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■東京新聞杯・復習

0.3秒差の中に7頭がひしめく大接戦となったGⅢ・東京新聞を制したのは5番人気のスマイルジャック。マイル戦線実績馬の意地を見せてくれた。

シルポートとファイアーフロートが競り合うように先導したレースは、600m通過が34秒1、1000m通過が57秒5。もっとも、2番手グループで追走していた馬が1~3着に入ったことからもわかるように、後続にとっては必ずしも厳しい流れではなかったようだ。
スマイルジャックはスタートを決めて外目の4番手を追走。直線半ばで前を捕らえると、そのまま先頭に立ち、2着馬・キングストリートの追撃をハナ差抑え切った。
今回のレースで評価すべきは、好位先行策から結果を残したことだろう。折り合いに難があったために、後方待機の作戦に頼らざるを得なかった馬が、スムーズに流れに乗って正攻法の競馬ができたことには大きな価値がある。展開に左右されない自在の脚を使えるようになったのであれば、GⅠタイトル奪取へ向けての見通しもさらに開けてくるはずだ。
三浦騎手は「前走(マイルCS)で川田騎手がいい競馬をしてくれたので、それを無駄にしないように乗ろうと思った」とコメント。多少のリップサービスがあるとしても、前走で“前々を進んで最後まで粘れるレース”を経験したことが、結果として今回の走りにつながったに違いない。「この馬のリズムを大事にした」(三浦騎手)ということだが、いずれにしても、馬自身の力強さを感じさせてくれる“いいレース”だった。
今後の注目点は、スローの瞬発力勝負になった場合の走り。今回は好位で折り合いがついていたが、逃げ馬が作った緩みないペースが有利に働いた感も否めない。仮に、前3Fを36秒台で通過するような流れになった場合はどうなのか。今回と同じようなポジションから末脚を発揮することができるのか、あるいは、以前のような後方で脚を溜める競馬に徹するのか。この1戦だけで「脚質転換に成功」と論評する記者も少なくないようだが、展開に対応できる「走りの幅」があるかどうかを見極める必要があるだろう。

2着は7番人気の伏兵・キングストリート。
内枠を活かして好位をキープ。道中に行きっぷりはそれほど目立つものではなかったが、スマイルジャックに詰め寄った最後の伸び脚は見事だった。鞍上の内田騎手は「相手はスマイルジャックと思って乗っていた」とコメントしているが、常に勝ち馬をマークする位置取りでレースを運んだことも好走の一因。このあたりは、ジョッキーの“読み”の鋭さだろう。
課題と思われていた時計面もクリア。ロスのない競馬ができたことによって、馬自身の能力が発揮されたようにも思える。『予習』でもふれたことだが、昨年のGⅡ・中山記念では1番人気に支持された経歴の持ち主(それだけの実力評価を受けていたということ)。力で他馬をねし伏せるような強さは感じられないものの、条件次第では好走の可能性を秘めていそうなタイプだ。今後、どのような路線を使ってくるかに注目したい。

3着のゴールスキーについては、どう評価すべきか。
0.2秒差の3着(1分32秒7)という結果については、及第点を与えてもいいのかもしれないが、競馬ファンが期待していた通りの走りだったかといえば、決してそうではないだろう。
向正面では若干行きたがり、直線では舌を出してモタれ気味。“若さ”と言ってしまえばそれまでだが、本格化するまでにはもうしばらく時間がかかりそうな印象を受けた。
『予習』では「走りが完成されていないのでは?」という前提のもと、「(最内枠に入ったことで)馬群の外へ持ち出さなければならない状況になった時に、瞬時に対応できるのかという疑問も生まれる」と書いたが、実際にそうした懸念通りの内容だったように思える。
勝ち馬と同じように4~5番手を追走していたのだから、直線で突き抜けてきてもおかしくなかったはずなのに、前がわずかに窮屈になった途端にスローダウン(実際、勝ち馬から0.5秒以内でゴールした8頭のうち、上がり34秒を切れなかったのはこの馬と逃げたシルポートの2頭だけ)。そこから盛り返したものの、4着以降とはギリギリの着差で、下手をすれば掲示板にも載れなかったかもしれない。
レース後、リスポリ騎手は「1番枠に決まったのを知ってショックを受けた」「難しいレースを強いられるなと思った」といったコメントを残しているが、あるいは、リスポリ騎手はこの馬の走りの若さ・弱点を見抜いていたのではないだろうか。
もちろん、今後の可能性そのものが途絶えたということではない。今回のようなレースを経験することによって、さらに成長が見込めるはずだ。ただ、この1戦に限っては、ファンの期待が大きすぎたようにも思える。

