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■中山金杯・復習

1着から5着までが着差なしの同タイム。ゴール前の大混戦をクビ差で制したのは1番人気のアクシオンだった。
レース前半は1000m通過61秒9の数字通りの超スローペース。しかし、3コーナー過ぎから一斉に馬群が動き出すと、その後は11秒台のラップが刻まれる壮絶な叩き合いとなった。こうした流れの中で、アクシオンは常に中団のインで“我慢の競馬”。結果的には、道中でじっくり脚を溜めたことが、馬群を割って出る勢いと最後のひと伸びにつながったように思える。
言うまでもなく、これは、藤田騎手の好騎乗。ロスのない内々を通ったことは、最後の瞬発力勝負を見越しての作戦だろうし、Cコース変更になって内目が伸びる芝の状態も計算にあったに違いない。レース後は「馬の力を信じて乗った」とコメント。人馬の信頼関係は、それまでの騎乗実績〈3.1.0.0〉の数字にも表われていた。
プラス14キロの出走だったが、走りに影響するほどの太目残りではなかったようだ。実際、パドック解説の専門家は「馬体増はそれほど問題ではない」と語っていた。減った分の体が戻ったということなのだろう。
これで、鳴尾記念に続いて重賞2連勝。屈腱炎のために2年以上の休養があったことを思えば、馬自身はもちろんのこと、スタッフの努力に対しても本当に頭が下がる。「時計も平凡だし見所のなかったレース」という辛口の論評もあるが、この馬の“復活→本格化”には称賛の価値があるはず。SS産駒のラストクロップとして、これからの活躍を期待したい。

2着はトウショウシロッコ。スローペースの後方だったので「今回も脚を余すかな・・・」と思って見ていたが、最後は外目から矢のように伸びてきた。内が伸びる馬場状態を考えれば、末脚のキレは相当なものと評価できる。自分から動いていけないタイプだけに、途中からペースが上がったことも味方したようだ。吉田豊騎手は「勝った馬とは内外の差」とコメント。この馬なりに能力は発揮できたと見ていいだろう。
相手が楽だったディセンバーSでの取りこぼしからもわかるように、この馬は力関係よりも展開(主にペース)によって好走か凡走かが決まることが多い。緩みのない流れになった時、あるいは今回のように、後半ペースが上がるレースでは、キッチリと馬券圏内に入ってくるタイプ。今後もこの馬に関しては、展開面での見極めがポイントになりそうだ。

驚かされたのは3着のトウショウウェイヴ。
鞍上・中舘騎手、ブリンカー着用。「前に行くかもしれない」という推理はできても、“左回り専門”と呼ばれている馬の好走までは読み切れなかった。しかも、一旦は後方に退きながらも再び伸びてきた走りは見事。“府中の長い直線で後方一気”というイメージは封印した方がいいのかもしれない。
もっとも、この1走だけで、この馬の脚質の幅が広がったと判断できるかどうかは疑問。『競馬のツボ3』の中で、マツリダゴッホを例にあげて解説したように、特定のコースを得意としている馬は競走能力に偏りがあり、苦手のコースでの好走は無理な走りによる消耗が激しい。次走、仮にトウショウウェイヴが得意とする東京のレースに出てきたとしても、「中山であれだけ走れたのだから」という考えから簡単に手を出すのは危険かもしれない。
いずれにしても、この馬が次に出走するレースでどのような走りを見せてくれるかに注目したい。

4着はデルフォイ。7カ月の休み明けだったが、しっかりと仕上がっていたようで、レースでも最後まで渋太く伸びていた。初の古馬相手の重賞でこの結果。当然ながら、今後を期待できる内容だったと言えるものだろう。

5着のシェーンヴァルトも大健闘の一戦だった。近走は、掛かって前に行ったり後方ままのレースが続いていたが、自分から動いてマクリ気味に進出するなど、十分に見せ場を作ってくれた。
これは、主戦の北村友騎手に手綱が戻ったことが大きな要因だったとも考えられる。実際、馬自身も伸び伸びと走っているようにも見えたし、それゆえ、最後の追い比べでも踏ん張れたのではないだろうか。

ハナを奪ったサニーサンデーは6着。1コーナーまでは一気の行き脚をつけたが、2コーナーでペースを落としてスローに持ち込んだ。巧妙な逃げのようでもあったが、他馬が予想以上に早めに仕掛けてきたため、最後は失速。目標にされるキツイ展開になってしまったようだ。
それでも勝ち馬からは0.1秒差に留まったのだから、内容としては及第点だろう。今回は最内のマイネルグラシューが控えたために逃げる形になったが、個人的には、番手で前をマークして直線で抜け出す競馬の方が力を発揮できるように思える。

