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■フェブラリーS・展望

本年度最初のGⅠレース、フェブラリーS。
土曜日午後の前売りでは、昨年の覇者・トランセンドが単勝1倍台の支持を受け、“一強”の様相を呈しています。
新聞各紙の予想を見ても、そのほとんどが「トランセンドの相手探し」「トランセンドの逆転候補」といった内容。昨年の南部杯を含めて、中央で行われたダートGⅠ4連勝中の実績を踏まえれば、やはり今回のレースの中心的存在と認めざるを得ないでしょう。

ただし、気掛かりな点がないわけではありません。
それは、近走におけるスタートからポジションをキープするまでのこの馬の走りです。
JCダートにしても、南部杯にしても、スタートからスンナリと位置取りが決まったわけではありません。むしろ、他の先行馬に比べるとダッシュが悪く、藤田騎手が最初の直線で強引に追ってようやく前に取り付いたという印象が残っています。JCダートは1コーナーでなんとかハナを奪えましたが、南部杯ではエスポワールシチーの2番手に付けるのがやっとのようにも見えました。
今回は短距離の逃げ馬・ケイアイテンジンの出走もあって、序盤からペースが上がることも予想されます。そうした中で、トランセンドがどのような形で自分のポジションを取りに行くか、「できればハナを切りたい」という陣営の思惑通りになるかどうか。そのあたりがポイントになるかもしれません。

トランセンドの強さは、序盤でかなりの脚を使いながらも勝ってしまうところであり、自分のポジションが決まって流れに乗れさえすれば、最後までスピードを持続できる点にあります。ドバイの逃げ粘りも、南部杯のゴール前での差し返しも、この馬の強さが十分発揮された場面でした。
しかし、どんなに強い馬であっても、序盤で必要以上に脚を使えば、ゴール前で失速する危険性がないとは言えません。自分の競馬に持ち込むまでに手間取るタイプなだけに、3コーナーまでのペースと位置取りがカギになるようにも思えます。

JCダート、東京大賞典と、2戦連続2着のワンダーアキュート。
3歳時に武蔵野Sを制するなど、素質の高さは認められていましたが、ここにきてようやく成熟期を迎えた感があります。GⅠタイトルに手が届くところまできたと言えるかもしれません。
この馬の場合、前述した武蔵野S以来となるマイル戦に対応できるかどうかがカギになるでしょう。
近走はコーナー4回の1800m以上のレースを使っていることもあって、前半3Fを35秒台後半から36秒台で通過するラップで走っています。一方、フェブラリーS(もしくは東京のマイル)では、前半3Fが34秒台になることもしばしば。武蔵野Sを勝った時は前半34秒6で押し切っていますが、現時点でそれと同じような競馬ができるかどうかは、正直疑問です。
前残りの流れだったJCダートでは後方からメンバー最速の脚で追い込んできましたが、あのレースはスタートで躓いたために、和田騎手の一か八かに賭けた乗り方だったようにも思えます。今回、追走に苦労するような展開になった場合、最後の伸び脚を欠く危険性があるかもしれません。

一昨年のこのレースの覇者・エスポワールシチー。
ここ2戦は馬券に絡んではいるものの、ゴール前で脚色が鈍り、“衰え”という声も聞こえています。特に、前走の平安Sは、斤量差があったとはいえ、前を行くヒラボクキングを捉えられず、3着のシルクシュナイダーにも詰め寄られる内容。正攻法の競馬をした上での敗戦だけに、深刻な部分があるようにも思えました。
ただし、ここ数戦で見せている番手マークの正攻法の競馬が、はたしてこの馬にとってベストなのかどうか。他馬との兼ね合いもあるでしょうが、ハナを切って後続に脚を使わせるレースをした方が、強い走りができるのではないかとも思えます。
前走後、主戦の佐藤哲騎手は「思い切った競馬をした方がいいかもしれない」とコメントしていましたが、今回の鞍上・武豊騎手がどのような乗り方をするかに注目です。

前走、根岸Sを制したシルクフォーチュン。
逃げたタイセイレジェンドが差のない4着に残れたように、前が有利な展開だったにもかかわらず、34秒9の強烈な末脚で見事に差し切りました。自分から動くような形で仕掛けどころを判断した藤岡康騎手の好騎乗もありますが、単なる追い込み一辺倒の馬ではないことを印象づけたように思います。
今回はベストの1400mよりも1F長くなりますが、流れに乗って外に出すタイミングがハマれば十分食い込みも可能なはず。3着に入った南部杯のように前半34秒台の速いペースになれば、より理想的でしょう。

根岸Sで1番人気に支持されたダノンカモン。
5着には敗れましたが、最後は0.3秒差まで詰め寄り、あくまで叩き台と考えればそれほど悲観する内容ではなかったと思います。
馬群に揉まれて頭を上げる仕草をしていたので、今回も内枠に入ると厳しいかもしれないと思っていましたが、6枠11番ならば外目を追走する形が取れるでしょう。ペースが速くなり、馬群がバラける展開になれば、よりスムーズな競馬が期待できそうです。
東京ダート1600mは〈1.3.1.1〉と良績を残していますが、相手なりに好走するタイプのようにも思え、GⅠで勝ち負けできるかというと微妙。抜け出してから他馬を突きはなすような強さがあれば面白い存在なのですが・・・。

