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■宝塚記念・予習

2010年上半期の総決算となる春のグランプリ=GⅠ・宝塚記念。コパノジングーの取消で17頭立てとなったが、それでも楽しみなメンバーが顔を揃えた。

前日売り時点での1番人気はブエナビスタ
前走はヴィクトリアマイル1着。着差なしの際どい勝利ではあったが、ドバイ遠征後の帰国初戦で調整不足(実質2週間)だったことを考えれば、むしろ地力の差を証明したレースだったという見方もできる。その点、今回は調整過程も万全。状態面は前走以上と考えていいだろう。
牝馬限定とはいえGⅠ4勝の実績。阪神芝は〈3.0.0.0〉、2200mの距離では〈1.0.1.0〉。数字に表われた適性に加え、デビュー以来馬券圏内を外したことがない安定感。“馬券の軸”として信頼できる要素は多い。
気掛かりな点をあげるならば馬場状態。
阪神芝コースは土曜日の夕方の時点で不良のコンディション。当日の天気にもよるが、おそらく良馬場までの回復は難しいのではないだろうか。
ブエナビスタはこれまで良馬場発表の馬場でしかレースをしていない。重馬場適性に関しては未知数である。基本的にはキレ味勝負の馬だけに、そのあたりの影響がどう出るか。特に、近2走のように後方からの競馬になった場合は、直線の短い阪神内回りコースという条件も加わるため、差し切れないケースもあるかもしれない。
GⅠ戦線で活躍する以上、重馬場はクリアできて当然の課題ではあるが(血統的にもスペシャルウィーク産駒は“重馬場得意”というデータの後押しもある)、一応その点については頭に置いておきたい。

春の天皇賞を制したジャガーメイル
重賞勝ちまでに時間を要したが、今年に入ってからは京都記念でブエナビスタに半馬身差の2着、そして春天勝ちと、本格化した印象が強い。香港ヴァースでも好走したように、元々その実力が高く評価されていた馬。ブリンカー効果という意見もあるが、ようやく結果が伴ったということだろう。
ただし、今回に関しては半信半疑な部分もある。
まず、この馬は夏場の出走経験が極端に少ないこと。6月に走ったのは2年前の東京・ジューンSの1回。9月はデビュー戦と500万の2回。7月、8月は過去に一度もレースを走っていない。陣営の考えと言ってしまえばそれまでだが、穿った見方をすれば「暑い時季が苦手なのではないか」とも受け取れる。
もうひとつは、国内での出走が東京と京都のレースに集中していること。阪神コースは未経験であるし、中山コースも1000万を勝ってからは一度も走っていない(それまでの実績は〈1.1.0.2〉)。これもまた推測の域を出ないが、「坂のあるコース(あるいは小回りコース)を避けているのではないか」とも考えられる。
つまり、今回のレースは、ジャガーメイルにとって“久々の条件”が重なることになるわけだ。本格化した今ならば、取るに足りない問題かもしれないが、少々気になる材料でもある。

前走、金鯱賞を制したアーネストリー
昨年秋から4戦連続連対中で、ここにきて連続重賞勝ち。近走、目に見えて力をつけている期待馬だ。
特に、前走の金鯱賞は5ヶ月半ぶりだったにもかかわらず、まったく危なげのない完勝。「六分程度のデキだった」(陣営談)となれば、ひと叩きした今回は大きな上積みが見込めるだろう。
阪神芝コースは〈2.0.1.0〉と好相性。関西圏のレースでは〈6.1.2.0〉と複勝率100%の成績を残している。1枠2番も先行脚質にとって好枠。この馬の能力を発揮できる条件が揃ったとも考えられる。
とはいえ、今回は初のGⅠ挑戦。問題はやはり相手関係だろう。
2走前のハンデ重賞・中日新聞杯はもちろん、前走の金鯱賞にしてもGⅠレベルの馬と戦って勝ったわけではない。さらに、どちらのレースも2着が逃げ馬のドリームサンデーだったことからもわかるように、“逃げ馬マークの好位抜け出し”という勝ちパターンにハマる内容だった。はたして、今回、同じ展開に持ち込めるかどうか。今後、GⅠ戦線で活躍していけるかどうかの大きな試金石となるレースであることは間違いない。

