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■スプリンターズS・予習

いよいよ秋のGⅠシリーズが開幕!
初戦となるスプリンターズSには、フルゲート16頭が出走。秋のスプリント王が決定する。

前日売り1番人気に支持されているのは、香港馬のグリーンバーディー
前走のセントウルSは2着。勝ったダッシャーゴーゴーにはクビ差およばなかったが、最内枠で道中は動けず、実質、直線残り100mだけの競馬。メンバー最速の33秒4の上がりの脚は圧巻で、むしろこの馬の強さが際立って見えたレースでもあった。
「4ヶ月の休み明けで59キロの斤量」から「叩き2走目で57キロ」と、条件が断然有利になる今回、優勝候補の筆頭と見なされているのは、ある意味妥当かもしれない。
もっとも、セントウルSのパフォーマンス=後方からの末脚勝負が、中山・芝・1200mに向いているかというと、必ずしもそうとは言い切れない。基本的には“先行馬有利”のコースだからだ。
『セントウルS・復習』の中でも書いたように、スプリンターズSを制した外国馬(2005年のサイレントウィットネス、2006年のテイクオーバーターゲット)はいずれも逃げ・先行タイプだった。グリーンバーディーの来日前のレースを確認すると、好位からの競馬もしているが、少頭数のレースで後方の位置取りが目立つ。このあたりをどう判断すべきだろうか。
もちろん、「前走は枠順のせいもあって後方からのレースになった」という見方もできる。しかし、だとすれば、「前走はこの馬本来の走りをしていない」ということでもある。つまり、今回のスプリンターズSに関しては、グリーンバーディーがどのようなポジションからどのような競馬をするかは“未知数”ということ。香港GⅠ馬の“格と能力の違い”を見せつけた前走ではあったが、“走りのスタイル”に関しては参考にならないようにも思える(陣営は「臨機応変なレースができる馬」とコメントしているが・・・)。
3枠6番は“好位に付けて直線で突きはなす競馬”をする馬にとっては絶好の枠。グリーンバーディーが一体どのような競馬を見せてくれるのか。注目はスタート後のポジションだろう。

春のGⅠ・高松宮記念を制したキンシャサノキセキ
昨年秋のスワンSから4連勝中という戦績が示す通り、短距離馬としての充実期を迎えた感がある。
昨年のスプリンターズSは、道中で後ろの馬に乗りかかれる不利を受けて大敗したが、一昨年は2着。中山・芝・1200mには〈2.1.0.2〉の実績を持っている。仮に、今回のレースを「香港馬vs日本馬」という構図で考えるならば、やはりこの馬を日本勢の大将格と見なすべきだろう。
問題は、出走予定だったセントウルSが取消になり、休み明けのぶっつけ本番になったこと。
取消理由となった疝痛については、翌週からすぐに調教を行えたように軽い症状だったのかもしれないが、予定していたローテーションが狂ったことは事実。陣営は「前哨戦を使えなかった影響はない」とコメントしているが、たとえ“万全”であっても、1走使っていた方が“より万全”であったに違いない。
7枠14番という枠順も考え方によっては微妙。位置取りに関係なく競馬のできる馬ではあるが、どちらかと言えば、好位から抜け出すレースを得意とする馬。先行馬が揃った今回のレースで馬群全体の流れが速くなった場合、後方から外々を回らされる展開になることも考えられる。常に33秒台の脚を使えるといったタイプではないだけに、大外一気の競馬はどうだろうか。今回は、いかにレースの流れに乗れるかがカギであり、だからこそ、「休み明けのぶっつけ」の影響(例えば、掛かり気味になって道中で消耗するなど)が多少なりとも気になる。

昨年、春・秋のスプリント王に輝いたローレルゲレイロ
前走のキーンランドCは、スタートで痛恨の出遅れ。休養明けで58キロの斤量の影響もあって8着に敗れた。やはり、ハナを切ってマイペースの逃げに持ち込むのが、この馬にとってベストだろう。
昨年のスプリンターズS勝ちはセントウルS14着の巻き返し。そのため、1走叩けば変わるというイメージがあり、その点を強く押す評論家も少なくない。しかし、今年の場合、昨年とは大きな違いがある。それは、年明けから1戦しか日本の芝を走っていないということ。
昨年の春は高松宮記念を目標にしていたが、今年の目標はドバイであり、そのために(オールウエザーコースの対策として)ダートのフェブラリーSにも出走している。
スプリンターズSを基準に考えれば、休み明けに1走使って本番という、いたって順当な使われ方ではあるが、上半期はこれまでに経験したことのないローテーションだった。このあたりの影響はどうなのだろうか。
加えて今回は、ヘッドライナーやウルトラファンタジーといったハナを主張したい馬が出走する。昨年のように、スンナリとマイペースに持ち込むことができるだろうか。能力の高さは否定できないが、今回は状態面と展開面が課題になるレースになりそうだ。

