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■菊花賞・予習

牡馬クラシック最終戦のGⅠ・菊花賞。
ダービー馬・エイシンフラッシュ、皐月賞馬・ヴィクトワールピサに加え、ペルーサ、アリゼオ、ルーラーシップといった春の実績馬たちが軒並み不在。「アパパネの3冠」という明確なテーマがあり、春の有力馬の多くが顔を揃えた先週の秋華賞に比べると、いささか“駒不足”といった印象は免れない。
土曜午後の時点で、人気は「ローズキングダム・1強」という構図。夏の上がり馬たちがその牙城を崩せるかかどうかが最大の見所になりそうだ。

前哨戦の神戸新聞杯でダービー馬・エイシンフラッシュを下したローズキングダム
昨年暮れの朝日杯FSでGⅠ勝ち。スプリングSと皐月賞では人気に応える結果を残せなかったが、ダービーではクビ差の2着。今回のメンバーでは抜けた実績を誇っている。
春先には馬体減という不安材料を抱えていたが、前走の神戸新聞杯はプラス22キロで出走。見た目に太め感もなく走りにキレがあったことから、素直に“成長分”と見なしていいだろう。もちろん、好材料である。
エイシンフラッシュが出走していれば、お互いが牽制し合うために「仕掛けどころが難しくなるのでは?」とも考えられたが、そのあたりの駆け引きを必要としなくなったことで、展開面でもかなり楽になったように思える。
もっとも、ローズキングダムにも課題はある。
ダービーと神戸新聞杯。この2戦はいずれも“超”のつくスローペースで、言わば、究極の瞬発力勝負だった。菊花賞というレースも直線だけの競馬になる傾向が強いが、京都の長距離の場合、基本的に馬群が動き出すのは3コーナーの下り坂。つまり、“一瞬のキレ味”よりも“長くいい脚”をより要求される。ロングスパートをかけて、さらに直線で伸びる走りが理想的なのだ。
例えば、2008年の勝ち馬・オーケンブルースリは3コーナーを10番手で通過しながら4コーナーでは2番手、2006年のソングオブウインドも3コーナー16番手から直線入り口では8番手までポジションを上げていた。はたして、ローズキングダムにそのような脚の使い方ができるかどうか。あるいは、好位・先行勢で決着した(イコピコの末脚が不発に終わった)昨年の菊花賞のように、平均ペースの緩みのない流れになった場合、どれだけの脚が使えるのか。
加えて、土曜になって突然発表された当日の雨予報。「皐月賞でもわかるように渋った馬場はよくない」と橋口調教師が公言している通り、馬場状態によっては能力を発揮できないケースもあるかもしれない。

皐月賞でローズキングダムに先着したヒルノダムール
ダービーでは3番人気に支持されながら9着。スローペースで外々を回らされる展開になり、決め手をいかせなかったのが敗因だが、「輸送が苦手」という弱点についても陣営自ら指摘している。前哨戦に札幌記念を選択したのも、滞在効果によって馬体減りを極力おさえる目的があったようだ。
今回は輸送が短く、2戦2勝の実績がある京都コース。力を発揮できる条件は整ったと見ることもできる。古馬との対戦となった札幌記念では0.5秒差の4着。出遅れて4コーナー10番手からの追い上げだったが、前残りの展開を考えれば、合格点を与えられる内容とも言えるだろう(古馬との斤量差を考えると少々不満ではあるが)。
問題はフルゲート18頭の1枠1番という枠順。
3000mの距離を考えると、枠順の有利・不利はないようにも思えるが、最内枠となれば“道中包まれて動くに動けない”という状況も想定される。これまでの走りを見る限りでは、ヒルノダムールは外差しを得意とする馬。となれば、道中スムーズに外へ出せるか、あるいは、ラチ沿いをロスなく回ってインを突けるかが課題になるだろう。このところ若干精彩を欠いているようにも思える藤田騎手だが、今回はファンを唸らせるような騎乗を期待したい。

ヒルノダムールと同じく1枠に入ったレーヴドリアン
強靱な末脚の持ち主だけに、クラシック戦線でもそのキレ味が期待されたのだが、皐月賞とダービーでは不発に終わっている。今回は実績〈1.1.1.0〉の京都コース。松田博調教師は「坂の下りを利用する走りをする馬」とコメントしているが、加えて、平坦で広い直線はこの馬の持ち味を存分に発揮できる舞台と考えられる。枠順に関しても、最後方に下がって競馬をする馬なので、別段問題はないはずだ。
さらに、前走騎乗した福永騎手はレース後に「動かない馬だと思っていたが、自分からハミをとって走ろうとした」とコメント。ひと夏越して、精神的に前向きさが出てきたという解釈もできる。
展開に左右される点は否めないし、折り合い面に不安のある馬ではあるが、ハマった時の破壊力はヒルノダムール以上かもしれない。

トライアルのセントライト記念を圧巻の差し脚で制したクォークスター
近3走、メンバー最速の上がりを使っているように、この馬の末脚も強力だ。今年のセントライト記念はタイム的にも評価が高く、権利を獲ったクォークスターとアロマカフェは、ラジオNIKKEI賞でも連対を分け合ったいただけに軽視はできない。
クォークスターについては、5戦連続連対中という安定感も強調材料。さらに、追い込みだけではなく前でも競馬ができる点も買われているようだ。
課題は、スローになった時にどのような走りをするかだろう。
ヤマニンエルフが逃げてハイペースになったセントライト記念に代表されるように、近3走のメンバー最速の上がりはいずれも平均ペース以上。末脚を発揮しやすい流れだった。4・5走前はスローペースでも連対を果しているが、この時は中団より前での競馬。位置取りが違っている。
今回の2枠3番という枠順をいかすとすれば、好位につけるのが妥当とも思われるが、そのポジションからレースを運んで自慢の末脚を発揮することができるだろうか。あるいは、後方に下げたとして、スローの流れで折り合いのつくレースができるだろうか。セントライト記念の印象が強いだけに、違う流れへの対応がカギになりそうだ。

