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■セントウルS・復習

セントウルSを制したのは、4番人気に支持された3歳馬の3歳馬のダッシャーゴーゴー。不利を受けて結果を残せなかった前走・北九州記念の“雪辱”を果たした。

レースは北九州記念と同じくケイティラブがハナを奪って先導。ただし、前半3Fのラップタイムは33秒9で、32秒1のハイペースで通過した北九州記念よりも2秒近くも遅い流れとなった。
こうなると、後方から末脚で勝負したい馬にとっては厳しい展開。それでなくても、先行有利の開幕週の馬場である。ショウナンアルバ、サンダルフォン、ストリートスタイルといった展開に注文のつく馬たちは、持ち味を発揮できないままレースを終えてしまった。

勝ったダッシャーゴーゴーは、好位のポジションに付け、4コーナー手前では自分から動き出す積極的な競馬。「後方から外々を回ったために不利が致命傷になった」という前走の敗因を踏まえた上でのレース運びであるが、今回の展開においては“前々から押し切ろう”という作戦は大正解だった。『予習』の中で指摘した「時計勝負になった場合の不安点」も、1分8秒0の決着ならば十分クリアできる数字。この馬にとっては、すべてがうまくいったレースだったと言えるだろう。(もちろん、作戦通りのレースを見せてくれた川田騎手の好騎乗と、鞍上に意に応えた馬自身の走りを評価した上での話であるが・・・)
今後の課題は、“楽ではないレースでどれだけの走りができるか”。時計面、相手関係といったハードルが高くなった時に、ダッシャーゴーゴーという馬ならではの“強さ”を見せてくれるかどうか。正直、現時点では“スプリント界の新星”といった称号は与えづらい。同じような勝ち方であっても、ワンカラットと比較するとインパクトに欠けるように思える。まだまだ伸びしろのある3歳馬、今後の経験と成長に期待したい。

2着は香港馬のグリーンバーディー。
最内枠で道中は動くに動けない状態。4コーナーでは12番手までポジションを下げたが、直線残り100メートルで外に進路を見つけると、そこからは他馬とは次元の違う伸び脚。メンバー最速の33秒4の上がりでダッシャーゴーゴーをクビ差まで追い詰めた。
「今回、最も強い競馬をしたのはこの馬」という声も多いが、たしかにその通り。いわゆる“格の違い”というものをまざまざと見せつけられた感がある。4ヶ月の休み明け、59キロの斤量、目標はスプリンターズSという“叩き台”の条件が揃っていながらこの走り。本番ではさらに怖い存在になりそうだ。
ただし、今回のような競馬で次は勝ち切れるかというと、疑問に思える部分もある。スプリンターズS(というより中山の芝・1200m)は基本的に先行馬有利。2005年の勝ち馬・サイレントウィットネスは3番手からの抜け出しだったし、2006年のテイクオーバーターゲットは逃げ切り勝ちだった。グリーンバーディーの脚質はスプリンターズS向きと言えるのかどうか。あるいは、先行できる脚があったとしても、前哨戦で違う競馬をしたことによる影響は出ないのか。この点については、本番の際に改めて検討してみたい。

3着は北九州記念を制したメリッサ。
このレースにシリーズチャンピオンがかかっていたこともあって、申し分のない状態に仕上がっていたようだ。斤量増やコース適性などの不安要素もあったが、馬群から抜け出してキッチリ3着を確保。地力強化の印象もある。他の馬が脚の使いどころに苦労する中で、最後に見せた伸び脚については、レースの流れを読んだ上で馬の持ち味を発揮させた福永騎手の好騎乗と評価してもいいだろう。
この馬に関しては、「アイビスSDのシンガリ負け」と「北九州記念勝ち」についての解釈がポイントだったかもしれない。
芝での3連対はすべて小倉コースであり、新潟の直線競馬で大敗を喫したことから、「相性の良い特定の条件でなければ好走できないタイプ」という見方があった。しかし、考え方を変えれば、大敗した次走の北九州記念を勝ったということは、敗戦のダメージにも屈しない“状態の良さ”と“強さ”が持ち合わせていたと捉えることもできたのである。
競馬はさまざまな角度からの検討が必要になる。小倉巧者という部分を偏重しすぎた点は、個人的に反省しなければならない。

4着は2番手で競馬をしたヘッドライナー。
函館SSが取消となり夏場のローテーションに狂いが生じたことから、状態面が不安視されていたが、前が楽な展開だったとはいえ4着に踏みとどまったことは、この馬の地力と評価してもいいだろう。若干行きたがっていたようにも見えたが、番手でレースができたことも今後のプラスになるかもしれない。
とはいえ、この馬の持ち味はやはりマイペースの逃げ。“勝ち負け”までを期待するのであれば、内目の枠で同型馬との兼ね合いを気にしないですむ条件の方が信頼度が増すはずだ。

1番人気のスカイノダンは6着。
前走同様、大外枠から果敢に前に押し上げていくレースをしたが、ペースが遅かった分だけ掛かり気味の走りになってしまった。直線の入口で先頭に並ぶもそこから伸びなかったのは、折り合って脚を溜められなかったからだろう。
上がり馬として期待した1頭だったが、『予習』でも述べたように実際には“格下の身”。自分でレースをコントロールできるようになるためには、もう少し経験を積む必要がありそうだ。もっとも、悲観的な負け方ではないし、4歳牝馬ならば今後の成長も十分期待できるだろう。

GⅠ・スプリンターズSの前哨戦という位置付けのレースではあったが、終わってみれば内容の乏しい一戦だったように思える。「本番の走りにも注目」という馬は、正直なところ、グリーンバーディー1頭。実力伯仲の“息詰まる電撃の6F戦”ではなかった。
サマースプリントシリーズ全般を見ても、新勢力(GⅠでも期待できそうなという意味で)と呼べそうな馬はワンカラットくらいだろうか。スプリント界の質量というものを改めて考えさせられる結果でもあった。
スプリンターズSには、グリーンバーディーとクビ差の接戦を演じた外国馬・ロケットマンも参戦する予定だという。すでに“日本馬劣勢”という声もあがっているようだが、ぜひとも意地を見せてほしい。




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■コメント

■Re: セントウルS・復習 [ECO]

安東さま、毎度です。
セントウルSは開幕週を意識し、先行馬探しを行いました。しかし合う先行馬が見つかりませんでした。グリーンバーティーが1番あっているのではと考え、その隣の枠の3番から買いましたが、素直に1番を買うべきでした。しかし人気馬なので私買い方では買えません。負けてなお強しですね。1番人気が怪しい時、脚質があい、能力上位馬がいないときの考え方の工夫が必要と感じました。土曜の朝日CCは4着、京王杯2着と夏からの迷いからは抜けた気がしますがさらに探求に務めますが、迷った時はどう決断されていますか。
 

■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です!
だいぶ復調されたようですね!

迷った時ですか?
・・・うーん、難しい質問ですね。
最終的には開き直るというか、消した馬が来たら仕方ないって割り切りますね。

あとは・・・、
馬券が当たることも、もちろん大事なんですけど、「信頼できると判断した人気馬がきちんと結果を残せるか」「好走が期待できそうな穴馬がそれなりに見せ場を作れるか」といったことを基準にして、自分の予想の調子を測るようにはしています。


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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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