根岸S2着のトウショウカズン。
内で脚を溜めて直線で渋太く粘るのが持ち味の馬なので、今回の外枠がどうかという不安があります。さらに、デビュー4戦目からは一貫して1400mを使ってきた馬(1戦だけ1200m)。距離も課題となるでしょう。
ただし、前走でも「実績のない左回り」と不安材料がありながら、しっかりと結果を残しただけに、あるいは予想以上に奥が深い馬かもしれません。それだけにノーマークにできない部分もあります。

根岸S3着のテスタマッタ。
1昨年の2着馬ですが、ここ数戦は折り合いが課題になっています。実際、1400mの前走でも掛かり気味の走り。それゆえ、前に壁を作りにくい大外枠はマイナス材料と思われます。
食い込みがあるとすれば、前走のようにシルクフォーチュンと併せる形で伸びてきた場合。岩田騎手が一旦後方まで下げるようなレースをすると、追い込んでくる可能性があるかもしれません。

今回が初ダートとなるグランプリボス。
鞍上が内田博騎手ということもあって穴人気を背負っているようですが、実際のところ、走ってみなければわからないといったところでしょう。
基本的には、“芝でのキレ味勝負に強い馬はスピードとパワーの持続力が要求されるダートは不適”と見るべきだと思うのですが・・・。

人気薄で気になるのは、ヤマニンキングリーとタガノロックオン。
ヤマニンキングリーは先行して粘り込みたいタイプだけに、芝スタートから行き脚をつけることができれば、ここ2戦とは違って持ち味が発揮できるのでは。
タガノロックオンは唯一の4歳馬なので、未知数に期待したい部分もあります。格下感は否めませんが、内枠を利して好位を追走する競馬ができれば面白いかもしれません。



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■コメント

■はじめまして [ちょび]

「競馬のツボ」3冊を何度も読み返している愛読者です。
ブログも何度か訪れさせて頂いていますが、
コメントは初めてさせていただきました。
基本的に穴党な私です。

トランセンドのスタート直後の手綱のしごき、
毎回のように気になっていました。
それでも勝つというのが強さですけど、
果たして毎回のように通用するものでしょうか…。
穴党としては1.7倍にケチをつけたいだけかもしれませんが。

自分が注目しているのはエスポワールシチーです。
先週の武騎手の鮮やかな騎乗は何か期待をもたしてくれます。
佐藤騎手がじっくり教えこんできた馬ですが、
新味をここで得られれば、南部杯の残り200mの
状態のままゴールに飛び込めそうな気がしています。

■フェブラリーS [うに]

こんにちは。
1番人気の馬を本命視するのは癪ですが、トランセンドの逃亡劇を、ハラハラしながら応援したいと思います。
ハイペースになって怖いのが、追い込み馬のシルクフォーチュン。
改めて期待したいのが、コース巧者のダノンカモンとエスポワールシチー。
ヒラボクワイルドは、前で速い流れに乗れたら、いいところまで行けるかも。
3連複ボックスで勝負します!

■ちょびさんへ [安東 裕章]

はじめまして。
コメントをいただき、ありがとうございます。

トランセンドはブログで指摘した不安要素が最悪の形で出てしまったようにも思えます。
ちょびさんのおっしゃられた通り、毎回のようには通用しなかったということでしょう。

エスポワールシチーについては、私も逃げ切りがあるかと期待したのですが・・・。
短評ブログに書いた通り、武豊騎手に思いっきり行ってほしかったなあ・・とも思います。
ただ、無理にハナを主張すれば、ハイペースに巻き込まれて失速した危険性もあるので、そのあたりは何とも難しいところですね。

ご存知のように、仕事の関係でブログの更新がままならない時もありますが、よろしければまた遊びに来てください。
ありがとうございました。

■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは!
コメントありがとうございます。

トランセンドは逃走劇にまで持ち込めませんでしたね。
なんだか苦しそうに走っているようにも見えました。
これまで見せてくれた強さを取り戻してくれればいいのですが・・・。

うにさんの予想にあったヒラボクワイルド!
結果は11着でしたけど、最後は前が塞がってブレーキをかけていました。
直線で勢いのある伸び脚を見せていたので、最内のスペースが開いていれば、かなり際どい勝負になっていたのではないでしょうか。
思わず「あー、うにさんの穴馬、惜しい!」と叫んでしまいましたよ!(笑)

来週もよろしくお願いします!

■師匠! 最高っす! [うに]

安東さんの展望、ばっちりハマりましたね!
かっこいいなあ~
ヒントをこれでもかっと言うほど下さっているのに、わたしは何をやっているんでしょう(泣)。

ヒラボクワイルドの次走は、楽しみですね。フォローありがとうございます(笑)。
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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