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■日経新春杯・予習

ハンデGⅡ・日経新春杯。
暮れの有馬記念から中2週、さらに翌週の中山には別定GⅡのAJCCが組まれていることもあって、いわゆる“GⅠレベルの馬”の参戦はほとんど例を見ないレースである。しかし、今年は違う。昨年のJC勝ち馬・ローズキングダムをはじめ、“最強世代”と呼ばれる明け4歳馬6頭がエントリー。フルゲートに満たない13頭立てとはいえ、非常に楽しみな一戦となった。

GⅠ2勝の実績を持つローズキングダム
ダービー2着、菊花賞2着。そして、繰り上がりとはいえジャパンカップ1着。有馬記念を制したヴィクトワールピサとともに、明け4歳世代のトップホースと評価して差し支えないだろう。ハンデの58キロについても、実績を考えれば「58キロ止まり」という印象もあり、恵まれたという意見も少なくない。
有馬記念を疝痛で取り消したことから、その影響を不安視する声もあるが、疝痛は一過性のもので後遺症はないとのこと(実際、疝痛を起こした翌日には運動を始めている)。また、過去にJC勝ち馬が日経新春杯に出走した例がないため、「GⅠ馬がなぜこのレースに出走してくるのか?」という疑問も生じるが、陣営はそれに関して「有馬に向けて仕上げた馬体を緩めるよりも、使いながら先々につなげていきたい」とコメント。無理にローテーションを組んだということではないようだ。
もっとも、状態面が万全であったとしても、この馬には気掛かりな部分もある。それは脚質だ。
瞬発力勝負になったダービーでの後藤騎手の脚の溜め方、そして、ビッグウィークに先着を許した菊花賞の負け方。この2つのレースを見る限り、この馬のポイントは“脚の使いどころ”にあるように思える。どちらかと言えば、徐々に加速していくというよりも一瞬のキレ味で勝負するタイプという印象が強い。
京都の外回り2400mというコースでは、3コーナーからの下りを利用したロングスパートが勝負の決め手になることが多く、そうなった場合、必ずしもローズキングダム向きの展開とは言えない。菊花賞と同じように、先にスパートをかけた馬に押し切られるケースも考えられるわけだ。
レースの流れそのものも影響してくるだろうが、武豊騎手がどのようなポジションからどのタイミングで仕掛けてくるか。注目したい。

斤量56.5キロのルーラーシップ
前走の有馬記念は出負けが響き、外々を回って追い上げる形になったため、最後までレースの流れに乗れなかった印象がある。それでも勝ち馬からは0.4秒差の6着。自分の競馬ができなかったことを加味すれば、決して悲観的な負けではないだろう。元々が大跳びの馬なので、小回りの中山よりも広い京都コース向き。前走よりも条件的にプラスになることは間違いないはずだ。
ローズキングダムとの斤量差は1.5キロ。直接対決のダービーでは0.3秒負けているが、これは当時の経験値と瞬発力の差と判断する意見が多く、それゆえ、今回は逆転可能と予想する競馬記者も少なくない。
問題はローテーション。
当初の予定は次週の中山・AJCCと言われていたが、1週早めてここに参戦。条件的に合うレースであるし、体調が良いからこその出走なのだろうが、休養明けの鳴尾記念からGⅠを挟んで中2週続きというのは多少なりとも気になる(調教の動きは抜群だったようではあるが・・・)。

斤量56キロのヒルノダムール
昨年のクラシック戦線における主役の1頭ではあるが、実際のところは重賞勝ちのない2勝馬。それを考えると、GⅠ馬の58キロに対しての56キロは見込まれた感もある。もっとも、2勝はいずれも京都コースで上げた勝ち鞍であり、7着に敗れた菊花賞でもローズキングダムとの差は0.2秒。対ローズに限って言うならば、逆転できないとまでは決めつけられないだろう。
この馬の場合、「道中の位置取りが後方になったために届かず」といった負け方が多い。今回、陣営は「前で競馬をする」とコメントしているが、そうしたニュアンスの発言はこれまでもレースのたびに語られていた。ということは、陣営や藤田騎手が先行策を試みても、現時点では馬自身に好位に付けられる脚がないということなのかもしれない。今回、この点を克服できるかどうか。

同じく56キロのゲシュタルト
前走の中日新聞杯は3着。1着馬が有馬記念3着、2着馬が中山金杯勝ちということで、この馬の能力を評価する声も出ているようだが、2頭から大きく離された結果(勝ち馬から0.8秒)である以上、額面通りに受け取れない部分もある。
もっとも、休養明けの秋2戦に比べれば、走りそのものに躍動感が戻りつつあったことは確か。末脚勝負になったダービーでも0.3秒差の4着に粘った先行力が持ち味。重賞勝ちのある京都コースで差し馬を封じるロングスパートをかけるレースができれば好勝負も可能だろう。
いずれにしても、ポイントは状態面。昨年は年明けデビューからダービーまでに7戦走ったタフな馬。使い込まれて体調がアップしているようならば要注意の存在だ。

