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■エプソムC・予習

春の東京開催最終日を締めくくるGⅢ・エプソムC。
安田記念の翌週、宝塚記念の2週前ということもあって、“GⅠクラスの一線級”が出走することはほとんどないが、その分“GⅢならば力が足りる馬”が顔を揃えるために、能力互角の混戦になりやすい。
近年は、前走新潟大賞典を使った馬の好走が目立っている。コース形態が似ていることもあるが、それ以上に、GⅠに出走するには賞金不足のメンバーが、中4週のローテーションでこのレースを目標に仕上げてくることが理由と考えられる。今年も新潟大賞典の1・2・5着馬が出走。一応の注意は払っておきたい。

前日午後4時の段階で1番人気に支持されているのは、4歳馬のセイウンワンダー
前走はマイラーズC4着。馬券にこそ絡めなかったが、3ヶ月の休み明けで0.3秒の着差、しかも芝1600mの自己時計を2秒近く更新したのであるから、十分な内容と言ってもいいだろう。大型馬の叩き2戦目だけに上積みも大きいはずだ。
皐月賞3着、菊花賞3着、有馬記念6着。加えて、2歳王者=GⅠ馬の実績。使われてきたレースのグレードを考えると、GⅢの舞台ならばアッサリ力の差を見せつけても不思議はない。
課題は位置取り。
この馬の場合、じっくり脚を溜める瞬発力勝負よりも、流れに乗って長く末脚を活かすレースの方が向いていると思われる。したがって、前走のような後方からの競馬ではなく、ある程度好位のポジションが理想だろう。あとは、枠順が枠順なだけに、インから馬群をさばけるかどうかがカギになりそうだ。
気掛かりな点をあげるとすれば、当初の目標だった安田記念を除外されて1週スライドしたこと。先々週の追い切りで仕上がっていたとすれば、今週の調教はある意味“オーバーワーク”という考え方もできる。もちろん、陣営もその点は十分考慮しているだろうが、「ここで賞金を加算して次走は宝塚記念」(=目イチの仕上げ)といったコメントを見ると、負荷がかかり過ぎているのではないかという不安も生まれる。

前走、メイSでショウワモダン(安田記念の勝ち馬)の2着に入ったシルポート
単騎逃げではなく、オースミダイドウ(7着)、アンノルーチェ(15着)と競り合った上で粘り込む強い競馬だった。展開を考えると、単騎逃げが見込める今回の方が楽という見方もできる。
芝の1800mは〈3.3.0.1〉、東京芝1800は〈0.2.0.0〉の実績。コーナー2箇所の1800m戦に強いということは、コーナーで息を入れて最後まで脚を残すタイプではなく、直線での加速力と持続力に長けている馬と考えていいだろう。言い換えれば、目標にされても捕まりにくい逃げ馬ということだ。
2走前にマークした1分44秒8はメンバー1の時計。力通りの走りができれば、高速決着も歓迎のクチだ。
不安点は、休養明けの3月以来、月2走のペースが続いていること。馬体重も減り続けている点からも、使い詰めの疲労の蓄積が気になる。まして今回は、中2週で連続の関東遠征。状態面のチェックは必要かもしれない。

前走、新潟大賞典を制したゴールデンダリア
時計の出やすい条件とはいえ、1分57秒7の決着を33秒8の上がりで差し切った内容は評価できる。2走前の大阪杯ではドリームジャーニーに先着。3歳時にはクラシック戦線で期待されていた馬が、2年近くにも及ぶブランクを克服して、ようやく復調してきた感がある。
東京芝1800mは〈2.0.0.0〉の実績。得意とする条件なだけに、陣営もここを目標にしっかりと調整してきたようだ。
あとは展開だろう。
レースを引っ張ると予想されるシルポートは、1800m戦の前3Fを34~35秒で走る馬。対して、ゴールデンダリアは平均して37秒台。600m通過時点での2秒差をゴールまでに逆転できるかどうか。新潟大賞典では同じような展開から差し切り勝ちを収めたが、その時の逃げ馬(エーシンコンファー、アグネススターチ)とは相手が違う。
7枠15番という枠順を考えると外差しの作戦が濃厚だが、東京の馬場は外が有利というわけでもない。新潟大賞典の時のように直線だけの勝負では届かないケースもあるだろう。ベテランの柴田善騎手がどのようなタイミングで仕掛けていくかに注目したい。

