■スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

■根岸S・復習

GⅢ・根岸Sを制したのは、11番人気の伏兵・4歳馬のグロリアスノアだった。

大方の予想通り、レースはケイアイテンジンが引っ張る形で進み、前半3Fを35秒6で通過。同日の500万条件(5R・ダート1400m戦)の前半3Fが35秒3であるから、重賞クラスとしてはかなり楽な流れ(勝ち時計も1分23秒7)。言い換えれば、前が残りやすい展開だったということだ。
そうした中で、中団から一気の差し切り勝ちを決めたグロリアスノア。これは“強い勝ち方”と言わざるを得ない。
たしかに、JCダート2着のシルクメビウスと好勝負を演じたり(ユニコーンS)、交流GⅠ・ジャパンダートダービーでは今回人気だったスーニに先着するなど、レベルの高い“4歳世代”のトップクラスに位置する1頭であることは周知の事実だった。さらに、東京ダートは3戦3連対と、得意の条件であることもわかっていた。
しかし、にもかかわらず、評価が上がらなかったのは、今回のレースが「4カ月半の休み明け」であったからにほかならない。しかも、昨年暮れの開催を使った馬が中間4本の追い切りを消化しているのに対して、9月以来の出走となるこの馬は3本止まり。実際、レースにあたって、陣営も「もうひと追いほしかった」とコメントしていたのである。
ということは、8~9分の出来でも、能力を出し切れたということ。グロリアスノアの潜在能力の高さもさることながら、先週のネヴァブション同様、“目標のレースに出走させる以上は能力を発揮できる状態に仕上げる”という厩舎(矢作厩舎)の力を評価しなければならないだろう。
デビュー11年目で初の重賞制覇となった小林慎騎手の騎乗も見事だった。スタートが良く、はじめは好位のポジションになったが、道中では中団まで下げて脚を溜めることに専念。直線での末脚を信じているからこそできた乗り方だろう。騎乗数が少なく、お手馬と呼べる馬も所属厩舎のグロリアスノア以外は見当たらないといった状況の中で、チャンスを確実にモノにした小林慎騎手には素直に拍手を送りたい。

1番人気のサマーウインドは2着。番手マークから直線抜け出しという正攻法の競馬を見せてくれたが、最後は勝ち馬の末脚に屈した。
もっとも、重賞初挑戦で初の東京コースという条件を考えれば、上出来の内容だろう。武豊騎手は「コーナリングでスムーズさを欠いた」とコメントしているが、最後まで折り合いを保ち集中して走っていたように見えた。
今後の課題は距離。現状ではスピード能力を活かして走れる1200mがベストで、長くても1400mまでといった印象。ペースに関しても、今回のように時計がかかるレースでは、“脚を溜めて後続を突きはなす競馬”も必要とされてくる。まだまだ伸びしろがありそうな馬だけに、この先どのような走りを見せてくれるか楽しみだ。

3着はオーロマイスター。レースの流れを考えれば、この馬もよく走っている。これで、ダート転向後、8戦して〈3.3.1.1〉。折り合いのつきやすい1400~1600mのダート戦ならば、重賞戦線でも十分活躍できるように思えた。
欲を言えば、もう一段階上のキレ味がほしい。今回は4コーナー12番手から外に出して追い込んできたが、これからも同様の脚質で勝負するのならば、先に抜け出した馬よりも速い上がりをマークできなければ勝ち切るまでには至らないだろう。状況に応じて位置取りを変えられる自在性のある走りを見せてくれるのか、あるいは、末脚に磨きをかけて後方一気の競馬を身上としていくのか。そのあたりに注目していきたい。

4着のスーニは、大外枠に入ったことで前に馬を置けず、序盤から掛かり気味の走り。それでも、失速せずにこの着順に踏み止まったのだから、力のある馬であることは証明された結果とも思える。58キロの斤量についても、影響はなかったようだ。
気性面での課題が残ったという声もあるが、本番のフェブラリーSへ向けての叩き台としては上々の内容と言ってもいいだろう。

