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■函館記念・予習

サマー2000シリーズ第2戦、GⅢ・函館記念。
元々“荒れる重賞”というイメージが強いレースだが、今年の場合、傑出した馬が不在の上に、洋芝適性の高い馬が多く出走してきたこともあって、さらに難解な一戦になった感がある。実際、人気も割れ気味だ。

一昨年のこのレースで2着に入ったフィールドベアー
函館芝実績〈3.5.0.2〉という驚異的な数字を持つコース巧者。前走の函館競馬場グランドオープン記念では1番人気で4着に敗れたが、陣営はその敗因を「トップハンデで外々を回らされたし、太め残りもあった」と分析。もとより、グランドオープン→函館記念は予定のローテーションということで、万全の仕上げで臨む今回は、前走以上の走りを期待できるかもしれない。
ただし、前走で外々を回らされる競馬になった原因は7枠14番という枠順(陣営談)。1コーナーまでの直線距離が200m長くなるとはいえ、今回さらに外側の大外16番に入ったことは、ポジションを取りに行く上ではマイナス材料と見るべきだろう。
たしかにこの馬は、一昨年の北海道シリーズでは、巴賞1着、函館記念2着、札幌記念3着という結果を残した。しかしその後は、短距離路線やダートに参戦するなど、使い方に一貫性がなくなっている。つまり、陣営が「芝の中距離では限界がある」と判断したという見方もできるわけだ。
得意のコースではあるし、3走前の大阪杯4着では復調の兆しを見せているだけに軽視はできないが、絶対的な信頼という点ではどうだろうか。

札幌芝実績〈5.0.0.2〉のマイネルスターリー
全6勝中5勝が夏の札幌開催ということで、洋芝適性と同時にこの時期に調子を上げるタイプと考えられる。重賞未勝利ではあるが、常に差のない競馬。前走の新潟大賞典でも、得意としない上がりのレースでありながら、勝ち馬から0.3秒差の4着と健闘している。馬場適性のアドバンテージを活かせるようであれば、好レースが期待できそうだ。今週から参戦するホワイト騎手の手綱さばきにも注目だろう。
気になる点をあげるならば、函館が初出走であること。
札幌での実績から“洋芝適性”という括りだけが強調されているが、実際のところコース経験そのものはゼロ。北海道シリーズでの好走には“滞在効果”も大きな要因となるのだが、一昨年、昨年と札幌で2勝ずつ上げたマイネルスターリーは、いずれも「札幌滞在→札幌ダートコースでの調教」というパターン。「函館滞在→函館ダートコースでの調教」も初経験である。
同じ平坦小回りの洋芝コースではあるが、札幌で走るからといって函館も走るという裏付けはない。例えば、マンハッタンスカイは、函館〈2.0.2.3〉に対して札幌〈1.0.1.6〉という数字。マヤノライジンは、函館では〈2.1.1.5〉という実績だが札幌では〈0.1.0.3〉。洋芝適性とコース適性は別物と考えておいた方が無難かもしれない。

前走、天皇賞・春で3番人気に支持されたジャミール
GⅠではさすがに敷居が高かったものの、GⅡ・阪神大賞典2着という結果からは非凡な能力がうかがえる。洋芝に関しては札幌で1勝の実績。なにより、成長の見込める4歳馬であることが一番の魅力だろう。
問題は距離。
ここ5戦はいずれも2400m以上のレース。休み明けで一気の距離短縮がどう影響するか。加えて、近2走は3000m以上の距離ということもあって、4コーナー10番手以降の後方からの競馬になっている。言うまでもなく、直線の短いコースでは追い込みは届きにくい。2000m戦でも結果を残している馬ではあるが、今回はペースや位置取りなど課題の多いレースになるだろう。