新潟大賞典2着のセイクリッドバレー
この馬も上がり33秒8の脚で大外から追い込んできた。前走の斤量がそのままという点で、今回はゴールデンダリア(プラス1キロ)よりも優位と評価する記者も少なくない。
東京芝の実績は2戦2着外だが、近走の伸び脚を見る限りでは長い直線向き。瞬発力が活かせる展開になれば、圏内に入ってくる可能性もある。
課題と思われるのは枠順。
3走前の中山記念と2走前のダービー卿CTでは、いずれも内枠に入り、結果として前が開くのを待った分だけ脚を余す競馬になった。前走は大外に持ち出せる真ん中寄りの9番だったが、今回は2枠3番。広い東京コースなので馬群がバラけやすいとも思えるが、窮屈なポジションになるリスクが消えるわけではない。道中のコース取りを含めて、末脚を発揮できる展開になるかどうかがポイントだろう。

前走、東京クラウンプレミアムを勝ってオープン入りを果たしたストロングリターン
仮柵移動前の差し有利な馬場とはいえ、大外からの豪快な伸び脚には見所があった。近走は休み休みでしか使えなかったが、今回は中2週で出走。前走後も順調ということだろう。
東京芝実績は〈3.1.1.1〉と相性がいいが、それよりも数字的に目立つのは、鞍上の内田博騎手の〈3.1.2.0〉という騎乗実績。馬を知り尽くしているという意味では、強調できる材料だ。
もっとも、この馬の場合、距離に不安がある。
芝の1800mでは、ラジオNIKKEI賞の3着があるが、これは小回り福島でのもの。マイル実績〈3.2.1.1〉からもわかるように、実質1F長い印象だ。となれば、前半は折り合いに専念して、直線の末脚勝負に徹すると読むのが妥当だろう。前を差し切るだけの脚のある馬かもしれないが、折り合いに欠くようなことがあれば、不発に終わる危険性も高い。

一昨年のこのレースの勝ち馬・サンライズマックス
この馬に関しては、正直、判断が難しい。天皇賞4着や小倉大賞典勝ちなど、実績では上位の評価を与えてもいいとは思うが、休養前の数戦はイレ込みが激しく折り合いに欠けるレースが続き、力を発揮できずに着外に沈んでいる。今ひとつ信頼できない馬という印象が強かった。
もちろん、馬自身が落ち着いていれば、好走の可能性は捨て切れない。先行・差しの自在性のある脚質だけに、流れに合った競馬もできるはずだ。今回の休養がプラスに作用すればいいのだが・・・。

休み明け3走目となるタケミカヅチ
前走の京王杯SCは8着に敗れたが、前残りのレコード決着のレースで33秒8の脚を使って追い込んできたあたりに、復調の兆しが見えた。昨年のダービー卿を制した重賞勝ち馬だけに、簡単に軽視はできないだろう。
ただし、この馬の持ち味は、どちらかと言えば立ち回りの巧さ。実際、東京芝実績〈0.1.0.5〉に対して、中山芝実績は〈1.2.1.2〉。底力を問われる勝負では分が悪そうだ。同条件の共同通信杯2着の実績を評価する声もあるが、あのレースに関しても最内枠を利してロスなく進めたことが好走要因。ゴール前が混戦になれば、馬群の中から突っ込んでくる可能性もあるが、条件的にはこの馬向きのレースではないように思える。

東京芝コースでは〈6.4.1.3〉の実績を持つトウショウウェイヴ
今回のポイントは鞍上に中舘騎手を配してきたことだろう。「今の府中は前が止まらない」という陣営のコメントもあり、先行策に出ることは十分想定できる。
この作戦、年明けの中山金杯(3着)ではたしかに効果があった。しかし、今回の舞台は東京コース。本来は末脚勝負の馬だけに、1800mの距離とはいえ、脚を溜めずに前で競馬をしてどこまで粘れるか。陣営の思惑通り、先行してさらに伸びる脚を使えるとすれば、当然ながら怖い存在。半信半疑ではあるが、マークすべき1頭かもしれない。