セントライト記念3着のアロマカフェ
着順は3着だが、レースの流れを考えた場合、勝ったクォークスターよりも強い競馬をしたという意見もある。
この馬の強味をひとことで言えば、ラジオNIKKEI賞で見せたような“自分から動ける自在性”だろう。キレる脚がない分、好位にスッと付けられる器用さがあり、トータルでは大崩れしないタイプという判断もできる。
今回は外枠に入ったことがポイントになりそうだ。
先にも述べたように、3000mの距離では枠順の有利・不利はないものの、先行馬にとっての外枠は少なからず影響がある。スタートから最初の3コーナーまでの距離が短いため、外々を回らされたまま下り坂に入るリスクが生まれるからだ。実際、先行勢で決まった昨年の1・2着馬は、スリーロールスが1枠1番、フォゲッタブルが2枠3番という内枠だった。アロマカフェにとっては、スタート後の位置取りが一番の課題だろう。

今回、一番の上がり馬として注目されているのがトウカイメロディ
北海道で古馬相手に3連勝を飾ったが、その内容も見事だった。好位から前をマークして直線で抜け出す正攻法の競馬。特に前2走は、実績馬のホクトスルタンを斤量差が縮まりながらも連続して退けたところに、この馬の地力の高さが垣間見れる。2200m以上で4勝(うち2勝は2600m)という豊富な距離経験と実績。今回も自分の形で競馬ができれば、圏内の可能性は十分にあるだろう。
ただし、不安材料もある。それは初の関西への長距離輸送。
過去10年の菊花賞のデータを見ると、トウカイメロディのように春のクラシックに出走していない上がり馬が6回勝っている(今回、この馬が人気になっている理由のひとつでもあるのだが)。しかし、6頭のうち関東馬はマンハッタンカフェの1頭だけで、残りはすべて関西馬だった。
長距離輸送の有無が好走のポイントであることは、先週の秋華賞の上位3頭がいずれも栗東に入厩した関東馬であったことからもわかる。まして、菊花賞は3000m。長距離輸送を行った上でさらにスタミナ勝負で結果を出すためには、相当の素質と体力が必要なはずだ。
トウカイメロディは古馬相手に3連勝したが、北海道で追い切りを行う滞在競馬だった。この馬には福島や新潟への転戦経験もない。陣営もそのあたりを考慮して21日に栗東入りをさせているが、当週の長距離輸送がどう影響するか。力を出せる状態にあるかどうかが好走のカギになるかもしれない。

伏兵陣にも注目馬が何頭かいる。
神戸新聞杯3着のビッグウィーク
首の使い方が下手な走りをする馬に見えたので、距離的にどうかと思っていたが、前走は直線で一旦後方に退きそうになりながらも再び盛りかえす勝負根性を見せた。先行タイプなので3枠6番は理想的。京都も〈0.3.0.0〉と好相性。距離をこなせれば残り目があるかもしれない。
逃げ残りという展開ならば、おそらくハナを切るであろうコスモラピュタ
2200m以上では〈1.2.0.2〉という豊富な距離経験が魅力だ。自分のペースに持ち込んでどこまでという感もあるが、1000万を勝ったばかりとはいえ連勝中の勢いは侮れない。
神戸新聞杯で4番人気(10着)に支持されたシルクオールディー
北海道で力を付けた上がり馬。前走は北海道帰りということで態勢が整っていなかったとのことだが、道中のポジションが下がっていったことからもわかるようにチグハグな競馬だった。
2200m以上では〈3.1.1.1〉。スタミナ比べになるような展開になれば、頭角を現わしてきそうだ。巻き返しに期待。
上がり目という点ではトレイルブレイザー
昨年9月の新馬戦を勝った後、6ヶ月の休養があったため、デビューから6戦しか走っていない。鮮度ではナンバー1。
前走は重馬場の中山・2500mを3番手からメンバー最速の上がりで勝利。賞金加算のためのレースながら、キッチリと結果を出した。能力の比較が難しいが経験以上の成長力があるとすれば怖い存在。長くいい脚を使えるという印象はある。
最後に、ゲシュタルト
京都新聞杯の勝ち馬でありダービー4着の実績がありながら低評価。前走のセントライト記念があまりの負け過ぎだったためだろう。
牝馬のオウケンサクラと同じく、春にきついローテーションを使った馬なので、1走叩いただけでの一変は期待できないかもしれないが、底力を考えると不気味な1頭だ。




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■コメント

■Re: 菊花賞・予習 [ECO]

安東様、毎度です。
富士Sの反省から前走逃げは3頭そのうち過去6走内逃げ勝利は1頭なのでペースはミドルかスロー、ここは1番人気より前での競馬できる馬6番で馬券購入しました。

■ECOさんへ [安東 裕章]

やりましたね!
6番・ビッグウィーク!
喜びのコメント、お待ちしてまーす!

■ECOさん、さすがですなあ! [うに]

私は真逆の展開を予想して、大失敗でした。
私も、予想を発表してみようかな。
自分を追い込んで力を発揮するタイプなもんで(笑)。
安東さん、よろしいでしょうか?

では、復習楽しみにしてます。

■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。

予想発表ですか?
どうぞ、どうぞ!大歓迎です♪
楽しんでくださいね!
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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