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■弥生賞・復習

皐月賞トライアル・弥生賞は、1番人気のサダムパテックが勝利。2着・プレイ、3着・デボネアとともに、本番への優先出走権を手にした。

レースはアッパーイーストとターゲットマシンの2頭が前で競り合う形となったが、流れ自体は速くならず、1000m通過が61秒7のスローペース。結果として、好位・中団でうまく折り合えた馬が上位を占めたレースになった。
サダムパテックは懸念されていたスタートを無事にクリア。中団でじっくり脚を溜めると、最後は持ち前の決め手を活かして、半馬身差でゴール前の混戦(0.1秒差に6頭)を制した。
今回、この馬について評価すべき点は、スタート直後と最後の直線で他馬に挟まれながらも走りのリズムを崩さなかったことだろう。
折り合いがつきやすいことは、スローの東スポ杯2歳Sで立証されていたが、多少の接触や不利があっても動じない“精神的な強さ”は、この時期の3歳馬としては大きなアドバンテージとも思える。皐月賞本番がフルゲート18頭の混戦になることを想定すればなおさらだ。表面的には“辛勝”とも思える勝ち方ではあったが、この馬の“芯の強さ”を垣間見れた一戦だったとも言えるだろう。
朝日杯以来のレースでプラス10キロの馬体重。成長分を見込んだとしても、長距離輸送を考えれば“余裕残し”の仕上げだったはず。当然、本番では使った上積みが期待できるはずだ。
もっとも、今回の結果で「皐月賞も万全」かと言うと、決して楽観はできない。『予習』の中でふれた「中山向きの器用な走り(自分から動いてレースを作ること)」については疑問が残るし、この馬が得意とするスローの瞬発力勝負になったこともあって、適性よりも展開への対応力がレースの明暗を分けたという印象が強い。1000m通過が60秒前後の緩みない流れになるのが例年の皐月賞。本番こそがこの馬の真価が問われるレースになりそうだ。

2着のプレイは、先行する2頭の後ろでじっくりと脚を溜める競馬。
ハナを切ってマイペースに持ち込むかと思われたが、結果的には“スローな流れにおけるベストポジション”でレースをすることができた。
ローテーションを考えれば、調子落ちがあってもおかしくなかったが、最後まで渋太く粘ってゴール前でも伸びていた。タフな馬と言うよりも、“レースに行けば相手なりに走れる強味を持った馬”という印象。このあたりは、豊富なキャリアが糧になっているのかもしれない。
もっとも、本番も同じように好走を期待できるかといえば、どうだろうか。
京成杯3着、弥生賞2着という戦績は、同条件の本番皐月賞に向けての強調材料になるかもしれないが、“中山巧者”と思えるほどのインパクトは正直感じられない。「強いメンバー相手にいい内容の競馬ができた」という松岡騎手のコメントからも窺えるように、この馬は実質“前走500万クラス2着”の格下・1勝馬。したがって、今回の2着という結果に関しては、「他の有力馬が不甲斐なかった」という見方がどうしても強くなってしまう。もちろん、この馬自身の頑張りは評価できるのだが・・・。

3着は京成杯でも2着に入ったデボネア。
『予習』では「流れが落ち着いた時の走り」を課題として取り上げたが、中団の最内でうまく折り合って、じっくり脚を溜めるレースができていた。直線では内ラチ沿いのインへ。道中での位置取りも含めて、このあたりの判断は、佐藤哲騎手の好騎乗と評価できるだろう。
本番では今回よりも流れが速くなるはずなので(あくまで現時点の推測だが)、この馬にとっては有利な展開が見込めそうだ。それゆえ、個人的には、権利を獲った3頭の中では、最も皐月賞向きという印象がある。
欲を言えば、もうワンランク上の“力強さとキレ”に期待したい。今回も直線の勢いからすれば、プレイを差し切れたはず。現時点では、大型馬でありながらスケール感がもうひとつのようにも思える。