キャプテンベガ(4着)とオーシャンエイプス(5着)は、流れに乗じて突っ込んできたパターンではあるが、どちらもいい脚を見せてくれた。特に、キャプテンベガは「もう少しポジションが前だったら・・・」と思わせる内容。8歳になるが、昨年の夏以降に減った馬体も回復しており、GⅢクラスまでなら今後も侮れない存在になりそうだ。

6着のシルポートは“負けて強し”のレースだったと思える。
58キロの斤量と競りかけられる展開(それゆえ、スローに落とせない流れ)という不利な条件下で、ゴール手前まで踏ん張っていたのは立派。
激走が続いただけに、今後は調子落ちが心配だが、この馬が出走すると、ある意味“レースが締まる”だけに、この先の活躍にも大いに期待したい。

1番人気のダノンヨーヨーは7着。
北村友騎手は「追い出してから長く脚が使えなかったのは久々の影響かも」とコメント。また、休養明けにもかかわらずマイナス8キロだった馬体については「急仕上げだったからこその馬体減り」と解説する評論家もいる。加えて、本来ならば使う予定ではなかったレース。敗因はやはり調整不足と考えていいだろう。それでいて0.3秒差の負けならば、さほど深刻に考える必要はないかもしれないし、メンバー最速の上がりの脚(33秒2)には“この馬らしさ”を見ることもできた。
とはいうものの、気になるのはゲートの悪さだ。マイルCSの時は偶発的なものと思っていたが、2走続けてとなると「もしかしたら次も・・・」という不安材料につながる。なにより、常に後方からの競馬を強いられるようになれば、展開に泣くケースも出てくる。『予習』では「自身にとって多少不利な状況になっても結果を残せる馬」と評したが、今回は事実として結果を出せなかったのであるから、それについては見直しが必要になりそうだ。
大目標の安田記念の前にどのレースを使うかかは未定だが、次走でのこの馬のポジション取りには特に注意したい。トップマイラーの座を狙う以上は、ある程度の自在性が不可欠のように思えるのだが・・・。

マイルCS2・3着馬が“2強”の支持を得たレースだったが、終わってみれば、「マイル戦線は未だ渾沌とした状態」であることを実感させられる結果となった。
ダノンヨーヨーにもゴールスキーにも、まだまだ課題があるということ。
本番の安田記念に向けて、名乗りをあげてくる有力馬もいるに違いない。予断を許さない状況が続きそうである。





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■コメント

■Re: 東京新聞杯・復習 [ECO]

安東さま、毎度です。

東京はスマイルジャックの位置が一番いいとこでしたね。あの位置にいて欲しかったんですが。
京都は後から届きますね。あと感じたのはディープ産駒はとびがでかいのでとても430kgとは思えないです。しかしああなると狙った馬はこないですね。

最近ローテーションも馬券選びのフィルターをかけ様と思うんですが、レース間隔は前のレースから1ヶ月ぐらいあくのは休養とみていいのでしょうか、その間の調教内容にもよるんでしょうが。何せ調教はフィッターにいれてないもんで。

■教えて下さい~! [うに]

こんばんは。
お返事ありがとうございました。
3歳馬の見極めは本当に難しいですね。今年は特に感じます。トライアルではっきりしてくるのでしょうが、その前に何とか“まだ誰にも気付かれていない未知の才能”を発掘したいです。
と格好よく書きましたが、大穴を当てたいだけです(笑)。
安東さんのトライアルの予習が楽しみです!