5着に入ったのは、最後に内から伸びたワンダーポデリオ。
「前がなかなか開かなかった」という柴山騎手のコメントの通り、内枠に入ったことがマイナスに作用したようだ。同じく内に進路をとったセイクリムズン(7着)にも言えることだが、直線でつかえた分、脚を余した感がある。
もっとも、最後のひと伸びを見る限り、「やはり、この条件では走る」と改めて認識できたのも確か。東京ダート・1400~1600mのレースでは、今後もマークが必要だろう。

反対に、左回りで走りが不器用になったように見えたのが、ミリオンディスク(6着)。
抜群の手応えで集中していた前走のカペラSと違って、終始フワフワしているような走りだった。鞍上の村田騎手も「左回りは向いていないようだ」とコメント。条件替わり(コース替わり)で見直すことにしたい。

2番人気に支持されたケイアイテンジンは13着に敗退。
先手を奪うと楽なペースに落として、自身も残れる展開に持ち込んだが、サマーウインドとスーニに並びかけられるとそのまま失速。『予習』の中で懸念したように、有力馬からプレッシャーを受け続けたことによって消耗してしまったようだ。
脆さの出た逃げ馬は立ち直り(精神的な部分も含めて)がポイント。次走、今回の敗戦を引きずっていないかどうかに気をつけたい。

今後につながる走りを見せてくれた馬を1頭あげるならば、グリフィンゲート。
グロリアスノアと一緒に上がってきた時は、一瞬「オッ」と思わせる脚。結果的には振り切られ、外から来たオーロマイスターにも交わされてしまったが、レース運びそのものは悪くなかったように思える。
『予習』でも述べたように、現時点では時計面が課題。まだまだ成長の見込める4歳馬なので、今後、レース毎にタイムを更新してくるようであれば、いずれは頭角を表すかもしれない。

終わってみれば、「また1頭、強い4歳ダート馬が現れた」というのが正直な感想。グロリアスノア、スーニ、シルクメビウス。さらには、リーチザクラウン、レッドスパーダの参戦も噂されているGⅠ・フェブラリーS。エスポワールシチーやサクセスブロッケンら5歳馬との、“最強世代”の名を賭けた対決も注目されるに違いない。層の厚いダート戦線からますます目が離せなくなりそうだ。


スポンサーサイト

■コメント

■Re: 根岸S・復習 [ECO]

安東様、毎度です。先々週、土曜日もふくめ本年にはいりさらに反省ロードをひたはしりに走っていました。根本を見直し、常に人気馬に勝つ馬を探していましたが、その前に人気馬をさらに見直し、逆らわないも取り入れ、京都牝馬Sヒカルアマランサス単でいただきました。しかしルメールの騎乗は心臓に悪いです。根岸Sはその考え方を生かした上でグロリアスノアで単複頂戴できました。1週だけにはとどまる事無く、また固い頭にはなないため、今後も予習、復習宜しくお願い致します。

■Re: 根岸S・復習 [こんばんはです]

お疲れ様です
根岸は惨敗でした
でもでも 今年から 始めている 自分の予想に対しての 反省 !復習ですが 
外れることにより はずれたからこそ   次のレースで より 当たる確立が上がる・・・
外れれば 外れるほど 希望が膨らむ ・・・・
そんな感じがします Mではないですよ~~
1年後 自分の予習と復習を見て 俺も競馬が上手くなったな~~なんて 思えるように 
楽しい競馬を 続けたいです

■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です!
日曜の両重賞、ダブル的中ですか? すばらしい!
おめでとうございます!

ヒカルアマランサスは、やや重馬場の最後方でどうなるかかと思いましたが、すごい脚を使いましたね。
グロリアスノアには、4歳馬のレベルの高さを改めて思い知らされた感じです。
それにしても、単で狙うとは・・・、ECOさん、お見事です!

■こんばんはです さんへ [安東 裕章]

こんばんは。

「外れれば 外れるほど 希望が膨らむ」
わかるような気がします!
反省を活かして、次につなげたいですね。

これからも競馬を楽しんでいきましょう!
■コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

 

カレンダー

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

カテゴリ

プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。