唯一、関東から遠征するコスモヘレノスも56キロ。
2走前のアルゼンチン共和国杯は格上挑戦ながら3着。これについては51キロのハンデに恵まれた部分もあったようにも思えたが、続くGⅡ・ステイヤーズSでは古馬相手に勝利。クラシック戦線には参加できなかったものの、“最強世代”の1頭として名乗りを上げた。同世代の有力馬と対戦していないことは、逆に不気味な存在。緩みのない消耗戦になった場合は、長距離レースで培ったスタミナが活かせるかもしれない。ともあれ、力関係を測る上で興味深い一戦だ。
あえて気になる点をあげるならば、勝負気配だろうか。
今回の鞍上は新馬戦でも手綱をとった丹内騎手だが、京都コースの経験という点で若干の不安がある。あくまで仮定の話ではあるが、このレースを目標とするのならば関西の騎手を乗せる選択肢もあったはず(例えば騎乗馬のない岩田騎手や安藤勝騎手など)。穿った見方をすれば、人馬ともに経験を積ませることが一番の目的と捉えることもできるのだが・・・。

4歳世代の中で最も斤量が軽いのは、55キロのビートブラック
1600万を勝っての昇級戦となるが、2走前の菊花賞ではローズキングダムとクビ差の3着。軽視できない存在だ。
この馬の持ち味は、渋太い先行力と並ばれても食い下がる勝負根性。決め手比べでは分が悪いが、ゲシュタルトと同様、ロングスパートで活路を見い出すレースができれば馬券圏内も十分考えられる。
あとは、重賞戦線で古馬に揉まれていない分の経験値の差がどうかだろう。

4歳世代以外では、斤量57キロのナムラクレセントが実績上位。
ただし、近走はレース内容が不安定で、今回は調教でも気難しさを見せたとのこと。相性の良い和田騎手への乗り替わりは好材料かもしれないが、信頼性という点で不安がある。
ローズキングダムの決め手を基準に考えるならば、先行して粘り込める馬に注目すべきかもしれない。
メイショウクオリアは昨年夏の北海道で連続3着。脚質的には前へ行ける馬ではある。もっとも、相手関係と56キロの斤量を考えるとここでは厳しいという印象は否めない。
むしろ、大穴ではあるが個人的に気になるのはエーティーボス。今回のメンバーでは見劣りするものの、最軽量52キロのハンデを活かして思い切った先行策(例えば大逃げ)に出れば、あるいは・・・があるかもしれない。

最後に、今回のレースで重要なポイントになりそうなのは、天候と馬場状態。
日曜の京都は雪予報。そのため、一気の天候悪化に備えて前日売りも中止になった。天気が崩れずに良馬場で行われれば、各馬とも能力を発揮することができるだろうが、道悪になるとそれなりの検討が必要になってくる。
決め手勝負のローズキングダムは、過去に中山の荒れ馬場を苦にしたことからもわかるように、マイナス材料になるだろうし、跳びの大きいルーラーシップにも不利な条件になりそうだ。
熱戦を期待する以上、良馬場で行ってほしいが、天気が不安定ならば直前まで様子を見る方が賢明だろう。





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■コメント

■Re: 日経新春杯・予習 [ECO]

安東さま、毎度です。

天候荒れなくて開催されてよかったです。

日経新春賞は11番でコース実績重視しました。
1番人気の字面は良いですね。

京成杯は内枠、コース実績から3番です。

■日経新春杯・予想 [うに]

どんな展開でも圏内のローズキングダムはもちろん外せませんが、私はコスモヘレノスとビートブラックの先行力とスタミナに期待します。

開催されて良かったですね!
あとは、天気がもってくれるのを祈るのみです。

■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です!
日経新春杯、手堅く的中おめでとうございます!

ヒルノダムールについては『復習』にも書きましたが、3コーナー過ぎから進出できる脚があることは、コース実績の数字に裏付けされていたように思われます。
ズバリの着眼点でしたね!
マイネルメダリストは惜しかったですね~。
直線入口で少しヨレた分スパートが遅れたようにも見えました。あるいは、勝ち馬がもうワンテンポ早く抜け出していれば、進路が開いて3着はあったかもしれません。
でも、狙いは良かったと思います。
その調子で今週もがんばってください!

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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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