メンバー最速の上がり(34秒0)をマークしたショウナンマイティは4着。
道中最後方から直線大外に持ち出したが、今回の流れではさすがに届かなかった。
浜中騎手は「3コーナーから動こうとしても動けなかった」とコメント。『予習』で指摘した「エンジンの掛かりの遅さ」がやはりネックになったようだ。現状では直線の長いコース向き。今回に関しては、コースも展開も向かなかったという評価が妥当だろう。個人的な印象を言うならば、ダービートライアルの京都新聞杯あたりで好走を期待できそうな感じがする。

ここまで4戦4連対だったオールアズワンは8着。
そつなく競馬をするタイプと評価していただけに、負け過ぎの感がある。
安藤勝騎手は「久々の分、力んで走っていた」とコメントしているが、“本番へ向けての叩き台”ということで、馬体は仕上がっていても中身が伴っていなかったのかもしれない。
当然、次走は目イチの仕上げで臨んでくるだろうが、サダムパテックと接触して掛かり気味になったり、直線でモタれて走りをやめたりと、精神的なダメージを残しただけに、本番へ向けての回復の度合いが気になる。

2番人気のターゲットマシンはシンガリ負け。
ゲート入りを嫌がり、スタート後は掛かり気味に先頭に並びかけるなど、テンションが上がりっぱなしでまったく競馬にならなかった。ひとことで言えば「若さが出た」ということだが、『予習』でも指摘した通り、経験の浅さがすべてマイナスに作用したようだ。
ゲート審査の日程の関係上、今後の皐月賞トライアルへの出走は難しいとのこと。デビュー2連勝の内容から、潜在能力の高さは評価できるとも思えるので、今後の成長に期待したい。


最後に皐月賞へ向けての展望だが・・・。
勝ったサダムパテックは重賞2勝目となり、実績面では頭ひとつリードした形にはなった。地力という点でも評価できるだろう。
ただし、はじめに書いたように、今回は「好位・中団でうまく折り合えた馬が上位を占めたレース」であり、スローな展開そのものが皐月賞に直結しているようには思えない。仮に、サダムパテックの朝日杯の敗因を「速い流れで道中脚を使ったため」とするならば、皐月賞でも同じような負け方をすることも考えられる。
今年の牡馬クラシックが混戦と呼ばれるのは、実績を能力の基準として考えるのが難しいからである。今回もショウナンマイティ、オースアズワン、ウインバリアシオンといった、これまでの重賞好走馬や重賞人気馬が馬券に絡むずに敗退した。
この先のスプリングSや若葉S、毎日杯からどのような馬が頭角を現してくるのか。そして、最終的にどのような出走メンバーになるのか。まだまだ予断を許さない状況が続きそうだ。



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■コメント

■さすがですね! [うに]

安東さん、こんばんは。
予習に書かれていた通り、ショウナンマイティは中山向きでは無かったですね。スポーツ紙には、この馬の事は、「気配抜群!」「前走は負けて強し」と誉め言葉ばかり。
安東さんには恐れ入りました。本当に普通の勤め人ですか(笑)。

弥生賞で、やっと主役が決まるかなと思っていましたが、勝ち馬はちょっと怪しそうですね。
皐月賞は、朝日杯を制したアイツに託そうと考えてます。まさか、トライアルで着外は無いですよね…?(笑)


弥生賞は散々な結果でしたけど、オーシャンSは3連単3頭ボックスで獲りましたよ!
人気馬での決着なので、大威張りできませんが(笑)。
予想は、斤量がネックだったのですが、『格』を信じて良かったです。それで、セイコーライコウを消せましたが、ゴール前は焦りました(笑)。
高松宮記念の本命は、ジョーカプチーノにしたいのだけど……弱りました(笑)。


■復習 [ECO]

安東さま、毎度です。

スローで少頭数、まだまだ本番で期待するレースぶりではなったですが、前にいた馬しか残れないのは本番では同じかも。
切った方が上位にくることはよくあることなんであれなんですが、評価しにくいトライアルですね。

■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。
普通の勤め人の安東です!(笑)

オーシャンS、的中おめでとうございます♪
人気と逆の着順だったので、万馬券になりましたね~。
GⅠ本番へ向けての前哨戦ということもあり、実績馬は斤量を嫌ってついつい消したくなるものですが・・・、3頭ボックスとは素晴らしい!
お見事です!