その他で気になる馬は2頭。

まず、昨年の3着馬・キャプテンベガ
毎回それなりの走りを見せてくれているが、オープン特別でもなかなか勝ち切れないもどかしさがある。ゆえに、今回も単勝人気は決して高くない。7歳馬だけに、これ以上の成長は見込めないというのも、人気にならない理由だろう。
ただし、今回は一変する可能性があるかもしれない。注目したいのは、前走の都大路Sでマークした32秒9の上がりである。
キャプテンベガにとって、この数字は昨年1月まで遡っても最速のもの。後方からの競馬になったとはいえ、1番人気に支持されたスマートギア(32秒8)に次ぐ瞬発力を見せた。
『ツボ3』の中で、金鯱賞におけるシャドウゲイトの復調を例にあげて、「前走の上がりの速さは走りが素軽くなった証し」という内容を述べたが、これは今回のキャプテンベガにもあてはまるのではないだろうか。
実際、ここ1年でこの馬が馬券に絡んだレースは4走あるが、うち3走は前走で33秒台の上がりをマークしている(例外はキャピタルS2着の前走で、重馬場のため上がりは36秒台だった)。キャプテンベガがこの1年で33秒台の上がりを見せたのは4回。そのうち3回は次走で馬券圏内に入ったということだ。
もちろん、競馬は相手があってのものだから、今回も馬券に絡むとは断定できないが、上がりの速さ=復調気配という見方をするならば、好走があっても驚けないだろう。

もう1頭は前走、谷川岳Sを最低人気で制したラインプレアー
久々の芝のレースでいきなり1着という結果をフロック視する声もあるようだが、スローの上がり勝負になったとはいえ、先行して粘り込んだ競馬には見所があった。なにより、一度は前に出たオセアニアボスを差し返した勝負根性は大したもの。ひとことで言えば“芝馬の走り”だった。
距離延長、時計勝負への対応など、レースでの課題も多いが、「前走は展開に恵まれたダート馬」という理由だけで“消し”と判断するのは危険かもしれない。

最終週とはいえ、東京は相変わらずの高速馬場。土曜日の500万条件の芝1800mの勝ちタイムが1分47秒2。専門紙の推定タイムは、良馬場ならば1分45秒台の決着。先週の安田記念同様、時計に対応できるかどうかが、ひとつのポイントになるかもしれない。







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■コメント

■Re: エプソムC・予習 [Bucchi]

いつも楽しく読まさせて頂いております。『競馬のツボ』も大変参考になっております。
今回のキャプテンベガは流石だなぁと感服いたしました。前走良い上がりを記録した場合のレース傾向はプロしかできない芸当です。お陰様で馬券を取ることができました。ありがとうございました。
お体の調子を大事にされてこれからも頑張ってください。

■お見事です! [ひでかず]

安東さん、こんにちは。
今回のキャプテンベガの分析は本当にお見事でしたね!
おかげさまで私も3連複の買い目に入れて馬券を当てることができました。ありがとうございます。
シルポートについても展開が向くだけに逆に目標にされるかなと思いましたが、安東さんのブログを読んで「なるほど、コーナーの少ない1800で結果を出しているということは、直線でのスピードが速くて捕まえにくい逃げなのか!」と考えることができました。
これからも予想のヒントになるブログを楽しみにしたいと思います。
無理をせずがんばってください。

■Bucchiさんへ [安東 裕章]

はじめまして。
馬券的中、おめでとうございます。
ブログが参考になったのであれば、とても嬉しく思います。

キャプテンベガに関しては『予習』の中でも書いたように、前走の上がりの数字が目立っていたので、それを手掛かりに好走時とその前走の特徴を調べてみたところ、速い上がりをマークした次走には結果を出していることを確認できました。
単なる偶然かもしれませんが、馬の復調気配を示す材料ではないかと考えたわけです。

これからもできる限りブログを続けていきたいと思います。
コメント、ありがとうございました。
ただ、私はプロではないので・・・(笑)
今後ともよろしくお願いします。

■ひでかずさんへ [安東 裕章]

こんばんは。
的中、おめでとうございます。

このブログを書く時には、人気の有無に関係なく、出走馬の好走する可能性と凡走の危険性の両面を考えるように心がけています。
今回は運よく“気になった人気薄”が力を発揮してくれましたが、好走・凡走を見極めるのは本当に難しいですね。
まあ、それが予想の面白さでもあるのですが・・・。

私もまだまだ勉強中なので、もっといろいろな視野からレースを検討できるように頑張っていきたいと思っています。
コメントありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。

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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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