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■中山記念・予習

今年で施行84回目となる伝統のGⅡ・中山記念。
このレースは、近年の結果から、いくつかの傾向が表われている。
まず、「実績重視」。
ここ数年の主な連対馬の名前を挙げると、カンパニー、ドリームジャーニー、エアシェイディ、ローエングリン、ダイワメジャー、バランスオブゲーム。近2走以内に天皇賞・秋、マイルCS、有馬記念といったレースを使われている馬が目立ち、“マイル・中距離のGⅠ戦線における実績馬が力通りの結果を残す”という色合いが強い。データ的にも、過去10年の連対馬20頭のうち19頭に芝1800m~2000mの重賞連対実績ありという傾向が示されている。
次に、「先行有利」。
過去5年の勝ち馬の4コーナー通過順位は、3、1、1、2、2。それまで追い込み一辺倒だったカンパニーが番手の競馬から勝利をものにした2年前のレースは記憶に新しい。開幕週の馬場状態が内を通る先行馬に有利に働くことが一番の理由だが、GⅡクラスでは条件戦と違って無理に競り合いもなく、流れが落ち着きやすくなるのも一因と考えられる。
最後に、「中山・芝・1800mの適性」。
このレースの大きな特徴は“リピーターが馬券に絡むこと”。先に名前を挙げた、カンパニー、ローエングリン、バランスオブゲームはこのレースを2回制している。当然、「中山・芝・1800mの適性」は重視されるべきポイント。近年このレースで好走している馬にもマークが必要だろう。

ただし、今年に限っては、ここまで述べてきた傾向通りにはいきそうもない。例年と比べて、出走メンバーの“質”が異なるからである。
例えば、“近2走以内のGⅠ出走経験”という条件を物差しにしてみても、該当するのはアブソリュートとシャドウゲイトの2頭のみ。GⅢ勝ちのある馬は何頭か出走するものの、GⅠの舞台を主戦場としている実績上位の馬は見当たらない。出走馬のレベルが低いとまでは言わないが、実績だけでは判断できないというのが正直なところ。そもそも、条件戦を勝ったばかりの昇級馬(キングストリート)が1番人気に支持されていることも、従来の中山記念ではあり得ないことである。
「先行有利」に関しても、例年よりも前へ行きたい馬がかなり揃った。GⅡクラスでは流れが落ち着きやすいと書いたが、実績の裏づけが乏しい今回のメンバーではハナの奪い合いが起きても不思議ではない。もとより、中山・芝・1800mは1コーナーまでの距離が短いコース。基本的には“内枠の先行馬”が有利ではあるが、外から被せられたり出入りの激しい競馬になるとペースも乱れやすい。差し・追込馬の台頭も十分考えられる。
いずれにしても、今年の中山記念は一筋縄ではいかないと思われるレース。データに表われている傾向よりも、“中山コース向きの立ち回りの巧さ”と“ペースやポジションに左右されない自在性”を重視すべきかもしれない。

先にもふれたように、前日売りの段階で1番人気に支持されているのは、武豊騎手鞍上のキングストリート
1000万、1600万を連勝しての重賞初挑戦となるが、前走の節分Sの勝ち方は見事で、番手から直線で抜け出すとアッという間に後続を突きはなす強い競馬だった。1000万よりもクラスが上がったレースで、より強さを見せたことから、オープンでも通用する器と評価する声も多い。
これまで4勝をあげているが、いずれも違う競馬場での勝ち鞍というのも注目に値する。これについては、“競馬の巧さ”“器用さ”の証明という判断にもつながる。となれば、初の中山コースをこなせる確率も高いはずだ。最内枠に入ったことで、先行勢の後ろでロスなく立ち回ることができるのも好材料。勢いのある4歳馬だけに、どのような走りを見せてくれるか楽しみだ。
もっとも、だからと言って、オープン初戦で重賞勝ちを手にすることができるかというと、そこまでの信頼は寄せられないだろう。デビューから8戦しか走っていないこの馬には、経験値という部分に不安材料があるからだ。相手関係が楽とはいえ別定のGⅡ戦。これまでとはレースの流れが違う。
思い出されるのが、2008年のヒカルオオゾラ。他馬との力の違いを見せつけるように、条件戦を勝ち上がり、オープン初戦でGⅢ・エプソムCに挑戦したものの2着に敗退。それまで7戦しか走っていなかったことから“経験不足”を指摘された。ちなみに、ヒカルオオゾラは現在に至ってもOP勝ちを達成していない。
キングストリートがこのレースで勝ちを収めれば、それはそれで今後に大きな期待ができることになるが、現時点で“確勝級”と言えるかとなると、少なからず疑問である。

