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■桜花賞・復習

牝馬クラシック最初の1冠は、1番人気に支持されたアパパネの頭上に輝いた。

レースは前半3F・35秒6、上がり3F・34秒4という“スローペース→上がりの競馬”。3~4コーナーを5番手以内で通過した3頭で決着したことからもわかるように、道中の位置取りが大きく明暗を分けた。
例年とは違い、内が伸びて時計が出る馬場状態。そして、スローな展開。こうなると、外を回った差し・追込馬には出番がない。
もっとも、だからと言って、“凡戦”だったというわけではない。勝ち時計の1分33秒3は桜花賞のレースレコード。展開面での有利・不利はあったものの、底力を試される一戦だったと評価してもいいだろう。

勝ったアパパネは若干掛かり気味の走り。その勢いで早目に先頭に立つかとも思われたが、3コーナーを過ぎてから好位で折り合った。直線では追い出しを我慢してエーシンリターンズの外へ。残り1Fで仕掛けると1完歩ずつ脚を伸ばし、ゴール手前で粘るオウケンサクラを差し切った。
蛯名騎手は「前のレース(9R・芝1800m)の時計が速かったので、前へ出して流れに乗らないと駄目だと思った」とコメント。つまり、芝の状態を見極めた上での先行策だったということだ。前半掛かり気味になったのも、意識的に行かせたことが原因と考えていいだろう。いずれにしても、前々のポジションを取るために積極的に行ったのは、蛯名騎手の好判断だった。
もちろん、どのポジションからでも競馬ができるアパパネ自身の能力があってこそのもの。『予習』の中では「この馬の真価が問われる一戦」と書いたが、2歳女王の実力は本物だったと評価したい。終わってみれば“阪神JF勝ち→休養→トライアル叩き台→本番勝利”という定石通りの結果。派手な勝ち方ではないが、この馬の“強さ”を見れたレースだったように思える。

2着は逃げ粘ったオウケンサクラ。
逃げ馬が不在だけに、ハナを切った馬が残るという展開は想定内ではあったが、正直、この馬がレースを引っ張るという予想はできなかった。
これもまた、騎手の好判断。スタートの良さを活かして、他馬を牽制しながらマイペースに持ち込んだ安藤勝騎手の技術が光った。「普通ならば逃げ切れるペース配分だった」というスポーツ紙の記事もあったが、それは一方で、アパパネの脚(および蛯名騎手の騎乗)を評価する内容。実際、安藤勝騎手も「最後も止まっていないが、勝った馬にうまく乗られた」とコメントしている。
それにしても、タフな馬である。中1週→中1週→中2週という強行ローテーションでありながら、最後までバテずに2着に残ったのは見事としか言いようがない。普通に考えれば、前走のフラワーCで惨敗を喫してもおかしくない過酷な使われ方。“例外”と言ってしまえばそれまでだが、詰まったローテーションでも反動を見せない馬がいることは、ひとつの勉強になった。

3着は11番人気の伏兵・エーシンリターンズ。
『予習』では「好走しても人気にならない穴馬のタイプ」と書いたが、今回もまた、混戦で浮上してきた。
前々のポジションで流れに乗れたことが好走要因と言えるが、桜花賞実績のある福永騎手が乗ったこともプラスに働いたかもしれない。
印象としては、思っていた以上にセンスのある馬。相手なりに走れて上位に入ってくるタイプとも思える。この先もマークが必要だろう。

4着はショウリュウムーン。
最内枠で後方10番手からの競馬になったが、最後は外目から末脚を伸ばしてきた。結果的には、直線で外目に持ち出した分のロスが響いた感もある。佐藤哲騎手は「直線で内へ入れようとしたら頭を上げた。内枠を一度でも経験していれば違っていたと思う」とコメント。『予習』でふれた“枠順経験の有無”が少なからず影響したようだ。
とは言うものの、前残りの展開でこの結果は評価すべき。すでに“オークスに向けて最も可能性のある馬”という意見も出ている。チューリップ賞でアパパネを退けた脚は、決してフロックではなかったことは十分証明されたと見ていいだろう。

2番人気のアプリコットフィズは5着。
道中は3~4番手の最内で絶好のポジションにも思えたが、最後まで前との差は詰まらなかった。
横山典騎手は「いろいろな課題をクリアしてくれたし、悲観する内容ではない」とコメント。初の長距離輸送や経験の少なさを考えれば、合格点を与えられるということなのだろう。
新馬戦やクイーンCの“圧勝ぶり”を見る限り、素質はかなりのものであるはず。今後の成長に期待したい。