昨年の勝ち馬・ドリームジャーニー
〈4.0.1.2〉という実績が示すように、阪神芝は得意のコース。特に、内回りコースは、ピッチ走法でマクリ気味に進出するこの馬にとって、絶好の舞台とも言えるだろう。
ただし、今回に限っては、専門紙等でも言われているように、順調度に不安材料がある。
予定していた天皇賞・春を脚部不安による回避。それだけならまだしも、今回は1週前も直前も坂路の追い切りのみ。言うまでもなく、脚元への負担を考えた調整であり、いまだに不安を抱えていることがわかる。ちなみに、この馬が坂路追い切ったのは過去に1回のみ(デビュー2戦目)。実績・適性を考えれば、簡単には見限れない馬ではあるが、地力だけで結果を出せるかといえば疑問である。

昨年のダービー馬・ロジユニヴァース
その後、状態が整わず目標としたレースに出走できずにいたが、前走の日経賞で久々の実戦。6着に敗れたとはいえ、10ヶ月ぶりの競馬で0.3秒差だったことを評価する声もある。
天皇賞・春は回避したものの、今回は万全を期して早目に栗東へ入厩。前走の日経賞でプラス24キロだった馬体も、調教後の計量ではマイナス10キロ。順調に仕上がっているようだ。ちなみに、栗東入厩で調整した時には2戦2勝(新馬戦とラジオNIKKEI杯)の成績を残している。
もっとも、この馬の場合、「ダービー馬の強さを見せてほしい」という期待値が人気に反映されている感もある。デビューから4連勝の実績は、たしかに潜在能力の高さを示すものであるし、他馬が苦手とした不良馬場だったとはいえ、3歳馬の頂点に立った栄誉は認めるべきだろう。しかし、現実には、この1年の間に1レースしか走っていない馬なのだ。
はたして、強いロジユニヴァースの姿を見ることができるかどうか。そして、乗り替わりの安藤勝騎手がどういう競馬を見せてくれるのか。注目したい。

天皇賞・春で1番人気に支持されたフォゲッタブル
結果は6着に終わったが、敗因は「予定していたローテーションを使えず順調さを欠いたこと」とはっきりしている。その後は、ここを目標に調整。順調度を比較すれば明らかに前走以上であるし、有馬記念で4着に入った実績を加味すれば、巻き返しがあってもおかしくない1頭だ。
問題は距離だろう。
芝の2200mには〈1.1.1.1〉の実績があるとはいえ、近走の使われ方は明らかにステイヤー仕様。道中のペースや仕掛けどころに戸惑うのではないかという懸念もある。良血で素質の高さは一級品とも言える馬。流れに乗れるかどうかがカギになるだろう。

前走、エプソムCを勝ったセイウンワンダー
中1週のローテーションになるが、『エプソムC・予習』の中でも述べたように、宝塚記念出走は当初からの予定。前走の重め残りも先を見据えた仕上げだったと考えていいだろう。
この馬の持ち味は、立ち回りの巧さ。言い方は悪いが、相手なりに走れて、なんとなく3着に入ってくるイメージがある(皐月賞、菊花賞はその典型)。前走のGⅢに比べると、相手は一気に強くなるが、前走以上の状態でこの馬の持ち味を発揮できれば、馬券圏内に入ってきても不思議ではない。
あとは、ローテーションがどう影響するか。馬体の仕上がりにはプラスであっても、前走の疲れが抜けていないようでは力は出せない。直前の気配には注意が必要だろう。

その他、条件付きではあるが、見限れない伏兵陣も何頭かいる。

まず、4歳馬のナカヤマフェスタ
3歳クラシックの走りを見る限りでは“ムラ馬”のイメージが強かったが、前走のメトロポリタンS(1着)ではかなり大人になった印象がある。今回の栗東滞在がプラスに働いて、精神的に落ち着いた状態でレースに臨めれば大駆けがあるかもしれない。もっとも、前走の結果が示す通りに馬が成長したという前提があっての話ではあるが・・・。

