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■ダイヤモンドS・予習

東京・芝・3400mで争われる長距離GⅢ・ダイヤモンドS。過去5年の3連複の平均配当は約3万8千円、3連単は約23万円。荒れるハンデ重賞として有名である。
名目上は天皇賞・春へ向けての始動のレースと言われているが、本来、GⅠを目指す有力馬が前哨戦として使うのは、阪神大賞典、大阪杯、中山・日経賞が主流であり、ダイヤモンドSに出走してくるメンバーは、どちらかといえば“ワンランク下”の実績馬が目立つ。にもかかわらず、ある程度の実績があるがゆえに斤量を背負うことになるため、近走の内容が良く勢いのある“軽ハンデ馬”が上位にくるという結果につながっている。
実際、東京・芝・3400mの条件で行われるようになった2004年以降の6年間を参考にしてみると、3着までに入った18頭のうち、前走で重賞を走った馬はわずかに3頭(いずれも日経新春杯)。データ的には「実績不問」「格よりも勢い重視」といった見方が強い。
もっとも、今年の場合は、例年よりもメンバーに厚みがある印象。ジャガーメイルの取消は残念だが、春天でも有力候補と目される馬や、このレースのステップと言われる万葉Sの上位5頭も揃って参戦している。実力そのものを問われる一戦になる要素もあり、面白いレースが期待できそうだ。

前日売りの段階で単勝1番人気に支持されているのは、明け4歳のフォゲッタブル
近3走は、菊花賞2着→ステイヤーズS1着→有馬記念4着という堂々の戦績。暮れの時点では「天皇賞・春の有力候補」と言われるまでに至った。
超スローのステイヤーズSでは掛かることもなく好位から差し切り、逆にハイペースの有馬記念では後方で脚を溜めながら自分から動く競馬。長距離戦において、展開に左右されず自分のレースをして結果を残せるというのは、ステイヤーとしての高い資質を備えていることの証明とも言えるだろう。
フォゲッタブルに関しての不安点は2つ。
ひとつは、昨年秋からのローテーションの影響だ。
菊花賞、ステイヤーズS、有馬記念と長距離戦での激走が続いた後、ひと息入れての出走となる今回、体調面がどこまで戻っているか。昨年のこのレースで1番人気に支持されたフローテーションも同じ使われ方で参戦して12着に大敗している。
もとより、この先、阪神大賞典から本番の春天に向かうというプランがある以上、ここで“目イチ”の仕上げをしてくるとも思えない。現時点での充実ぶりからして、ぶざまな競馬をするとは考えられないが、あくまで“使い出し”であるならば、思わぬ取りこぼしがあるかもしれない。
もうひとつは、初の東京コースという点。
フォゲッタブルの近2走のコーナー通過順を見てみると、7→7→4、13→10→5。3~4コーナーで進出して直線で前に取り付くレースをしている。
これは、言うなれば、直線の短い中山向きの走りであって、東京ではそれに加えて、長い直線でどれだけいい脚を使えるかがポイントになる。はたして、フォゲッタブルがどのような脚の使い方をするのか。仮に直線半ばで先頭に立ったとしても、そこから伸びる上がりの脚がなければ、他馬に出し抜かれる危険性もある。

昨春、4歳で天皇賞・春に出走(7着)したヒカルカザブエ
その後、6カ月の休養を取り、休み明け初戦となったのが、2走前のアルゼンチン共和国杯。ミヤビランベリとアーネストリーの“行った・行った”のレースで、展開は向かなかったものの、最速の上がり(33秒5)をくり出して3着に入った。この時の走りを見る限り、直線が長く広い東京コースはこの馬向き。実際、前走の中山金杯は窮屈な競馬といった印象で距離も短かった。今回、展開がスローの瞬発力勝負になるようであれば、フォゲッタブルよりも“ハマる”可能性が高いようにも思える。少なくとも、休み明けの2走前、距離・コース不向きの前走よりも、条件は大きく好転したことは間違いない。
問題は馬場が渋った場合。
土曜日は終日雨が降り続き、メインのバレンタインS(芝・1400m)の時点では稍重の馬場状態。当日まで雨が残るようであれば、さらに状態が悪化し、キレ味勝負のこの馬にとってはマイナスの条件になりそうだ。
重馬場の阪神大賞典で2着の実績はあるが、この時は番手に位置して前々での競馬。後方からの追い込みを見せた近2走のレースから一転した脚質を使えるかどうか。このあたりは、5週連続重賞勝ちのかかった名手・横山典騎手の乗り方に注目だろう。