質問ですが、すばるSで7着に入ったシャウトラインは、距離が駄目だったのでしょうか?
3連単の夢が、あともう少しだったのに残念でした。

次走、ダートの1200mに出走してきたら狙いたいのですけど、どう思われますか?
安東さんのご意見を聞かせてください。


■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です。

ローテーションについてですが・・・
1ヶ月程度の間隔でしたら、休養とは見なさなくていいと思います。
実際、オープンクラスになると、条件の合うレースを使うにはそのくらいの間隔が空きますから。
その間、厩舎に置いて調整する場合もあれば、短期放牧に出す場合もありますが、1ヶ月程度ならば仕上がりを気にしなくてもいいのでは、と思います。
3ヶ月になると、さすがに休養と考えますが、私の場合、調教の時計に関してはあまり気にしません(速い時計が出ても調子がいいとは限らないので)。
「体調が万全なのかな?」と気になる休み明けの馬に関しては、中間の乗り込み量(本数)と放牧からの帰厩日は注意するようにしています。
放牧から戻って1~2週間でレースというような場合は、急仕上げ・乗り込み不足と判断することが多いですね(一概には決められませんが・・・)。


■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは!

「シャウトラインが、次走、ダートの1200mに出走してきたら狙いたいのですけど、どう思われますか?」ということですが・・・、そんなことわかりませんよおお~(笑)

これはあくまで私の独断ですけど、今回のすばるSへの出走は、前走の淀短距離Sで2着に入り調子が上向いてきたものの、シルクロードSが賞金不足で除外になったので、「好調のうちにダートを試してみよう」ということになったのではないかと考えます。
次の芝1200mのオープンに出走するには、中山のオーシャンS(3月5日)まで待たなければなりませんからね。
もちろん、あわよくば賞金を加算して高松宮記念にエントリーしようという思惑もあったかもしれませんが・・・。
ダート1200mのオープン戦となると、オーシャンSの1週前(2月26日)に中山・千葉Sがありますが、はたして出走してくるかどうか。
陣営が芝で走らせたいと思っているならば、1週後のオーシャンSまで待つのでは?と思います。

ダートの走り自体は、すばるSでも見せ場があったようにも思いますが、先行馬だけで決着したレースでただ1頭脱落したわけですから、距離だけではなく適性にも問題があるのかもしれません。
なんとも言えませんが、とりあえず、ダート戦に出走してきたら考えます!(笑)



■勉強させて頂きました! [うに]

こんばんは。ご意見ありがとうございました。

芝の馬がダートに出走する理由をまず第一に考えるべきで、距離云々の問題じゃなかったのですね。予想に手抜きは禁物、反省しました!

それにしても、「分からない」とおっしゃいながら、殆ど正解に近そうなご回答には恐れ入りました。
安東さん凄すぎます(笑)。


そちらでは、寒暖の差が厳しいそうで大変ですね。お体に気を付けてくださいね。


■今度は凡ミスで [電気羊]

東京新聞杯、狙ったのはファイアーフロートとキングストリート。

スマイルジャックは正直信頼度は低かったんですが、一昨年3着であるうえ、当日の500万クラス1着馬の父母がカロ系ということで買い目に入れることに。
ところが──

買った馬券にがない!!!

7番人気のを買うつもりが、をマークするというケアレスミス。97倍強の配当がぁ……(泣)
予想うんぬん以前の問題で、情けないとしか言いようがありませんです。

■電気羊さんへ [安東 裕章]

こんばんは。

うーん・・・。
電気羊さんらしからぬミスでしたね。
心痛のほど、お察し申し上げます。

今週末は天気が荒れるかもしれません。
馬場がどうなるでしょうか・・・。


■ [電気羊]

今週末はヤボ用で実家に。
馬場状態も読みにくそうだし、先週の反省も込めて一回休むのも手かなぁ(笑)

検討するときノートを使っていて、購入時に人気もメモするんですが、この数字が馬番より目立ってしまったり、頭に残ったり。まぁ買う前に注意すればいいんですが、技術的というか、機械的にミスをなくす工夫もしてみます。
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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