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■皐月賞・復習

牡馬クラシック最初の1冠・皐月賞は、1番人気に支持されたヴィクトワールピサの完勝!

レースはバーディバーディが先手を奪い、1000m通過・60秒1の平均ペース。稍重馬場の緩みない流れは、結果的にスピードとスタミナを問われる“底力勝負”となった。
先行馬にとっては息の抜けない厳しい展開。ハンソデバンドやサンディエゴシチーなど好位に付けた馬が次々と脱落していったのは、道中で予想以上に脚を使わされたために、直線での余力が残っていなかったためだろう。
勝ったヴィクトワールピサは、1コーナーでインへ潜り込むと、向正面で徐々にポジションを上げ、直線でも最内を突いて一気に差し切った。岩田騎手は、このコースどりについて、「内も荒れていたが、外は芝が水を吸っているように感じた」とコメント。つまり、“内の方が伸びる”という判断があったわけだ。
レース中継を見て「そこを通るのか!?」と驚いた人も多かったはず。普通ならば、1番人気を背負った馬が、前が詰まりやすい内へ進路を取ることなど考えられない。あまりにリスクが高いからだ。にもかかわらず、あえて内を選んだ岩田騎手。この思い切った判断は、やはり“好騎乗”と評価すべきだろう。脱帽である。
もちろん、その裏には、ヴィクトワールピサの能力に対する信頼があったことは言うまでもない。並の馬ならば、狭い最内を突き抜けるだけの脚も勝負根性もない。弥生賞の時の武豊騎手にしても、馬の力を信じているからこそ、ワンテンポ遅らせた仕掛けができたのだろう。言い換えれば、「騎手の乗り方を見れば、その馬の能力がわかる」ということ。鞍上の意のままに動けるというのは、ヴィクトワールピサの“強さ”である。
今回の勝利でダービーの有力候補になったことは間違いない。折り合いに不安のない、ある意味、完成した走り。距離延長も問題なさそうだ。あとは、パンパンの良馬場で末脚勝負になった時にどうかだろう。

2着は外から伸びたヒルノダムール。
マイナス10キロの数字が示す通り、究極の仕上げ。外枠のために後方からの競馬になったが、今回はそれが有利に働き、道中脚を溜められたことが直線の末脚につながった。
本来はもう少し前目でレースをする馬だったが、大外一気にも対応。これについては、『予習』でも書いた「緩急それぞれのペースで好走した経験値」がモノを言ったと考えられる。
懸念された中山の坂も克服。位置取りを問わないレースを経験できたことも大きい。遅生まれの馬だけにまだまだ伸びしろがありそうで、今後が楽しみな1頭だ。
この馬に対しても“ダービーの有力候補”という声が上がっている。となれば、課題は体調面。マイナス10キロでの激走による反動もなく、万全の状態で出走してきてほしい。

3着は11番人気のエイシンフラッシュ。
予定していた若葉Sが使えず、京成杯からのぶっつけになったために人気にならなかったが、出来そのものは申し分なかった。このあたりは、管理する藤原英厩舎の技術だろう。しっかりと仕上げてきた陣営の努力には頭が下がる。
休み明けというマイナス点がなければ、馬券的にも狙える実績の持ち主。2000mは3戦3勝、中山芝2000mには重賞勝ち鞍がある。
桜花賞2着のオウケンサクラについても言えることだが、「ローテーション的に無理だろうという理由だけでは消せない馬がいる」ということを、肝に命じておく必要があるかもしれない。どのような走りをしていたか。どのような強い勝ち方をしたか。まずその点を考えるべきなのだ。
京成杯のエイシンフラッシュは番手マークの強い勝ち方だった。若葉Sを使えなくても、状態が万全ならばここでも好勝負になるという見方はできたはず。少なくとも、予習でそこそこの評価を与えたネオヴァンドームよりも、経験値などの買える材料は多かった。そのあたりは大いに反省したい。

2番人気のローズキングダムは、2着馬からハナ差・ハナ差の4着。
前走よりさらに6キロ減った馬体重。数字的にはより不安になる材料だったが、道中の走りに関しては、スプリングSよりも力強く見えた。やはり、1走使った効果が出たのだろう。
中団で折り合って直線では馬群を割って伸びてきたが、ヴィクトワールピサはその1馬身半先。一時は“2強”と呼ばれた2頭だが、今回ははっきりと明暗を分けた結果になった。
橋口調教師は「理想的なポジションだったし実力が出せた」とコメント。キレ味を殺がれ、パワーを要する馬場状態(軽量の馬には厳しい条件)を考えれば、好走と考えてもいいかもしれない。
4着に入ったことで、ダービーの優先出走権を得たわけだが、はたしてどうだろうか。折り合いに関しては距離不安のない馬だが、馬体や脚質を考えるとマイル路線の方が向いているという意見もある。
いずれにしても、次走は良馬場で走らせてあげたい。結論はその後でもいいかもしれない。