昨年、このレースを制したモンテクリスエス
53キロの軽量、差し馬向きの先行激化の展開など、運が味方した部分もあったとはいえレコード勝ちは見事。斤量は前年より3キロ増の56キロになるが、得意の条件ということであれば、やはり侮れない1頭だ。
なにより、モンテクリスエスの場合、この時期に調子を上げる典型的な“冬馬”。5月~10月の成績が〈0.0.2.7〉であるのに対し、11月~4月は〈4.6.2.2〉。1月~2月に限れば〈2.4.0.0〉という数字が残されている。今回もステイヤーズS3着→万葉S2着と上り調子。前走のプラス8キロの馬体増を解消するために、中間もハードに追い切られているとのことだ。
難点をあげるならば、ジリっぽいところ。差し・追込馬でありながら、さほどキレ味が感じられない。それゆえ、最後の最後でもうひと伸びが足りず勝ち切れないレースも多い。
もっとも、馬場が悪化して時計がかかるようであれば、この馬にもチャンスはありそうだ。馬体重550キロ前後のパワー型の馬。スタミナ勝負の消耗戦は望むところだろう。

4年前に3着、3年前に1着と、このレースとの相性がいいトウカイトリック
元来、距離が長ければ長いほどいいタイプで、3000m以上のレースでは3勝2着3回という成績を残している。前走の万葉S勝ちは2年ぶりの勝利。ここしばらく不振が続いていたが、“8歳馬の復活の狼煙”となる可能性もあるかもしれない。
問題はハンデ。57キロで万葉Sを制したとはいえ、トップハンデの57.5キロは多少見込まれた印象。陣営も「GⅡ勝ちがあって有馬で4着の馬(フォゲッタブル)よりも重いのか」と不満を洩らしている。
加えて、騎乗を予定していた内田博騎手の復帰が遅れたことも誤算。長距離レースは騎手の技術に因る部分が大きいことは周知の事実。代役・大庭騎手には思いきりのいい競馬を期待したい。

軽ハンデ馬ではベルウッドローツェが人気になっている。
500万、1000万を連勝しての格上挑戦となるが、勢いのある4歳馬が52キロで出走となれば軽視はできないだろう。
鞍上の松岡騎手はこのレースと相性が良く、過去にはウイングランツ(2005年)、アドバンテージ(2007年)、スノークラッシャー(2009年)で馬券圏内を確保している。ある意味、特殊な条件のレースだけに、騎手の得手・不得手というのも馬の走りに影響するだろう。
ただし、この馬に関しては、これまでの軽ハンデ好走馬とは異なる点もある。
まず、52キロの軽量といっても、前走からは2キロ減に過ぎないこと。過去6年で52キロ以下で馬券に絡んだ馬は6頭いるが、前走からの斤量減は、6キロ、3キロ、4キロ、4キロ、7キロ、4キロ。大幅に軽くなったことが好走につながったのであれば、ベルウッドローツェはそれほどの恩恵を受けたとは言えない。
もうひとつは、前走(12月27日)からの間に短期放牧を挟んでいること。これに関しても過去6年のデータを見てみると、馬券圏内18頭のうち、年明けに1走もせずにこのレースに臨んだ馬は1頭しかいない。本来、「ステイヤーは使われつつ調子を上げる」と言われている。1番人気のフォゲッタブルのところでも述べたが、ひと息入れた後の体調面が少なからず心配だ。

1000万、1600万を連勝して重賞に挑戦するメインストリーム
勢いを考えると、この馬も注目の1頭だろう。ここ2走は2500m、2400mを使って、いずれも最速の上がりをマーク。特に、前走の松籟Sは、直線で先に抜け出した断然の1番人気馬・ヤマニンウイスカーを並ぶことなく差し切った強い競馬。地力強化の印象が強く、騎乗したルメール騎手も「能力の高いステイヤー」と絶賛していた。
東京実績は〈2.2.0.2〉。3000m以上の経験はないが、2400m〈4.2.0.2〉、2500m〈1.0.1.0〉の数字から、長距離適性があることははっきりとうかがえる。ハンデは前走から2キロ減の54キロ。あとは、相手関係だろう。

