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■中山記念・復習

GⅡ・中山記念は、断然の1番人気・ヴィクトワールピサが力の違いを見せつけて完勝。目標のドバイWCへ向けて大きな弾みをつけた。

レースはキャプテントゥーレがペースを作り、3F・36秒3→1000m・60秒1のスローな流れ。そのため行きたがる馬が多く、また各ジョッキーが開幕週を意識したためか、先行集団に馬群が固まる展開となった。
ヴィクトワールピサは先行集団に加わらず、道中後方から3~4番手でしっかり折り合いをつけると、3コーナー手前からスパート。一気のマクりから直線へ向くと、外目から次元の違う脚で並ぶ間もなく馬群を抜き去った。2着のキャプテントゥーレに2馬身半差をつける圧勝である。
それしても強い競馬だった。
『予習』で述べたように、「どのような位置取りからどういう動き方をするか」に注目していたのだが、想像を上回る完璧なパフォーマンス。“内が有利な開幕週”も“前が残るスローな展開”も、この馬にはまったく問題にならなかった。メンバー最速の33秒9の上がり、勝ち時計1分46秒0。数字的にも文句のつけようがないだろう。
超一流と呼ばれる馬は、条件や展開に関係なく、自分の競馬に徹するだけで勝利を手にすることができる。ディープインパクトがそうだったように、1頭だけ違うレースを走っているように見えるのだ。今回のヴィクトワールピサは、その域に達しているような走りを見せてくれた。
まだまだ成長の見込める4歳馬。GⅠ戦線の中心として、そして、世界でも通用する“強い馬”になってほしい。

2着のキャプテントゥーレは、スタートで躓きながらも強引にハナを奪う形。しかし、結果的には、主導権を握ったことが好走につながった。
前3F・36秒3のスローペースながら、後半は11秒台のラップを連続させる“巧みな逃げ”。好位集団の馬たちは序盤で折り合いに苦労したため、ペースアップについて行くのがやっとだった。このあたりは、小牧太騎手の“技術”。好騎乗だったと思う。
『予習』では58キロの斤量を不安材料として取り上げたが、「自分のレースができれば問題なし」ということだったようだ。ヴィクトワールピサには完敗だったが、この馬なりの能力は示せたと評価していいだろう。
昨年の『安田記念・予習ブログ』でもふれたように、この馬は前半のペースが速くなると自分の走りができない。今回のように自分でレースを作れて、コーナーで息を入れることのできる展開になれば、この先もまだまだ力を発揮できそうだ。

リーチザクラウン(3着)は、ヴィクトワールピサよりも後ろからのレース。
前走の京都金杯で最速の上がりをマークしたとはいえ、差し脚質を自分のものにしたとは思えなかったので、個人的には「今回どのような競馬をするのか」に注目していた。
結果は、ヴィクトワールピサに次ぐ34.0秒の上がりで、キャプテントゥーレにハナ差まで迫る3着。開幕週の馬場とペースを考えれば合格点の内容と評価する声も多い。武豊騎手も「新しい面が出せて収穫があった」とコメントしている。
たしかに、折り合い面に関しては、進境があったと見るべきかもしれない。しかし、リーチザクラウンの走りに、強力な差し・追込馬が持つ“突き抜けてくるような凄み”があったかというと、決してそうとは思えない。スピード能力の高い馬という評価をしていただけに、逆に「ハナを切って逃げていたらどうだっただろう?」といった想像さえ働いた。
この先レースを使っていくうちに、この馬のスタイルが形成されていくに違いないだろうが、今回の結果だけで「差し馬としての新境地を切り開いた」とまでは言えないように思える。

4着には、『予習』の中で伏兵として期待したマルカボルト。
キャプテントゥーレにハナを奪われたため、好位のインで我慢する競馬を強いられたが、直線で一旦抜け出してきたように、今回も見せ場のある走りだった。馬場の良い内目を通れたアドバンテージはあるものの、他の先行馬たちが脱落していった中で、キャプテントゥーレから0.2秒差に粘ったことは評価してもいいだろう。なにより、前走のAJCCに続いて、馬込みを割ってきた根性は“買える要素”だと思える。
ベリー騎手は「これからまだまだ良くなる感じがする馬」とコメント。経験を積んでいけば、いずれは結果を出せる馬に成長してくれるかもしれない。

2番人気のリルダヴァルは6着に敗退。
スタート直後から番手につけたのは、ジョッキーが開幕週とスローペースを意識してのことだったのかもしれないが、先行集団が凝縮する形になったために、窮屈な競馬になってしまったようだ。
とはいえ、直線半ばで早々と後退してしまった走りには不満が残る。マイナス14キロの馬体減から察すると、万全の状態ではなかったとも思えるが、近走と同じように伸び切れずに終わったことは、現状での“決め手不足”が露呈された感もある。
GⅢでも勝ち切れないという実績を踏まえれば、今回はファンの期待値が高すぎたかもしれない。昨年秋からの使い詰めでもあるので、一度リフレッシュして成長した姿を見せてほしい。

次走、見直せるとすれば、アロマカフェとキョウエイストームの2頭。
アロマカフェは休養明けでプラス16キロの馬体重。4歳馬の成長分と考えられるにしても、実戦向きの仕上がりだったとは言えないだろう。加えて、内枠に入ったために、通常よりも前目での競馬。1走叩いた上積みは見込めるはずなので、自分のレースができる条件に替われば好走を期待できるかもしれない。
キョウエイストームも外目を先行する本来とは違う競馬になった。それでなくても相手強化の一戦。自分の走りができなければ惨敗もやむを得ない。今回だけでは見限れない“中山巧者”のはず。ダービー卿CTにそこそこのハンデで出走してくるようならば、まだまだ要注意の1頭だろう。