前走、GⅡ・AJCCで2着に入ったシャドウゲイト
海外GⅠを制した経験もあり、有馬記念→AJCCという近走の使われ方からみても、実績面ではメンバー1と考えていいだろう。中山芝実績も〈3.3.0.6〉と高く、1800mは久々の距離にはなるが、〈2.1.0.3〉の数字を残している(中山に限らなければ、1800mの距離実績は〈4.1.0.4〉)。
8歳馬ではあるが、近走の復調ぶりを考えれば、軽視できない1頭。3年連続して中山記念で連対を果たし、現在絶好調の横山典騎手が鞍上というのも心強い材料だ。
この馬の場合、どのポジションで競馬ができるかがポイントになるだろう。言い換えれば、自分の競馬ができるかどうかである。
前走はスローペースを見越して途中からハナに立った田中勝騎手の好騎乗が光ったが、今回は先行馬が揃った一戦。しかも、7枠14番は好位をキープするには不利な外枠だ(もっとも、この馬は外枠に入った方が気分良く行けるという陣営のコメントもあるが)。横山典騎手がどのような乗り方を見せてくれるか、注目したい。

秋のGⅠ・マイルCSで5着と健闘したアブソリュート
昨年は他にも東京新聞杯と富士Sを制しており、重賞実績という点では格上の存在と見なすことができる。前走の東京新聞杯は連覇のかかった一戦だったが、前残りの展開とレース間隔が空いた分の馬体増の影響があったために6着に敗退。ただし、自身の持ち時計は更新しており、決して悲観する内容ではなかった。1走叩いた今回は、より以上の走りが期待できるはずだ。
とはいうものの、この馬にとってのベスト条件は“東京のマイル戦”。右回りが苦手というわけでもないし、1800mでも〈2.1.2.2〉の数字を残してはいるが、一昨年の3月以来となる中山・芝・1800mのレース(この時は7着)で、“東京のマイル戦”と同じパフォーマンスを期待できるかどうか。陣営も「大目標は春の安田記念」「このレースの結果次第で今後の選択肢も広がる」とコメント。勝負気配もイマイチの印象がある。
先行激化で差し脚が活かせる展開になる可能性もあるが、条件的には割り引きの材料も目につく。

昨年の福島記念を制したサニーサンデー
前走の中山金杯はハナを切るレースになったが、他馬のマクリにあって6着。それでも、ゴール前まで粘って0.1秒差に踏みとどまったのだから、一応の評価は与えていいかもしれない。
『中山金杯・復習』でも書いた通り、この馬の場合、先頭に立つよりも好位から抜け出す競馬の方が力が発揮できるように思える。となれば、今回、他にハナを主張したい馬が出走するのは好都合。デビューからここまでの3勝はいずれもハイペースのレースだったことから、逃げ馬が速いペースで引っ張る形になれば、さらに持ち味がいきてくるだろう。
この馬に関しても、自分の形に持ち込むことができるかどうかがカギ。先行馬が集団を形成して互いに競りかけるような展開になると、道中での消耗が激しくなる。揉まれないポジションが理想だろう。
もう一点、不安材料をあげるならば、斤量。
未勝利と500万を勝った時は、今回と同じ56キロを背負っているが、近3走はハンデ戦ということもあって軽量でレースをしている。4歳馬でありながら、昨年から馬体重が増えていない現状を考えると、今回の斤量増が微妙に影響するかもしれない。

