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■天皇賞(春)・予習

伝統の古馬長距離GⅠ、天皇賞・春。
フルゲート18頭。加えて、グランプリホースのドリームジャーニーが出走を回避したことで、にわかに混戦ムードが強まった。
「過去10年の連対馬20頭のうち15頭が2400m以上の重賞勝ち馬」というデータが示すように、本来ならば距離適性と実績が重視されるレース。ただし、GⅠ馬がマイネルキッツ1頭という今年のメンバーでは、伏兵が台頭する可能性も考えられる。馬券的には絞り込みの難しいレースと言えそうだ。

前日売りの段階での1番人気は4歳馬のフォゲッタブル
菊花賞2着、ステイヤーズS1着、ダイヤモンドS1着。長距離戦における実績は十分評価できる。特に、前走のダイヤモンドSは、内の先行馬に有利な展開でありながら、直線一気の差し切り勝ち。スタミナに加え、非凡な瞬発力を見せつけた一戦でもあった。
昨年秋以降の充実ぶりは、ダンスインザダーク×エアグルーヴの良血が開花した印象。まだまだ伸びしろの見込める4歳馬ということで、今後の活躍に対する期待度も大きい。
ただし、今回に限っては状態面で不安がある。
最初から目標は春天だったとはいえ、ダイヤモンドS後に体調が戻らなかったために、ステップに考えていた阪神大賞典を使えなかったのは大きな誤算。直前の追い切りはそこそこ動いたものの、1週前の時点では馬に覇気がなく状態を不安視する声も多かった。思えば、昨年夏から使い詰めだった馬。長距離の激戦が続いたことで蓄積されていた疲労が一気に出たとも考えられる。
万全の状態ならば文句なしの有力候補。どこまで体調が回復しているかがポイントだろう。

昨年の覇者・マイネルキッツ
その後のレースでは精彩を欠いていたが、前走の日経賞では他馬よりも重い59キロを背負いながら1着。目標のレースが近づくにつれて着実に状態を上げているという見方もできる。前走後は早目に栗東に入厩して調整。蓄膿症を患うアクシデントはあったものの、ここまでは順調に仕上げられているようだ。
この馬の場合、ひとつの好走パターンが見て取れる。それは、内ラチ沿いをロスなく回って終盤まで脚を溜めること。昨年の春天も前走の日経賞もそうだった。
それを考えると、今回の枠順(8枠16番)は決して有利とは思えない。最初のコーナーまでの距離が短いため、内枠の方が好位をキープしやすいからだ。外々を回らずうまくインに潜り込めるかどうか。このあたりは松岡騎手の乗り方に注目したい。
もうひとつ不安点をあげるならば、近走の走りが昨年と違ってきていること。
昨年のマイネルキッツは、前哨戦の日経賞(2着)でも本番の春天でも、3コーナーからマクり気味にポジションを上げて、直線で前を射程圏に捕らえるレースをしていた。ところが、近走では、三浦皇成騎手が乗った3走前の有馬記念以外は4コーナー10番手以降の競馬。道中、自分から動けなくなったようにも見える。もしかしたら年齢的な影響があるのかもしれない。瞬発力で勝負するタイプとは言えないだけに、少々気になる材料だ。

前走、京都記念2着のジャガーメイル
ブエナビスタを半馬身差まで追い詰め、ドリームジャーニーに先着したレース内容は、この馬の能力の高さを証明したという声もある。2年連続で国際GⅠの香港ヴァースで好走(3着、4着)するなど、潜在能力に関しては折り紙付き。重賞未勝利とはいえ、そのすべてが掲示板に載る成績。GⅠで勝ち負けになっても決して不思議ではない。
昨年のこのレースは直線だけの競馬で5着。前走のようにある程度前でレースを進めた方がいいように思える。
問題があるとすれば、直前の調教。
追い切りそのものは、各紙が絶賛したように破格の時計が出たが、反面、仕上がり過ぎではないかという不安もある。というのも、ゴールデンウィークの渋滞と重なる輸送があるからだ。調教後の馬体重はプラスマイナスゼロ。能力的には有力候補の1頭だが、直前の状態については慎重にチェックした方がいいかもしれない。

前哨戦の阪神大賞典を制したトウカイトリック
もともと3000m以上のレースで良績があったとはいえ、8歳にして3000mのGⅡ勝ちは見事。衰えを感じさせない走りだった。
春天は過去4回挑戦して9着、3着、7着、6着。ただし、今年の場合、万葉Sと阪神大賞典の2勝を上げての参戦であり、もっとも充実した臨戦過程と考えることもできる。GⅠではもう一歩というイメージが強かったが、今年のメンバーならば好勝負になる可能性も高いだろう。
鞍上は2走続けて藤田騎手。前走は3コーナー手前から手綱をしごいていたが、最後まで気を緩めずに走り切ったところを見ると、この馬には“追えるジョッキー”の方が合うのかもしれない。
気になる点をあげるならば、スローの瞬発力勝負になった場合。
前走の阪神大賞典は、ホクトスルタンの逃げによる緩みのない平均ペース。消耗戦を得意とするこの馬向きの流れだった。対して今回は、ホクトスルタンが除外されたことで“スローペース必至”とも言われている。軽視は禁物だが、展開の向き・不向きが左右するかもしれない。