函館競馬場グランドオープン記念を勝ったマンハッタンスカイ
逃げるベルモントルパンを番手から追走して抜け出すレースで、久々にこの馬らしい競馬を見せてくれた。リフレッシュ休養の効果とスタートで後手を踏まなかったことが勝因だろう。前に行きたいドリームサンデーとテイエムプリキュアが出走することで、前走と同様の展開が見込まれる今回、好走の可能性も高そうだ。
あとは、陣営や武幸騎手がコメントしている通り、発馬をクリアして好位を取れるかどうか。後ろからの競馬になるとこの馬の持ち味は活かせない。

トップハンデの58キロを背負うシャドウゲイト
国際GⅠ勝ちの実績を考えれば、この斤量は仕方ないだろう。函館芝は過去に〈1.0.1.0〉の実績。中山や中京での重賞勝ちがあるので小回りコースへの対応も問題ないはずだ。
前走のシンガポールインターナショナルCはゲート内で負傷して除外。実質的には3月の中京記念以来のレースとなるので、このあたりの状態面については直前のチェックが必要かもしれない。

前走、GⅡ・金鯱賞で2着に逃げ粘ったドリームサンデー
昨年の札幌開催では巴賞2着、函館記念5着という結果を残し、洋芝への対応力を示した。
今回は同型のテイエムプリキュアとの兼ね合いがどうかだろう。金鯱賞では1000m通過61秒のマイペースに持ち込めたが、同じレースをするのは難しそうだ。もっとも、速いペースで逃げることもできる馬なので、先手を取れるかどうかがカギになるかもしれない。

前哨戦の巴賞を制したメイショウクオリア
ダートからの参戦で人気にはならなかったが、ラジオNIKKEI杯3着、京都新聞杯勝ちというクラシック戦線での実績を踏まえれば、芝で走っても不思議ではなかった。加えて、レースに陣営がコメントしたように、洋芝適性があったということなのかもしれない。
過去3年、函館記念で3着までに入った9頭のうち8頭が巴賞組ということで、当然注目される1頭ではあるが、今年に限っては例年とは違った考え方をした方がいいだろう。というのも、函館競馬場グランドオープン記念という特別なレースが組まれたからだ。
中1週となる巴賞に対してグランドオープンは中4週のローテーション。函館記念を目標とするならば、グランドオープンを使った方が調整に余裕が持てる。実際、メンバー的にも前哨戦の意味合いが強かったのは後者の方だった。
さらに、今年の巴賞の勝ち時計は1分51秒7でレベル的に疑問。前述した巴賞組8頭のうち1分50秒台を超えたのは2007年のエリモハリアー1頭のみ(11着)で、それでも1分50秒1だった。
“洋芝で一変”というイメージを残したメイショウクオリアだが、連闘で中1週という自身のローテーションも含めて、強調材料は乏しいように思える。

前走、GⅡ・目黒記念で0.3秒差4着のスマートステージ
メンバーが手薄なハンデ戦とはいえ、オープン昇級初戦でそれなりの結果を出したことは評価すべきだろう。札幌芝で2着に入った実績もあり、ハンデ差を考えれば穴っぽい1頭という印象もある。
もっとも、ここ2戦の好走は上がり33秒台のキレ味勝負によるもの。上がりが35~36秒になる函館芝のレースに適しているとは思えない部分もある。
3・4走前に33秒台脚を使って連勝したスズカサンバも同様。この軽ハンデ馬2頭に関しては、「先行激化によるハイペースの展開になった時に台頭してくる差し馬」という考え方をした方がいいかもしれない。

札幌芝〈2.1.2.0〉の実績を持つサクラオリオンと、同じく〈2.2.2.1〉のエアジパング
洋芝適性という点では目を引く数字ではあるが、どちらも休み明け。しかも、2頭とも函館では結果を出していない。ここはあくまで使い出しで、目標は札幌開催という見方もできる。
2005年から函館記念3連覇を成し遂げたエリモハリアーも、さすがにもう厳しそうだ。中2週続きで函館と福島の連戦というのも、10歳馬には過酷だろう。