3走前に1600万クラスを卒業したメイショウドンタク
昇級初戦の中日新聞杯は小回りの2000mということもあって14着に惨敗したが、前走の万葉Sでは0.2秒差の3着に入った。1600万を勝ち上がったレース(京都・比叡S)が2400mだったことを考えると、この馬も長距離向きの可能性が高そうだ(実際、2400m以上のレースは2走しか走っていないので、あくまで推測ではあるが)。
この馬に関しては、明け4歳ということもあり、今後の方向性に注目してみたい。昨年の白百合S(芝・1800m)で33秒台の上がりを見せたように、中距離の差し馬という選択肢もあるからだ。今回のレースでそれなりの結果が出るようであれば、ステイヤーとしての可能性も広がる。いずれにしても、ここが試金石の一戦になるだろう。

人気薄で気になるのはポップロック
今年で9歳になるが、前走の万葉S(5着)が復調気配を感じさせる内容。JC2着の実績はさすがに過去のものだとしても、底力が必要とされる展開(緩みのない平均ペース)になれば、経験値がモノを言うかもしれない。


京都では3歳GⅢのきさらぎ賞が行われる。メンバー的には先週の共同通信杯よりも“有望株”が多いという意見が多い。
レーヴドリアンとインペリアルマーチが人気を分け合っているようだが、新馬勝ち2戦目のインペリアルについては慎重に考えたい。若駒Sのルーラーシップの例があるように、初戦だけでは測れない部分が多いからである。
レース経験という視点で見れば、4戦4連対のネオヴァンドームも有力候補。OP勝ち→重賞2着のシャインも人気にはならないが侮れない存在だ。
朝日杯3着のダイワバーバリアンは1400m戦を2勝して勝ち上がってきた馬だけに、1800mに距離を延ばした今回は“折り合い”が課題になるだろう。
面白そうなのは、休み明けを1走叩いたステージプレゼンス。休養が心身の成長にプラスの効果があったとすれば、定評のある末脚のキレがさらに磨かれているかもしれない。



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■Re: ダイヤモンドS・予習 [こんばんはです]

足跡 ぺったんv-77

■こんばんは! [アラキ]

久々にコメントさせていただきます。
今回の安東さんのきさらぎ賞の展望はズバリでしたね。
ゴールの時に思わずうなってしまいました。(笑)
私も参考にさせていただきましたが・・・レーヴドリアン1着付けの3連単を買ったために馬券はハズレ。
フォーメーションの難しさを改めて思い知らされました。
寒い日が続いていますので、お体には気をつけて。
これからもブログをがんばってください。



■こんばんはです さんへ [安東 裕章]

いつも足跡を残していただいてありがとうございます。

ところで、非公開コメントについてですが、シークレットにしなくてはいけない内容とも思えませんので、公開された方がいいのではないでしょうか?
というのも、こんばんはですさんの競馬に対する考え方やレースの狙い方といったものが、他の来訪者の方々の参考になるのでは?と思うからです。

それと、これはあくまで私自身のワガママなのですか、非公開コメントを読むためには、管理画面に入ってパスワードを入力して・・・といった作業があるため、けっこう手間がかかるのです(苦笑)。

どうしても秘密にしたいという内容ならば仕方ありませんが、できればコメントは公開していただけるようお願い申し上げます。
ワガママを言ってもうしわけありません。

■アラキさんへ [安東 裕章]

お久しぶりです。
コメント、ありがとうございます。

きさらぎ賞のレーヴドリアンは位置取りが後ろすぎたような気がします。
もう少し前の位置か、早めに進出する競馬ができていれば、突き抜けていたかもしれません。
とはいえ、あの末脚はスゴイ!
どのような展開でもあの脚が使えるのであれば、クラシックでも有力な1頭だと思います。

これからもできる限りブログを続けていきたいと思っています。
また遊びに来てくださいね。

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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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