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■高松宮記念・予習

春のスプリント王を決定するGⅠ・高松宮記念。改修前最後となる中京・芝・1200mのレースにフルゲート18頭が顔を揃えた。
もっとも、昨年の覇者・ローレルゲレイロはドバイゴールデンシャヒーン出走のため不在、香港No.1スプリンターのセイクリッドキングダムも回避となり、メンバー的には小粒。激戦の様相はあるものの、これまでのGⅡ・GⅢの延長線上といった印象は否めない。
スポーツ紙・専門紙の論評で目についたのは“馬場状態”の見極め。小倉の代替開催があったために例年よりも芝の悪化が進んでいるからだ。実際、ローレルゲレイロを管理する昆調教師は「当初はドバイと高松宮記念の両睨みだったが、荒れた馬場ではこの馬(ローレルゲレイロ)の持ち味を発揮できないのでドバイを優先した」とコメントしている。たしかに、先週行われた芝のレースでは外差しが決まる結果が多かった。
ただし、それに関しては、今週の月曜日に芝刈りが行われ、コースの内側にはローラーがかけられたとのこと。馬場の外側の方が傷みが少ないことは間違いないが、土曜日の芝・1200m戦(7R、12R)がいずれも逃げ切りという結果からもわかるように、「馬場の悪化」=「差し有利・先行不利」とまでは決めつけられないようだ。

前日売りの段階では単勝4倍台前後で2頭が人気になっている。
まず、現在重賞3連勝中のキンシャサノキセキ
一昨年のこのレースで2着、その年のスプリンターズSでも2着。その後、気性難が原因で、スランプに陥ったとのことだが、3走前のスワンSで復活。2走前の阪神Cは出遅れながら後方からの差しきり勝ち。前走のオーシャンSでは58キロの斤量を背負い、苦手の道悪条件でありながら、狭い最内をこじ開けるように伸びてきた。
もともと“GⅠで勝ち負けできる”と評価されていた馬。近走の充実ぶりを見る限り、悲願のGⅠ制覇に手が届く可能性も大きそうだ。
ただし、不安点がないとまでは言い切れない。それは、前走のオーシャンSの時にも一部の記者から指摘されていた「1200mよりも1400mのペースの方が向いているのではないか?」という点である。
1400m戦だったスワンSの前半3Fは35秒2、阪神Cは35秒1。キンシャサノキセキはそれぞれ33秒9、34秒7の上がりでまとめている。いわゆる“後傾ラップ”だ。前走のオーシャンSは前半34秒1、後半35秒7の前傾だったが、道悪だったために極端なペースにはならず勝ち時計も1分9秒8。つまり、重賞3連勝と言っても、前半3Fを33秒台で走るような“スプリント戦”の走りはしていないということである。
内目の枠に先行馬が揃った今回、レースは極端な“前傾ラップ”になる可能性もある。その場合に、この馬が自分のペースで競馬ができるかどうか。道中脚を溜めて、後方から一気に突き抜けてきても不思議ではないが、“ここ3走とは異なるレースに臨む”ということは頭に入れておいた方がいいかもしれない。

今回が引退レースとなるアルティマトゥーレ
2ヵ月ぶりの出走で調整途上と言われた前走・シルクロードSを完勝。昨年9月にはGⅡ・セントウルS勝ち。1番人気に支持された昨年のスプリンターズSは5着に敗れたが、それでも0.3秒差。実績の裏付けはある。
中京・芝・1200mは〈2.0.0.0〉の得意コース。0.5キロとはいえ、前走よりも斤量減。上積みの見込める今回は、前走以上の走りを期待できるかもしれない。
もっとも、この馬の場合も、キンシャサノキセキと同様、極端な“前傾ラップ”になった時の不安材料がある。
前走のシルクロードSは、番手で進んで直線抜け出しから後続を突き離した“正攻法の強い競馬”ではあったが、レースそのものはスプリント戦では珍しいスローペース。先行馬有利の流れで自身のラップは前半34秒6、後半33秒5だった。セントウルSにしても前後半とも33秒9のMペース。さらに遡って、1600万を勝ち上がった時も前後半34秒1のMペースだった。
対して、前半3Fを33秒台前半で走ったハイペースのレースでは5着(スプリンターズS)と8着(京阪杯)。つまり、緩い流れで逃げ馬を追走できるレースでこそ、この馬の勝ちパターンが生まれるという見方もできるわけだ。
2枠3番は好位につけるには申し分のない枠順ではあるが、先行激化によって序盤から速い脚を使わされるような展開になると、自分の競馬ができなくなる危険性もある。

前走、阪急杯を制したエイシンフォワード
近5走はいずれも複勝圏内という安定感。さらに、どんなペースにでも対応できる自在性が身につき、ここにきて“本格化”という評価を得ている。1200mは1戦して1着外という実績だが、マイルから距離を短縮した前走の走りを見る限りでは、十分対応できそうだ。
なにより、確固たる中心馬のいない近年のスプリント路線では、距離短縮のマイラーが結果を出すことが多い。現時点での充実ぶりを考えれば、マークが必要な1頭だろう。
気になる点をあげるならば、ここ3走がいずれも内枠に入っていること。当然、レース内容も「前に馬を置いて折り合い、ロスのないコース取りから直線で馬群を割る」というもの。馬込みが得意という印象が強い。
今回の8枠16番は、馬場の良い外目を進めるという点では有利だろうが、スムースに外から行き過ぎたり、馬群の外々に振られることも考えられる。“大外一気”というタイプではないだけに、そのあたりがどう影響するか。岩田騎手がどのようなポジションで競馬をするかに注目だ。