500万クラスから3連勝を成し遂げてオープン入りしたモエレビクトリー
前走の小倉大賞典は感冒のために取り消しとなったが、その影響もなく順調に乗り込まれているとのこと。ならば、間隔が若干空いたとはいえ、連勝中の勢いを軽視するわけにはいかないだろう。
中山芝実績は〈2.1.1.0〉で、うち1800mは1勝。コース適性は高い。地方から中央に転厩してきた馬だが、中央所属になってからの8戦のうち馬券圏外となったのは1戦のみ。その1戦を除けばすべてハナに立つ競馬をしている。したがって、今回の1枠2番はこの馬にとって先手を取れる絶好枠と言えるはずだ。
問題は、やはり展開。
直線半ばまで単騎先頭という形になれば、残り目も十分にあるだろうが、他馬にしてみれば、この馬にみすみす逃げ切りを許すわけにはいかない。当然、道中でプレッシャーを与えてくる馬もいれば、3~4コーナーからマクって直線勝負に出る馬もいるに違いない。目標とされながら、どれだけ粘ることができるか。レースのカギを握る逃げ馬だけに、「モエレビクトリーが馬券に絡む場合」と「馬群に飲み込まれる場合」の両方のケースを検討しておきたい。

モエレビクトリーと同じくハナを主張したいのがドリームサンデー
前走の小倉大賞典はゲートの誤作動があったことも手伝って、本来の競馬ができないまま終わったが、2走前のGⅢ・中日新聞杯は時計・内容ともに優秀な走りで2着に入った。中山実績の高さはモエレビクトリーに譲るものの、1800mの実績(〈4.4.6.3〉)と重賞経験という点ではこの馬に軍配が上がる。
もっとも、今回、モエレビクトリーが内枠に入ったことで、この馬の好走パターンに持ち込みづらくなったのは事実。函館記念では、後方からの競馬を試して掲示板に載ったが、やはりハナを切ってこその馬。戸崎圭騎手がどのような騎乗するかが見所だろう。
もうひとつ気になる点をあげるならば、初となる中山コースへの適性。小回りでは結果を出しているが、急坂を克服できるかどうか。というのも、この2年間でこの馬が連対を果たした7つのレースはすべて直線が平坦なコースだったからである。昨年夏あたりから地力強化の著しい馬ではあるが、今回はクリアしなければならない条件が多いことも確かだ。

年明けの京都金杯を勝ったライブコンサート
前走の東京新聞杯は13着と大敗したが、前残りの展開の上、大外枠から外々を回らされるレースになったことが原因。陣営いわく「内を突いて伸びるのがこの馬の勝ちパターン」。とすれば、前走は参考外であり、今回のレースで差し馬向きの展開になれば、外に持ち出さずに中を割ってくる脚が見れるかもしれない。
この馬に関しては、アブソリュートと同様、1800mの距離がカギになるだろう。全8勝のうち6勝がマイル戦。道中、いかに脚を溜めることができるか。このあたりは、内田博騎手の手綱さばきに注目したい。

2走前の中山金杯で3着に入り波乱を演出したトウショウウェイヴ
金杯では中舘騎手を鞍上に配して先行策の競馬を見せたが、前走の白富士Sでは主戦の吉田豊騎手に戻り、従来の末脚を発揮して勝利を手に入れた。今回は再び中舘騎手の手綱。額面通りに受け取るならば、前々でレースをすることが予想される。
だとすれば、今回の大外枠は大きなマイナス。先にも述べたように、中山・芝・1800mは1コーナーまでの直線が短く、外枠の先行馬は好位をキープするのが容易ではない。仮に、トウショウウェイヴが本来の差しの競馬に徹したとしても、ゴールまでの直線の短い中山コースで府中と同じ脚を使えるとは限らない。はたして、中舘騎手がどのような作戦を立ててくるか。なかなか興味深い。

人気的にはキングストリートが一応の主役なのかもしれないが、確固たる中心馬が不在と思える今回のレース。伏兵陣にも注意を払う必要があるかもしれない。

「中山・芝・1800mの適性」という観点から見れば、スプリングS勝ちがあり3年前にこのレースで3着に入ったダンスインザモアも候補の1頭。中山・芝・1800mの実績は〈2.0.1.3〉。冒頭にもふれた“リピーター”の資格も十分ある。
ただし、近走復調の兆しが見えるという意見はあるものの、年齢的な理由からか、追走に手間取り直線だけで差を縮めているレースが目立っているも事実。一変の要素につながる強調材料は乏しいように思える。