皐月賞はまだまだ予断を許さない感じですね。
今後のトライアルに注目しましょう!

■ECOさんへ [安東 裕章]

毎度です。
デボネア3着、おめでとうございます!

今回の弥生賞については、どう評価すればいいか難しい部分がありますね。
共同通信杯のダノンバラードに続いて、今回オールアズワンが凡走したことで、「ラジオNIKKEI杯組はレベルが低い」という意見も出ているようですが、そんなに単純に決めていいのかな?という気もします。
今後のトライアルを見て、比較・検討する必要がありそうですね。

■ [うに]

昨日は、お褒め頂きありがとうございました。
安東さんのお言葉は、いつも励みになります!

質問があるので、聞いて頂けますか?
安東さんは、レース結果の記録は、どのようになさっているのですか?
私は、ちまちまとノートに、スポーツ紙に記載されている様に、着差や通過順位などを書いています。あと、簡単に勝因敗因も。(予想したレースだけですよ)

JRAのホームページを見ればいいのでしょうが、パソコン持っていないので…(笑)

参考にしたいので、教えていただけますでしょうか。宜しくお願いします。

■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。

レース結果の記録については、特に何もしていません。
おっしゃる通り、JRAのホームページもありますし、あとは月曜売りの週刊誌に結果が詳しく載っていますので、それを保管するようにしています。
レースや馬について気がついたことがあった場合は、メモを残しています。(仕事の関係上、パソコンのテキストメモに打ち込んでいます)

ということで、「マル秘ノート」みたいなものはありません!(笑)
まあ、私の場合、このブログが“記録ノートの代わり”みたいなものなので・・・(笑)

参考にならなくて、すみません!


■ありがとうございました! [うに]

安東さんの強さの秘密を探りたかったので、確かに参考にはなりませんでしたが(笑)、安東さんの競馬のスタイルを知る事ができたのは良かったです。

お時間を取って頂いて、ありがとうございました。

■大丈夫ですか? [うに]

ニュースを見て心配になりました。
どうか、ご無事でいてください。

■ [電気羊]

大丈夫ですか?
落ち着かれてからでかまいませんので、ご無事のひとことお待ちします。

■うにさん、電気羊さんへ [安東 裕章]

お気遣いのコメント、ありがとうございます。
おかげさまで、私は無事でおります。
ご安心ください。

とりあえず、御礼まで

■良かったです~(泣) [うに]

ご無事で何よりです。
ご報告頂きまして、ありがとうございました。
一日も早く、安東さんに平穏な日常が戻りますように、お祈りしております。

■ほっとしました [電気羊]

安心しました。本当によかったです。

しかし原発等々予断を許さない状況ですね。テレビから離れられません。

阪神大震災のとき、大阪でも10日やそこらは余震が続きました。十分お気をつけください。

■うにさん、電気羊さんへ [安東 裕章]

ありがとうございます。
ご心配をおかけしました。

幸い、私は職場も自宅も東京都内ですので、物が落ちて壊れたり家具が倒れたりといった程度で済みました。
ただ、大きな揺れが長く続いたこともあって、当日は交通機関が全面ストップ。菊花賞の10倍ほどの距離を歩いて帰らなければなりませんでした(笑)。

東北地方の津波被害には胸が詰まる思いです。
できるだけ早い復旧を祈るばかりです。

競馬ファンのひとりとして言わせていただけるならば、しばらくの間は馬券の控除率を少し多めにして、25%との差額分を義援金として被災地の役に立ててもいいのでは? などと考えたりもします。


■賛同します [電気羊]

そうですね。馬券を買ったお金が義援金に回るなら、微力ながら私も自然に力添えになれます。
外れても「ま、いっか!」って思える───
かは何とも言いかねますが(笑)

なんとか安東さんの声がJRAに届かないもんでしょうか?

■電気羊さんへ [安東 裕章]

本日(3月15日)発行の日刊ゲンダイには、『競馬ファンだからこそできる復興支援』という見出しの記事で、「控除率を上げてもいいからその分を救援に回して欲しいというファンの声がJRAや各新聞社に届いている」といった内容が述べられていました(賛同的な論調で)。
やはり、こうしたものは、自然発生的に起こるものなんですね。
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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