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■コメント

■ベリーナイスホース!(byMデムーロ)(笑) [うに]

安東さん、こんばんは。
ヴィクトワールピサには度肝を抜かれました!
この馬にとって中山は“庭”ですね。

今回も、“格”で説明が着きましたね。ピサは別格としても、2・3着馬は地力でメンツを保ったという感じがします。
リーチザクラウンは、器用貧乏にならなければいいのですが(笑)。


阪急杯。やっぱり、ガルボは2着でしたね~(笑)
この馬に勝てる馬は、開幕週に合った“内枠を利する馬”だと思い込んでいたので、8枠の“切れ者”が盲点になってしまいました。
中山記念の配当が面白くなさそうだったのも、敗因のひとつ。
美味しそうに見える馬が、ひときわ輝いて見えるんですよね~(笑)
私だけかなあ。

次回はマジメに考えます(笑)。

■復習 [ECO]

安東さま、毎度です。

最近予想時に簡単なスタート、ゴール前の馬群を書き出していたのをやめてました。今週からまた始めようと思います。どうも予想に全体感が抜けた感じがしました。

両重賞とも逃げ馬なしで、距離を考えますとペースからの区分ができた気がします 反省です。

■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。

ヴィクトワールピサは強かったです!
というよりも、あのくらい強い勝ち方をしてもらわないと、この先の楽しみがなくなりますよね。
「リーチザクラウンは、器用貧乏にならなければいいのですが(笑)。」
まったく、おっしゃる通り!(笑)
なんか馬の持ち味を殺しているような気もするんですけどね。
今後に注目ですね!

阪急杯も、終わってみれば能力上位の馬が掲示板に載ったように思えます。
でもまあ、たしかに穴を狙いたくなるような“おいしい”メンツでしたね。
うにさんの気持ちはよ~くわかります!(笑)

次回、がんばりましょう!


■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です!

今回は両重賞とも、開幕週だったこともあって、前へ行こうとする馬が多かったようです。
馬群のイメージをつかむのは、難しかったかもしれませんね。
ECOさんが狙ったキョウエイストームも先行していましたし、阪急杯のサンカルロも早めに先団に取りついていました。

考え方のひとつとしては、「有利な位置取りをキープできて、さらにそこから勝負できる脚があるかどうか」というのも、重要なポイントかもしれません。
今回は“開幕週のレースで起こり得る展開”のパターンを学んだように思います。

■今回も色々勉強になりました。 [うに]

お返事ありがとうございました。
ECOさんへの返答の内容も、参考にさせて頂きました。開幕週だからと、半ば盲目的に先行馬を拾っていたのを反省しました。
「開幕週は、ハイペースでも前が止まらず、差しが届かない」と考えていましたが、メンバー内の力関係にもよりますよね。サンカルロほどの馬をG3で消した事を悔やんでおります。

ヴィクトワールピサには、展開が意味を成さなくなる競馬を見せつけられたりと、今回もまた、馬たちに教えられてしまいました(笑)。


■馬体重の判断が… [電気羊]

ヴィクトワールピサは圧倒的な強さを見せましたね。

今思うと、血統を勉強するきっかけが昨年の中山記念。不良馬場でのオペラハウス産駒のワンツーフィニッシュ(13番人気・12番人気)という結果を見てのことでした。

過去3年および昨年同時期の1800M戦から着目したのはトニービン。で、素直にキャプテントゥーレから買えばよかったのですが、予習にあった斤量面の不安に加え、馬体重が休み明けでふた桁マイナスだったため減点して相手までに。結局狙った馬は4着、5着でした。

これまでも馬体重を気にして馬券を外したことは数知れず。「参考程度に」とは思っているのですが、Cトゥーレは休み明けを馬体増で出走し好走していただけに、今回は疑問視してしまいました。
馬体重の増減、安東さんはどのように判断されていますか?ちなみに『ツボ』に述べられていたトライアル~本番に向けての考え方は参考にさせてもらっていますよ。


■電気羊さんへ [安東 裕章]

こんばんは。

オペラハウスのワン・ツー、懐かしいですね。
あのレースは予習ブログで注目したテイエムアンコールを中心に考えて、馬連を当てることができたのですが、人気が低い割に配当がつかなかったので「血統で買った人間が多いのかあ~」と嘆いたものです(笑)。

さて、馬体重に関してですが、当日の増減についてはそれほど重視していません。
というよりも、最近は仕事の関係で馬体重の発表まで待っている時間がないというのが実情です(泣)。
『ツボ2』の中で書いた皐月賞の時は、じっくり検討することができたのですが・・・。

馬体重で注意していることは、近走でどのくらい変動があるかということですね。
例えば、昨年春のローズキングダムのように、体重が減り続けているような場合は、不安要素のひとつとして考えたりします。
あとは、近走の休み明けでの増減。
例えば、叩き2走目でも、前走が休養明けで馬体減、しかも間隔を開けずに使ってきたとなれば、どうしても反動が気になります。
ただ、オープンクラスの古馬については、自分で体を作れるようになる能力も見込めるので、それほど気にはしていません。
逆に、3歳馬は基本として成長すると考えられるので、馬体減に関しては「目イチの仕上げ」かどうかという検討も含めて、特に注意するようにはしています。

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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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