メンバー最速の33秒8の上がりをマークしたシンメイフジ(6着)。
「枠順のせいで行きたくても行けなかった」という岩田騎手のコメントの通り、外々を回って直線勝負に賭けるしかなかったようだ。展開に泣いた1頭だが、大外から伸びてきた脚には、一瞬「オッ」と唸らせるものがあった。信頼性という点では欠ける部分もあるが、展開次第ではこの先怖い存在になるかもしれない。

最後に、気の早い話ではあるが、オークスに向けての展望について。
今回の結果を見る限り、現時点ではアパパネの力が頭ひとつ抜けているように思える。距離が伸びた時の折り合い面にいくぶん不安な点もあるが、道中の位置取りを問わないタイプだけにさほど問題はなさそうだ。GⅠ2勝の実績を考えれば中心馬としての扱いが妥当だろう。
オウケンサクラに関しては、連戦を走り切った状態面がポイントになるが、それ以上にどういう脚質で勝負してくるかが注目。能力は認めるものの、今回に限っては、好騎乗と展開に恵まれた部分も大きい。
アプリコットフィズは今回の経験でどれだけ馬が成長できるかが楽しみ。得意の東京コースならば、当然侮れない存在だ。
スポーツ紙等では、ショウリュウムーンとシンメイフジが“オークスの有力候補”として取り上げられているようだが、個人的には“関東のゼンノロブロイ産駒”にも注目したい。今回20キロの馬体減だったアニメイトバイオ、直線最内に入って前を捌けなかったギンザボナンザ、中2週+長距離輸送で臨んだコスモネモシン。今回よりも条件が好転するとなれば、巻き返しがあるかもしれない。



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■コメント

■Re: 桜花賞・復習 [ECO]

 安東さま、毎度です。
クラシック始まりましたね。
 先々週は複勝大阪杯2着、ダービー卿3着と比較的取れた方でしたが、今週土曜日はさっぱりでNSTでは人生二度目の最下位でした。桜花賞は勝った!と思ったらジワジワ寄り切られてしまい、2着でした。
 あと中山、阪神とも近走で距離1ハロン上下で競走馬内ベスト3のタイムをもっている馬が上位にくるようになりましたが、やはり春の馬場のせいでしょうか。

■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です。
コメントありがとうございます。

「近走で距離1ハロン上下で競走馬内ベスト3のタイムをもっている馬が上位にくる」というのは、なかなか興味深いデータですね。
馬場が関係しているかどうかは定かではありませんが、何かしら理由があるのかもしれません。

一時期、「ハイペースが見込めるレースでは1ハロン短い距離での持ちタイムを重視し、逆にスローの場合は1ハロン長い距離のタイムに注目する」ということを試したことがありました。
ペースへの対応力が結果につながるのではないかと考えたからです。
ただ、その時はほとんど馬券にはつながりませんでした。
コースや開催時期を分けて考えると、もしかしたら何かヒントが見つかるかもしれませんね。
今後は少し注意してみたいと思います。

■桜花賞、桜と共に散る…(泣) [うに]

こんばんは!
予習でおっしゃっていたエーシンリターンズ来ましたね~♪ 安東さんサスガです! それにしても、私も含めファンの目は節穴ですね(笑)。力あるのに11番人気とは…
私は最初からアニメイトバイオが勝つと決めていた(というか希望)ので、的中ならず。マイナス20キロの馬体重に目をつぶってはいけませんね。

阪神牝馬Sのアイアムカミノマゴも、休み明けとはいえ人気無かったですね。前走も買い目に入れていたのに、今回もまた馬券を外してかなり悔しいです。カノヤザクラは叩き2走目は好走しているので、半信半疑ながら拾いましたが、2着馬を買わず(消してもいなかったのですが…)。安易にワンカラットを拾ったのがマズかったです。ゴール前で「来い来い!……なぜ来ないー!?」と絶叫してしまいました(笑)。

質問があったのですが長くなりますので、明日また伺ってもよろしいですか?









■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。
先週は休んでしまってすみませんでした。

エーシンリターンズは『予習』にも書いた通り、エルフィンS→チューリップ賞という“王道”のローテーションを使ってきた馬なので気になったんです。
アニメイトバイオについては、絞れたには違いありませんが、ここ2走の馬体重の変動があまりにも大きすぎた感があります。
輸送もありましたし、状態面が万全ではなかったのではないでしょうか。
今週は馬券を買えませんでしたが、阪神牝馬Sもなかなか面白いレースだったようですね。

では明日、質問、お待ちしております!
(難しい質問だと答えられないかも?・・・笑)


■昨日はお返事ありがとうございました。 [うに]