一変があるとすれば、マヤノライジンナムラマース
マヤノライジンの前走12着(グランドオープン)は出遅れがすべて。スタート後の直線で他馬に2秒近くの差をつけられていたのだからレースにはならない。函館芝実績〈2.1.1.5〉を買われて3番人気に支持された評価を思えば、巻き返しがあってもおかしくないだろう。9歳馬だけに上がり目には乏しいが、昨年の函館記念も55キロで2着に入っている。
ナムラマースの前走16着(巴賞)は1年半の休み明け。屈腱炎の放牧であるから無理はできなかったはずだ。1走叩いただけではそれほどの変わり身はないかもしれないが、重賞2勝を含む休養前の実績を考えると簡単には無視できない存在。函館芝は〈0.3.0.3〉。復調の度合いがカギ。

洋芝初経験となる2頭も一応マーク。
テイエムプリキュアは53キロの斤量を活かして“行き切る競馬”ができれば粘り込む可能性もある。
エイシンドーバーは近走マイルのペースに乗れないままの競馬が続いているので、時計のかかるレースがプラスに作用すれば好走があるかもしれない。





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■コメント

■函館記念 [うに]

安東さん、こんばんは。
函館記念は荒れる予感がしますね。
今週からBコースに替わるのがどう影響するのか、加えて安東さんの詳しい解説を読んで、ますます分からなくなってしまいました(笑)。
オッズが割れるわけですよね。

それに、今日の函館の松前特別では、馬単でも13万を超える馬券が出ましたね。
ため息が出そうな夢のような馬券ですねぇ…

そのおかげで、モチベーションだけは上がりました(笑)。

最低でも、馬連だけでも的中できるよう頑張ります!


それにしても暑すぎますね。熱中症って、意外と怖いのですね。お気をつけくださいませ。

■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。

うにさんのご指摘の通り、Bコースへの変更が大きく影響したレースだったと思います。
それでも、ここまで速い決着になるとは予想できませんでしたね。
従来の函館記念のイメージとはまったく違いました。
結果的には人気馬で決まったレースですけど、競馬の難しさを改めて感じた一戦ですね。

猛暑はまだまだ続くみたいです。
うにさんも体調に気をつけてお過ごしください。


■甘過ぎました。 [うに]

安東さん、お返事ありがとうございます。
展開は思い通りになりましたが、前が残ったのはドリームサンデーだけでしたね。
マンハッタンスカイとメイショウクオリアに期待し過ぎてしまいました。
洋芝は時計がかかるものと思い込んでしまっていました。
前日にレコードが出ていたのに気付かず、高配当が飛び出した方に気を取られてしまい情けない限りです。(苦笑)


敵はJRAではなく、我が内にあるようです(笑)。

■Re: 函館記念・予習 [ECO]

安東さま、毎度です。
前走からの期待値、コース適正、脚質、近走タイム、距離適正で内よりのマンハッタンスカイチョイスしましたが、脚質、近走タイム、距離適正のマイネルスターリーが着て思うのはこの夏競馬は馬の現状態と騎手によるところが大きいんでしょか。馬の現状態と騎手は現予想スタイルでは追いかけにくくそんなに重要視してませんので、今後も厳しいですね、ふんどし、鉢巻なんでも締め直しますが・・・あつい。

■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です。

今回のレースは、たしかに馬の状態や騎手の技術に因るところも大きかったでしょうが、最終的には厳しい流れに対応できる底力がモノを言ったように思います。
私もマンハッタンスカイは狙える馬と判断しましたが、楽な競馬をさせてもらえなかったみたいですね。

基本としては、ECOさんが言われる「前走からの期待値、コース適正、脚質、近走タイム、距離適正」という分析要素で間違っていないと思います。
ただ、言いわけがましいですが、今年の函館記念は少しばかり異質でしたね。
難しかったです。


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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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