阪神大賞典2着のジャミール
近5走はすべて2200m以上のレースでいずれも馬券圏内という安定感。上がり馬の勢いも魅力の1頭だ。
前走は久々の昇級戦にも関わらずクビ差の2着。トウカイトリックとは逆にスローの瞬発力勝負が得意と思えるだけに、本番の流れはこの馬向きになるかもしれない(実際に前売りの人気はジャミールの方がトウカイトリックよりも上位)。
とは言うものの、やはり経験不足の感は否めない。一気にGⅠの頂点にまで昇りつめる可能性はないとは言えないが、2走前に準オープンを走っていた馬が春天で連対したケースは過去10年で一度もない。
馬格のない馬なので2キロの斤量増も不安要素。「今年のメンバーならば十分勝負になる」という評価も多いが、この馬にとって試金石の一戦であることは間違いない。

阪神大賞典3着のメイショウベルーガ
それまで〈0.0.1.3〉と不得手としていた阪神コースでクビ・ハナ差の3着は、この馬の充実ぶりを示す結果とも受け取れる。今回、得意とする京都コースに替わるのはプラス材料。牝馬とはいえ侮れない存在だ。
2週後のヴィウトリアマイルではなく春天に出走してきたことも、陣営がマイルへの距離短縮よりも延長の方が向いていると判断したからだろう。
ただし、不得手のコースで56キロを背負っての激走となれば、中5週の間隔があるとはいえ、やはり反動が気になる。実際、昨年重馬場で激走した阪神大賞典組は本番では掲示板に載ることもできなかった。直前の追い切りが軽目だったことも、体調面に影響残っていたからという推測もできる。
末脚のキレる馬ではあるが、理想はスローの瞬発力勝負ではなく速いペース。ここ2戦、牡馬相手に結果を残しているが、過信は禁物だろう。

前走、大阪杯を制したテイエムアンコール
6歳にして“本格化”の印象があり、初のGⅠでも好勝負を期待できるかもしれない。
問題は距離。
「オペラハウス産駒ならばこなさる」という意見もあるようだが、1800~2000mを主戦場としている馬にとって、一気の距離延長はやはり不安材料。まして、スローペースとなれば、折り合いが重要課題。“うまく前に壁を作って直線で抜け出す競馬ができれば”という条件付きになりそうだ。
ちなみに、大阪杯を使って春天で連対した馬には、テイエムオペラオー、メイショウサムソン、ヒシミラクルなどがいるが、これらの馬には菊花賞でも好走していたという共通点があった。

同じくオペラハウス産駒のトーセンクラウンは2500mの日経賞3着からの臨戦。距離適性に関してはテイエムアンコールよりは信頼性が高いだろう。
ただし、今回は初の関西圏(京都・阪神)での競馬であり、不向きな瞬発力勝負が予想されるため、マイナス材料が目立つ。意外性のある馬だけに、混戦になるほど軽視できないようにも思えるが、条件的には厳しそうだ。

菊花賞3着の実績を持つナムラクレセント
前走の日経賞は8着に敗れたが、休み明けの上に稍重馬場の影響もあったようだ。叩き2戦目で京都外回りコースに替わるのは好材料だろう。
この馬に関しては、適距離をどう考えるかがポイントだろう。
休養前には毎日王冠、鳴尾記念といった1800m~2000mのレースを使っているが、長距離実績〈1.1.2.3〉という数字を見ると、必ずしも適距離ではなかったという見方もできる。
一方で、毎日王冠や鳴尾記念を使ったことは、陣営が2000m前後を適距離と判断したからという推測も成り立つ。
はたしてこの馬は長距離向きなのかどうか。そのあたりの判断が、買い目の取捨選択につながるだろう。

前走、日経賞2着のエアシェイディ
昨年の有馬記念の3着馬でもあり、実績では上位の評価を与えても差し支えないだろう。今年で9歳になるが、衰えを感じさせない馬体と走りには頭が下がる。
この馬の課題は輸送。
9歳でありながら、これまで京都・阪神でのレースに3戦しか出走していないのは、輸送によって調子を崩すことを避けていたからにほかならない。年齢を重ねたことでそのあたりをクリアできるかどうかがカギ。直前の気配には注意を払いたい。

文中でもふれたように、逃げ濃厚と見られていたホクトスルタンが除外になったために、スローペースになる公算が高いと言われている。
となれば、展開面で有利と思えるのは、スタミナのある先行馬と自分から動ける馬だろう。
ミッキーペトラの逃げ残りも頭に入れておいた方がいいかもしれないが、個人的に気になるのは1枠2番のエアジパング
2年前のステイヤーズSではスローの流れから直線抜け出して1着。昨年の札幌日経OPも同様の競馬で制している(この時は59キロの斤量)。内枠を活かして好位からの競馬ができれば、粘り込みがあるかもしれない。



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■コメント

■天皇賞・惨敗! [うに]

安東さん、ご機嫌いかがですか?

天皇賞は、混戦ならばと完全に穴狙いで、掲示板に1頭も載らないという大失態を犯してしまい、猛反省中です。
勢のいい浜中騎手とテイエムアンコールを本命にして沈没しました(泣)。血統よりも、距離経験の有無の方が大事なんですね。思い知りました。

ところで、土曜日の青葉賞はご覧になりましたか? ペルーサが強すぎるのか他が弱すぎるのか、差が凄かったですね! もう、ダービーの本命に決めてしまいました(笑)。
それにしても、ゼンノロブロイ産駒の勢いは止まりませんね。

それでは、復習の時にまた遊びに伺います。

■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。

「安東さん、ご機嫌いかがですか? 」という、かしこまった書き出しだったので、何事かと思いましたが・・・猛反省中だったのですね?
うーん、掲示板に1頭も載らないこともたまにはありますよ。
元気出してください!

ペルーサは強かったですね!
評判倒れだったらつまらないなと思っていましたが、これでますますダービーが楽しみになりました。

5月3日は用事があって一日中外出しますので、春天の復習は4日の夜中になると思います。
すみませんが、よろしくおねがいします。

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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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