1800mには実績はないが、中山芝は〈1.2.1.3〉のセイクリッドバレー。昨年の春のスプリングSではアンライバルドに0.3秒差の5着。4ヶ月の休養明けとなるが、4歳馬だけに心身の成長が見込めるかもしれない。休養前は後方から直線一気の競馬が多かったが、マクリ気味にポジションを上げていくような競馬ができれば面白いだろう。

中山実績〈3.4.1.4〉、うち1800mで1勝をあげているトーセンクラウン。展開に左右される部分も多いが、福島記念3着と2走前のニューイヤーS3着で見せたマクリ気味の走りは中山向き。あとは、相手関係がどうか。

もう1頭あげるならば、テイエムアンコール
前走は休み明けでプラス18キロ。しかも小回りの中京コースで外々を回らされる競馬だった。叩き2走目の今回は上積みも見込めるはず。注目したいのは、1000万・1600万をそれぞれ2着馬に0.3秒差をつけて連勝していること。さらに、道中でポジションを上げていく走りも目立つ。初の中山コースがカギとなるが、うまく流れに乗ることができれば好走を期待できるかもしれない。

今回の中山記念のポイントは展開になりそうだが、その意味でも馬場状態には気をつけた方がいいだろう。
レース直前までに回復するのかどうか。重馬場だから先行馬が有利になるというのではなく、ペースが厳しくなるか、あるいは緩くなるかによって、各馬の走りに影響が出ることを考えなくてはならない。
「先行激化のレースだから差し馬が狙い目」という予想を立てている競馬記者もいるが、それほど単純ではないはず。いくつかの結果を想定しながら買い目を組み立てていく必要があるように思える。


阪神で行われる阪急杯も、開幕週ということで基本的には“前が有利”。
ここを目標に仕上げられたビービーガルダンが中心のように思えるが、近走メキメキと力をつけ好位をキープできるエーシンフォワードも有力候補だろう。
トライアンフマーチは初の1400mだけに、スタート後のダッシュでポジションを取れるかどうかがカギ。
サンカルロは前走が展開にハマった感もあるので、ここが試金石となりそうだ。
ラインブラッドは1200mからの距離延長で追走が楽になり、決め手を活かせるようであれば面白い。
人気薄で気になるのは、近走で前目の位置が取れるようになったテイエムアタックと、最内枠のヘッドライナーの逃げ粘り。
こちらも高松宮記念の前哨戦という意味で、注目の一戦である。



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■コメント

■Re: 中山記念・予習 [ふじ]

いつも しっかりした お返事ありがとうございます 
不良馬場オープンで勝っているのと モエレが 馬券になる予想をしましたが 重賞実績で切った ので その代りとなるのが ドリームサンデー!
最初の200mを12.1 ぐらいで ダッシュできれば
サニーの先そのさらに先のモエレのハナを奪える・・・・かな??v-236
戸崎圭騎手の中央初重賞制覇!
私の馬券も 戸崎圭騎手も ドリームサンデーで
夢のような日曜日になればいいな~~!!v-10
角田騎手も 松永ミッキーみたいに 神がかり的な有終の美を飾れるでしょうか?
西原さんも あの素敵な笑顔を さいご勝ってウイナーズサークルで見せて欲しかった~~
ちょう 美人騎手が 重賞をバンバン勝つと 競馬ももっと 盛り上がるんでしょうけど
何はともあれ 楽しい競馬をこころがけていきたいですね

長々とすみません いつも 考え方を 勉強させてもらっています 
ありがとうございます 

■ふじさんへ [安東 裕章]

こんばんは。
返事が遅くなって申し訳ありません。

ドリームサンデーは頑張りましたね。
番手でも競馬がちゃんとできていたし、直線半ばまでは見せ場十分。
強い逃げ・先行馬だと思いました。

2月いっぱいで引退した騎手や調教師の方々には、ご苦労様でしたと言いたいです。
角田騎手は残念ながら有終の美を飾ることはできませんでしたが、何度も大舞台を踏んだ経験をいかして、強い馬を育ててほしいですね。
楽しみにしています。

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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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