前哨戦の阪急杯で3着に入ったサンカルロ
58キロを背負いながらも、以前の後方・外差しの競馬ではなく中団から中を突くという“収穫の多い”内容だった。マイル路線から1F距離を短くしたのを機に、重賞で2着、3着。流れが速くなる方が持ち味を発揮できるとすれば、初距離となる1200mでも軽視できない存在だ。
とはいうものの、課題はやはりスプリント戦のペースに対応できるかどうかだろう。外目の枠に入ったことで、末脚を活かす競馬になるかもしれないが、平坦・小回りの中京コースでは、直線の追い込みだけでは届かないケースもある。

GⅢ3勝の実績を持つプレミアムボックス
近2走は馬券に絡めなかったが、前走のオーシャンSは道悪馬場の大外に持ち出す競馬で勝ち馬から0.1秒差の4着、スローペースで展開が向かなかったシルクロードSでも33秒4の上がりで6着、力負けというほどではない。逆にハイペースで差し脚を活かせた京阪杯と阪神Cでは連続連対。この馬の取捨選択に関しては、ペースをどう読むかがカギになるだろう。
中京・芝・1200mは昨年6月のCBC賞を勝っているが、この時は内が荒れて外差しが決まりやすい馬場だった。近5走中、4戦で最速の上がりをマーク。展開次第の馬ではあるが、決め手勝負になれば侮れない1頭だ。

昨年のスプリンターズSで2着に入ったビービーガルダン
前走の阪急杯は1番人気に支持されながら7着。休み明けで馬体が減っていたところをみると、本調子ではなかったようだ。昨年の高松宮記念では16着に敗退。主戦の安藤勝騎手が乗れなかったことも敗因だろうが、外々に膨れたことから左回りコースに課題を残した一戦でもあった。
加えて、今回は先行馬にとっては不利と思える8枠17番。能力的には上位ではあっても、このレースに限っては厳しい条件が揃った感もある。状態面が戻っているかどうかも心配だ。
もっとも、安藤勝騎手は「場合によっては後方からの競馬になるかもしれない」と脚質転換を示唆。外差しの作戦があるとなれば不気味な存在。名手・アンカツの騎乗に注目したい。

出走馬中、唯一GⅠ勝ちの実績を持つファイングレイン
3ヵ月半ぶりの前走・オーシャンSでは久々にこの馬らしい伸び脚を披露。“GⅠ馬復活”という声も聞こえてきた。叩き2走目となる今回は状態面もさらに上がってくるはず。一昨年にこのレースを勝った時の能力を発揮できるのであれば、好走も十分に可能だろう。
もっとも、一度はスプリント路線からマイルへ距離を伸ばした経緯を持つ馬。それは、陣営がスプリンターとしての限界を感じたからにほかならない。前走のオーシャンSにしても、道悪条件の特異なレース。良馬場の1200m戦の速さに対応できるかどうかは疑問である。ファイングレインの復活を期待したい気持ちもあるが、過信は禁物だろう。

前走・シルクロードSで1番人気に支持されたエイシンタイガー
結果は8着に沈んだが、スローペースの上、大外枠から終始外々を回らされる展開に泣かされたのが敗因。中間はこのレースに向けて順調に仕上げられたとのことで、前走からの巻き返しを期待できるかもしれない。
3歳だった昨年のCBC賞では2着。差し・追込馬が上位を独占する中、好位の3番手から粘り込んだ走りは高く評価された。戦績は安定していないが、スプリント戦では常に上位人気となる馬。素質・能力が評価されているからだろう。
問題は相手関係。人気になりながらもここまで重賞勝ちがないということは、絶対的な強さに欠けているという見方もできる。まして、初のGⅠ挑戦。今後のスプリント路線の中心になれるかという意味でも、ここは試金石の一戦だろう。

他にも何頭か気になる馬はいるが、いずれも好走には条件が付きそうだ。
2年連続で“サマースプリントチャンピオン”に輝いたカノヤザクラは、典型的な夏馬(6勝中5勝が夏場のもの)で今回は休み明け。状態面が万全なら食い込みの可能性もあるかもしれないが・・・。
決め手勝負のトウショウカレッジは、外に持ち出せれば面白いが、休み明けの2走を見る限りでは年齢的な衰えがあるようにも思える。
逃げ・先行馬では、前走重馬場に泣いたショウナンカザンの巻き返しを期待したいが、シルクロードS(2着)の時のように自分のペースに持ち込めるかどうか。
昨年夏の札幌で大活躍したグランプリエンゼルも、平坦小回りで時計のかかる馬場は向いているようにも思えるが、休み明けを2走使って状態面が大幅に良化していることが大前提になるだろう。


中山で行われるマーチSは、ハンデ戦ということもあって混戦模様。
実績ではトップハンデのマコトスパルビエロが一枚上だろうが、近走中央で走っていない点が不安。
前走、ダート替わりで結果を出したモンテクリスエスは、中山の小回りコースが課題。
フサイチピージェイは同型との兼ね合いがカギ。トーホウオルビス、バロズハート、中舘騎手を配してきたウォータクティクスもハナを主張するかもしれない。
穴候補としては、差しに転じても結果を残せたナニハトモアレと、先行脚質への転換で伸び伸びと走るようになったゲンパチタキオン。昇級初戦の軽量馬2頭が面白そうに見える。
GⅠクラスの馬が不在のメンバー構成だけに、こちらも難解なレースだ。




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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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