裕章]

こんばんは。

ご不幸があったということなので、おめでとうございますと言っていいものなのかどうか・・・。
とりあえず、馬券に関しては良かったですね♪

トウショウウェイヴは『復習』にも書いたように、ブリンカー着用の上に中舘騎手を起用ということで「前へ行くのかな?」とは思いましたが、左回りの実績しかないために、好走できるかどうかといえば疑問でした。
うーん・・・、狙えなかったですね~(笑)

複勝、つきましたよね!
その思い切りの良さ、お見事です!

■シメジロウさんへ [安東 裕章]

はじめまして。
的中、おめでとうございます!

レインダンスはマイルに距離を短縮したことで、最後まで集中して走れたようですね。
エリモサリュートは減量騎手の起用もプラス効果だったと思います。

参考にしていただけたのはありがたいですが、買い目を決めたのはシメジロウさんご自身なのですから、お礼を言われると恐縮してしまいます(笑)。

また遊びに来てくださいね。
朗報をお待ちしています!

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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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