大外枠に入ったアリゼオは5着。
横山典騎手がどういう作戦をとるかに注目したが、今回は好位につける正攻法の競馬。ややマクリ気味にコーナーを回って直線で一旦先頭に立ったものの、最後は1~4着馬の差し脚に屈した。
内容も結果も一見すると地味だが、先にも述べたように「先行馬には厳しい流れ」だったことを考えれば、大健闘と評価したい。なにより、気性面に関しては、以前よりもはるかに成長しているように思えた。
「経験を積めば良くなる馬」(横山典騎手)。逃げにこだわらなかった今回のレースが、今後に活かされてくるはずだ。

6着のリルダヴァルはピカピカの馬体だった。最後の直線で脚が止まったが、距離に関係なく良馬場で見直してみたいタイプ。野路菊Sで見せてくれた圧巻の走りを期待するファンは多いはずだ。
7着のゲシュタルトも、先行してそこそこ粘ったが、もう少し短い距離の方がいいかもしれない。

4番人気のエイシンアポロンは11着。
好位での立ち回りの巧さが持ち味だけに、位置取りが後ろになったのは痛かった。しかも、道中は外々を回らされる距離損。弥生賞は内々の競馬で2000mを克服できたが、今回のコース取りでは厳しい。“最高の仕上がり”を活かすことができなかったのは残念だ。

ハンソデバンド(18着)はパドックでの気合乗りが乏しく、レースでは馬場を苦にしていた(蛯名騎手談)とのこと。間隔が空いたことの影響かもしれない。3連勝で重賞を制した実績があるだけに、次走の巻き返しに期待したい。

レーヴドリアンとレッドスパークルは、距離が伸びて末脚を活かせるレースの方が向きそうだ。





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■コメント

■Re: 皐月賞・復習 [ECO]

安東さま、毎度です。
土日重賞は7着、9着とさっぱりでした。
ヴィクトワールピサが注文通りの動きで、自走も期待できますね。
土曜は2着馬のみ近走1年内タイム1600でもっていましたが、日曜は1,2,3着場とも近走1800から2200までの1年内近走タイム所持馬でした。
素直に狙うべきでしたが、2200経験馬を選んでしまいました。今週からは京都、東京に代わりますが、改めて安東さんが留め置くポイントはどの辺でしょうか。

■アドバイスお願いします。 [うに]

こんばんは。
昨日はありがとうございました。

『ツボ』で“1600万クラスは予想の鬼門”と書かれていましたが、本当に荒れる時は凄いですね。馬連でも万馬券が出るほど順当にいかないレースがゴロゴロ。確かに、穴党には絶好の狩り場でも、激変する馬を見抜くのは容易ではありません。
除外の影響で人気馬や実績馬が凡走するのは、まだ分かりますが、近走の着順が2桁の人気薄が不得意なコースで激走されると、競馬って一筋縄にはいかないなあと痛感してしまいます。
まだ、前走で復調の兆しが見られたとか、鉄砲が利くとか叩き2~3走目等、好走しそうな材料でもあれば狙えるかもしれないけど、でもそれだけでは拾えないし、ましてそういうのが全く無かったら消してしまいます。展開にはまりそうな馬は、人気薄こそ要注意のような気がしてきました。特に、抜けた馬がいなかったり、1600万の常連ばかりが出走するレースで狙ってみようかと思います。(展開の読みも甘い私が当てられるのでしょうか?)。(笑)

■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です!

今週からの開催についてですが・・・、
東京は、2連続開催の中山をパスして、この開催まで待機していた馬に注意したいですね。
特に、中山では行われない距離体系の芝1400m、ダートの1400m・1600mは狙いどころかもしれません。
あとは、GⅠ開催が続くために、常にローラーがかけられるので、時計勝負になりやすい傾向があるようです。
持ち時計や近走のタイムの推移についてはチェックが必要でしょう。

京都はそれほど特徴がないように思いますが、今年の場合は、このあとに中京開催の代替が行われることを頭に入れておきたいです。
今開催の芝は前半4日がBコース、後半4日がCコースで行われるとのこと。
ですから、馬場状態はそれほど変化しないかと思います。
それに対して、次の代替開催は全日Cコース。
雨期にも入りますので、こちらは馬場が荒れてくるかもしれませんね。
そのあたりは注意したいと思います。


■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。

1600万条件は、たしかに荒れますね~。
阪神では3連単が750万! う~ん・・・手が出ません!(笑)
1600万クラスの考え方は、うにさんのおっしゃる通りでいいと思いますが、1600万だからといってあまり意識する必要もないのでは?・・・とも思います。
レース予想はひとつひとつが勉強ですから、穴馬激走のヒントになる材料を見つけるという基本的な作業は怠らないように!(笑)
あとは、波乱になった場合でも、その理由を自分なりに考えることは大切ですね。

展開を読むのは難しいですが、予想の上では欠かせないものだと思います。
自分の頭の中で一度レースを組み立てておけば、実際のレースに対しての興味も膨らみますし、見方も広がります。
がんばってください!!

■ありがとうございました。 [うに]

安東さんに助言をお願いして良かったです。穴馬探しで暴走するところでした(笑)。人気薄を手当たり次第狙ったら破産するので、しっかり検討して買える穴馬を探します。

著者ご本人に、直接お話を伺えて、本当に嬉しいです!
本業の方もお忙しいのに、いつも丁寧に回答して下さって、ありがとうございます。
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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