前走、金鯱賞8着のナムラクレセント
折り合いに問題のある馬で、前走はその悪い面が出たようだ。今回、陣営は逃げ宣言。気分良く走れれば粘り込みがあるかもしれない。ただし、有力馬の多くが好位でレースをするだけに、どれだけ巧く逃げることができるかがカギ。

今年から牡馬混合重賞を使われているメイショウベルーガ
前走の天皇賞・春は4コーナーで大きな不利を受けて10着に敗れたが、3走前の日経新春杯を勝ち、2走前の阪神大賞典では1番人気(3着)に支持されるなど、遜色のないレースをしている。
この馬の課題は位置取り。後方からでは届かないリスクもあるので、3コーナーからマクってどれだけ好位に取り付けるかがポイントになりそうだ。

最後に。
ブエナビスタのところでも書いたように、今回は当日の馬場状態がレースに影響を与えそうだ。
重馬場の巧拙も重要だが、展開の読み方にも注意しなければならないだろう。
基本的には先行馬が有利。しかし、GⅠともなれば、前へ行った馬がそのままという形で終わるとは限らない。どの馬も良いポジションを取りにいこうとするので、逆に乱れたペースになる場合もある。逃げ馬不在と言われながらも、実際には前に行ける馬も多い。脚質だけで判断できない部分もあるということだ。
阪神・芝・2200mはスタートから1コーナーまでが長い。その間にどのような隊列が形成されるか。いくつかのシミュレーションを組み立てて考えた方がいいかもしれない。



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■コメント

■初志貫徹で失敗。 [うに]

安東さん、こんばんは。
今回ばかりは穴馬の入るスキはないと思っていたので、ナカヤマフェスタの激走には驚きました。(と言いつつ、セイウンワンダーを『夢』で買いましたが)

ブエナとジャガーメイルで心は決まっていたので、安東さんが予習で指摘した不安点に耳を貸さず(少し、動揺しました)、ナカヤマフェスタも最初から眼中に無くて、予習をしっかり読んでいなかった事を反省しています。
簡単そうに見えたレースでしたが、競馬って分かりませんね。油断禁物でした。

ところで、『競馬のツボ』の“はじめに”と“おわりに”には、予想をする上での大切な事が書かれていて、メンタル的にかなりガツンと効きます。
馬券を外した時は、ここを読んで軌道修正しています。
モチベーションが凄く上がります!


p.s
今日の「福島テレビオープン」で馬連を的中できました!
マグレのような気がしますが…(笑)
また、頑張ります!


■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。
馬連万馬券、おめでとうございます!
よかったですね♪

ナカヤマフェスタは面白い存在だとは思っていましたが、これまでの成績があまりに極端なので、『予習』の中でも“穴はこれ”というような書き方ができませんでした。
前走と今回を見る限りでは“本物”という気もしますね。
だとすれば、今後がすごく楽しみです。

セイウンワンダーは馬場に泣かされたようです。
ダービーの時に福永騎手が「道悪はダメ」と言ってました・・・良馬場での巻き返しに期待したいですね。

『競馬のツボ』の“はじめに”と“おわりに”についてのご意見、ありがとうございます。
嬉しいコメントいただくと、こちらもモチベーションが上がります!(笑)
これからもよろしくお願いします!


■ありがとうございます♪♪ [うに]

今回の宝塚記念を外して、心境に変化が起こりました。
今まで、馬柱表を通してしか馬を見ていなかったので(結果が全てという感じ)、今後はもっと個々の馬に興味を持とうと思うようになりました。(活躍していようがいまいが)。
やっと、本当に競馬を楽しむ余裕が出てきました。
ここまでくるのに1年以上費やしてしまいましたが、今まで以上に競馬が好きになりました♪
今回、負けはしたけど、思わぬ収穫でした。

次回の予習は、一字一句漏らさずに、読ませていただきます。

■うにさんへ [安東 裕章]

素晴らしいと思います!
これからも大いに競馬を楽しみましょう!


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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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