2番人気のヒカルカザブエは、メンバー最速の上がり34秒8で追いこんできたものの7着止まり。見た目には完全に脚を余した形だった。
「スタートは悪くなかったが、進んで行けず位置取りが悪くなった」という横山典騎手のコメントから察するに、2000mのレースでは序盤で置いていかれてしまうのだろう。やはり、距離はもっと長い方がいいと思われるし、直線が長く広いコースの方が向いているようだ。
天皇賞・春が目標という以上、長距離の前哨戦を使ってくるはず。その時に改めて見直したい。

ゴールデンダリア(3番人気)は11着に敗退。マクリ気味に進んで直線で弾けそうな気配があっただけに、不可解な負け方だった。内田騎手は「4コーナーを回った時には反応がなかった。原因がわからない」とコメント。故障でなければいいのだが・・・。

それにしても、今回の中山金杯は難解だった。
前半のスローから後半で急にピッチが上がる展開。自分から動いた馬ではなく、我慢して脚を溜めていた馬のワンツー。従来の金杯とはかなり様相が違っていたように思う。
同じコースで同じ距離のレースが行われても、同じ展開にはならないことは重々承知していたが、改めて勉強させられた一戦だった。


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■コメント

■さっぱりでした(泣) [うに]

こんばんは。
しょっぱなから両重賞外してしまいました。(ヤバイです!)
トウショウウェイヴには驚きましたね。数字的に、どこに買える要素があったんだと腑に落ちないでいました。まさか戦法を変えてくるとは。
でも、前もってわかっていたとしても、やっぱり消していたと思います。
ハンデ戦は難しいですねぇ。

レインダンスにしても、自分の復習ノートに“マイル向き”と書いてあったにも関わらず、力不足の印象か強くて買えませんでした。
復習しても次に活かせないと無駄になりますよね。次は下手を打たないように、気を付けます。

今月は変則でレースがあって、忙しいですね。体調にはくれぐれもお気をつけくださいませ。

■Re: 中山金杯・復習 [すだち坊主]

本年もよろしくお願いします。

ゴールデンダリアは4コーナーを回った時点でいい感じと思ったんですが、直線は伸びませんでしたね。
ゴール前であれだけ接戦になったので、外ではなく中を割ってくるようなところがあればもう少し結果は違ってくるのでしょうけど。

うにさんも書かれているように、復習を次に活かせないとムダになりますね。

■Re: 中山金杯・復習 [ECO]

安東さま、毎度です。今年も宜しくお願い致します。両重賞しょっぱい結果でした。両1着馬前走からは期待できるタイプだけにショックが大きいです。脳は多数意見に流されやすく、今までの状態を保持しやすいそうです。だから予想する楽しさのみならず当てる楽しさも追求していきますので、安東さまには流されやすい、凝り固まった私の脳がする予想を打破いただけるよう勝手に期待しております。

■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。

金杯は残念でしたね。
トウショウウェイヴは、前に行くとわかっていても買いづらい馬ですよね。
京都金杯も伏兵が多くて絞りづらい一戦だったと思います。

でも、まだ1年が始まったばかりです。
反省も大事ですが、気を落とさずにがんばっていきましょう!

ちなみに、ヤバイといえば、私もかなりヤバイです。
仕事の都合で金杯には参加できませんでしたし、ブログにも書いたように、今週末も見送りになりそうです。
出遅れどころか、ゲートインもままならない状態・・・(笑)
一応予想はしていますが、やはり馬券を買って熱中したいですねー。

■すだち坊主さんへ [安東 裕章]

こんばんは。

ゴールデンダリアは本当に案外な結果でした。
『復習』にも書いたように、故障でなければいいのですが・・・。

「学んだことを次に活かす」というのは、実に難しいことですよね。
でも、それによってレースを解読できた時は、苦労が報われた喜びを実感できると思います。
本当に、毎週毎週、勉強のくり返しですね。

■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です!
こちらこそ、今年もよろしくお願いします。

予想というのは、考えれば考えるほど“人気馬が勝つ”ように思えてくるとも言いますね。
数字や傾向を重視する以外の部分での、ある種のひらめきが必要なのかもしれません。
私もまだまだ未熟で勉強中の身ですが、予想の際に、些細なことでも疑問に思ったり気がついたことがあれば、ブログに書いていきたいと思います。
それが、予想の楽しみのひとつですから。

■ありがとうございます。 [うに]

励ましのお言葉、ありがとうございます。復習もままならないうちに次のレースがやってくるので、落ち込んでるヒマなんか無いです。(笑)
予想だけして馬券が買えないのはツライですね。でも本当に競馬が好きじゃないと、出来ない事だと思います。

来週のブログ楽しみに待ってます!
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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