安東さんには朝飯前な質問だと思います。単騎逃げの取捨選択に悩んでいます。特に、軽ハンデの逃げ馬は勝つか惨敗するか極端なので、余計タチが悪いです。単騎逃げの馬を狙う際に注意すべき点を、教えて頂けますか?あと、疑問に思うのが、明らかに単騎逃げが見込めるメンバー構成だと、他の騎手がみすみす逃す訳が無いと思うのですが、この間の「難波S(阪神)」では、シルポートにまんまと逃げられていました。私は騎手心理を読んで、単騎逃げは失敗する方に賭けて馬券を外しました。ペースを握られては、後ろの馬に勝ち目は無いのでしょうか?
無理に絡んだり、早めに動いたりしたら、掲示板にも載れなくなるかもしれないし。それは分からなくも無いですか、もうちょっと見せ場が欲しかったです。
安東さんには楽勝な質問でしょう?(笑)
それと、中山の「春雷S」で3連複2点でゲットできました! 馬単も狙うようになってから、的中率が上がってきたかも。でも、肝心の馬単・馬連は軸を外してばかりなので、まだまだですね。


■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。
的中、おめでとうございます♪
的中率が上がってきたのですか? よかったですね!

さて、単騎逃げの取捨選択についてですが・・・
ちっとも楽勝な質問じゃないですよ~!!(笑)

え~と・・・
まず、考えるのは、前が有利な馬場かどうかということですね。
ただし、前が有利な馬場だと単騎逃げが残るというのではなくて、他の馬も前々の位置で競馬しようとするので、逆にマークがきつくなる場合もあります。
うにさんのコメントの中に“騎手心理”という言葉が使われていますが、ジョッキーは「逃げ馬を追いかけるかどうか」よりも「自分の馬をどのポジションで走られせるか」ということを重視するのではないかと思います。
ですから、最初に、騎手の意識が前にあるか後ろにあるかを考えて、それをもとに、馬群が前寄りになるか(=後ろを離せない逃げになるか)、後ろ寄りになるか(=単騎で逃げやすくなるか)を判断すべきかと思います。

次に、検討したいのが、番手に位置する馬の力です。
『競馬のツボ3』にも書きましたが、逃げ馬がみすみす逃げ切る時というのは、2・3番手の馬が逃げ馬にプレッシャーをかけられずに終わるケースが目立ちます。
2・3番手の馬が番手マークから直線で抜け出せるような競馬を出来る馬かどうか、極端な言い方をすれば、逃げ馬を潰せる先行馬かどうかの判断が必要かと思います。

あとは、セオリー通りのことになりますが、有力な差し馬同士が牽制し合うレースかどうかがポイントになるでしょう。
典型的なのが、昨年のエリザベス女王杯ですよね。
先に動くと後ろから差されるので、動くに動けない・・・。
このパターンは、特に長距離のレースで気をつけた方がいいと思います。

逃げ馬が残るか残らないについては、展開を読まなくてはならないわけですが、その場合、逃げ馬だけではなく、他の馬がどういう動きをするかということまで考えなくてはいけないと思います。

もうひとつ言うならば、逃げ馬の好走・凡走には、騎乗するジョッキーの力量も大きな要因と考えます。
うにさんが例に取り上げた難波Sは、600m通過が36秒6の超スローでしたが、1000mは60秒7、上がり3Fは34秒2というように、徐々にペースが上がっていくレースでした。
これは、シルポートに騎乗した佐藤哲騎手が絶妙のペース配分をしたからでしょう。
道中、常に2~3馬身がついたままだったのは、他の馬が仕掛けなかったのではなくて、他馬の動きに合わせるようにシルポートもペースを上げたからだと思います。
佐藤哲騎手は、ご存知の通り、エスポワールシチーの主戦騎手ですし、タップダンスシチーにも乗っていました。
つまり、逃げ馬の騎乗=ペースの作り方には長けているという見方もできるわけです。

長くなってしまいましたが、だいたいこんなところでしょうか。
あまり参考にはならないかもしれませんが・・・(笑)
「このコースではこういう単騎逃げを狙え!」みたいなことが言えればいいのかもしれませんが、ご承知の通り、データをあまり信用しないタイプなもんで(笑)・・・、すみません!


■ありがとうございますっっ!! [うに]

「参考にならないかも」なんて、とんでもないです! 単騎逃げのメカニズムが知りたかったので、物凄く勉強になりました。もっと単純なんだろうと思っていましたが、色んな要素が絡んでいたんですね。それに、佐藤哲騎手が逃げの名手だということを、改めて思い知らされました。
安東さんの貴重な時間を裂いて、質問に丁寧に答えて下さって、本当にありがとうございました。感謝感激です!
説明が分かりやすくて助かります。(結構アホなんで…笑)
また、質問考えておきます(笑)。

では、予習楽しみにしてまーす!
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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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