スプリント界の新星という呼び声も高い、4歳牝馬のワンカラット
函館SS、キーンランドCを連勝し、サマースプリント王の座を獲得。レースの内容も優秀で、ほとんど持ったままの状態で直線で先頭に立ち、そこから後続を突き離す強い競馬。3歳時のマイル戦では末脚のキレを武器とする馬のようにも思えたが、距離短縮によって正攻法の走りの素質を開花させたようだ。勢いという点では最も魅力的な馬であり、今回期待したい1頭であることは間違いない。
課題と思われるのは、時計勝負になった場合。
CBC賞3着は荒れた稍重馬場、北海道の2戦は重い洋芝。前3走は“時計がかかる”という条件下での好走だった。週中の雨で馬場が少々荒れたとはいえ、土曜日に行われた1000万条件の芝・1200mの勝ち時計は1分7秒9。このまま天気が保てば、レースは1分7秒台前半の勝負が見込めそうだ。北海道の2戦を見る限りでは、スピードで劣るようには思えないが、馬群全体の流れが速くなった時に同じような競馬ができるかどうか。ある意味、今後の試金石となる一戦。GⅠの大舞台でどのような走りを見せてくれるか、注目したい。

昨年の2着馬・ビービーガルダン
前走のキーンランドCは、最内枠のために道中包まれる展開になり力を出し切れなかったというのが一般的な見解のようだ。たしかに、この馬の場合、近走に限れば“真ん中よりも外の枠”の方が結果を出している。要は、スムーズな競馬できるかどうかがポイントなのだろう。
今回は3枠5番。陣営はもう少し外寄りが欲しかったようだが、外から被せられるような展開にならなければ、好位置をキープできる枠順とも思える。斤量減も加味すれば巻き返しも十分あり得るだろう。
気になるのは、枠順よりもローテーション。
『函館スプリントS・予習』の中でも触れたことだが、ビービーガルダンは夏の北海道シリーズを連勝してスプリンターズSへ駒を進めた(本格化と言われた)一昨年(3着)は別として、「休養→1走叩く→GⅠ本番」というのがこれまでのパターンだった。つまり、昨年のスプリンターズS(2着)や今年の高松宮記念(2着)の時よりも、今回は1走多く走っているのである。ローテーションというものは、陣営が馬の調子を判断して決めるものであるから、今回は「叩き3走目が本番」がベストなのかもしれないが、前走の馬体重がマイナス6キロと仕上がっていただけに、少々気になる材料だ。

セントウルSを制したダッシャーゴーゴー
人気の面では2着馬のグリーンバーディーに水を開けられているが、これはセントウルSのレベル自体が評価されていないからかもしれない。たしかに、時計も平凡で、メンバー的にも低調ではあった。今回はGⅠということで、相手も一気に強くなる。経験の少ない3歳馬にとっては厳しい戦いかもしれない。
ただし、前走の結果に価値がないということではない。「北九州記念は不利が原因で大敗した」ということを、レースによって証明してみせたし、自分から動いた積極的な競馬も十分評価できる。
「GⅠの敷居は高いだろう」というのは、「GⅠでは自分の競馬をさせてもらえないだろう」という意味だが、それではダッシャーゴーゴーにとっての“自分の競馬”とはどういうものだろうか。後方から伸びたCBC賞、マクり気味に進出したセントウルS。この馬の魅力は“自分の競馬”が完成していないところかもしれない。つまり、レースの流れに対応できれば、これまでになかった走りを見せてくれる可能性もあるということ。GⅠの壁に阻まれるかもしれないが、“もしかしたら”と思わせる要素も捨て難い。

春の高松宮記念で4着に入ったサンカルロ
前走の京成杯AHは5着。自身が休み明けの上に、前残りのレースだったことを考えれば、後方から差を詰めての0.2秒差は上々の内容だろう。1走叩いて本番は予定通り。初の1200m戦だった高松宮記念では0.1秒差。折り合いを気にしなくてすむこの距離は向いているのかもしれない。
問題は脚質。後方からの競馬では、どうしても展開に左右されやすい。春の阪急杯の時に見せたような中団からのレースがベストかもしれないが、逆に末脚のキレが鈍るような気もする。外に出すのか、あるいは、ラチ沿いをロスなく回ってインに切れ込むのか。このあたりは、馬の走りを熟知している主戦の吉田豊騎手の騎乗に注目したい。

今回のレースのポイントは、展開をどのように読むかだろう。
文中でも述べたように、ローレルゲレイロ、ヘッドライナー、ウルトラファンタジーといった“逃げたい馬”が揃った。これらの馬が競り合う形になるか、隊列を作る形になるかで結果も変わってくるはずだ。
前へ行った馬がそのまま残ると判断すれば、ヘッドライナー、ウルトラファンタジーの粘り込みにも注意が必要。当然、ローレルゲレイロも候補の1頭だろう。
逃げ馬が潰れて好位のグループが台頭する場合には、ワンカラット、ビービーガルダンが有力。位置取り次第ではキンシャサノキセキもこのグループに加わるだろうし、枠順を考えるとグリーンバーディー、ダッシャーゴーゴーも好位でレースをするかもしれない。
極端なペースになって差し・追込馬向きの流れになれば、サンカルロをはじめ、プレミアムボックス、マルカフェニックスといった末脚勝負の後方待機組にも出番がありそうだ。
穴候補としては、そうした展開に左右されない自在性のある馬を考えてみたい。
好位からの競馬が持ち味だが、後ろからでも33秒台の脚を使えるジェイケイセラヴィ。もう1頭あげるならば、昨年の4着馬でダートとはいえ近走の内容が優秀なアイルラヴァゲイン

まずは、GⅠ初戦にふさわしい熱戦を期待したい。




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■コメント

■Re: スプリンターズS・予習 [ECO]

安東様、毎度です。
予習読みました。スプリンターたちはいつも悩ましいですね。今回は外枠の人気薄何頭かとローレルで悩みましたが、内側先行が期待できるビービーで行きます。では復習まで
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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