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■皐月賞・短評

牡馬クラシック最初の1冠・皐月賞を制したのは4番人気のゴールドシップ。

レースは先行2頭(ゼロス、メイショウカドマツ)が引っ張る展開で、1000m通過が59秒1のハイペース。馬場の内側が荒れていたこともあって、外の差し馬向きの流れになりました。
ところが、3~4コーナーで他馬が馬場の良い外目へ持ち出す中、ゴールドシップ1頭だけが思い切ってインを強襲。自分の馬が荒れ馬場をこなせるかどうかを見極めた内田博騎手の好判断でしょう。向正面では最後方だったにもかかわらず、“最短コース”を通って直線半ばでは先頭に。メンバー最速の上がりの脚を使い、追い込んだワールドエースに2馬身半差をつける快勝となりました。

スポーツ紙等でも述べられているように、一番の勝因は、やはり「内田博騎手の好騎乗」だったと思います。
インを突いたコース取りはもちろんのこと、ハイペースを察知して好スタートを切りながらも後方に下げて脚を温存した作戦(内田博騎手は「先行して外目を回されるが嫌だった」ともコメント)も正解だったと言えるでしょう。
展望ブログでは「瞬時にギアが入りにくいタイプと思われるので、内田博騎手の仕掛け方に注目したい」と書きましたが、それに関しては、どの馬よりも速く3コーナー手前から追い出しを開始。追えば追うほど伸びるこの馬の特性を完全に把握していたように見えました。
もちろん、鞍上の作戦に走りで応えた馬の力も高く評価したいと思います。ブログでもふれたように、この馬の“追うほど加速する走り”は東京コース向き。ダービーでも有力候補になるに違いありません。

2着は大外から追い込んだワールドエース。
最初の直線で躓いて後方からの競馬を強いられましたが、結果としては、展開を味方につける形になりました。4コーナーで外へ出したのは、当日の馬場を考えれば“正攻法”。この馬の持ち味である末脚のキレを生かす意味でも正解だったと思います。
残念だったのは、自分から動かなかった(もしくは動けなかった)こと。勝ったゴールドシップとの着差は“コース取りの差”という見方が多いようですが、それよりも“3~4コーナーから勝ちに行く競馬”ができたかどうかが勝敗に大きく影響したようにも思えます。
もっとも、器用さや立ち回りの巧さを要求される中山コースで、直線だけで13頭を抜き去った末脚は見事。「これが東京コースなら・・・」と思わせる内容だったことも確かです。
さらに加えれば、スタート後に大きく躓きながらも最後まで走りに集中できていた点は、精神的な強さとして評価できるのではないでしょうか。個人的には「過剰人気かな?」と思っていた部分もあっただけに、「中身が伴っている」という印象が残りました。

3着はディープブリランテ。
スタート後はやや行きたがる様子があったものの、向正面に入ってからは折り合って流れに乗れていました。陣営は馬具に工夫をしたとのことですが、その効果が出たのかもしれません。
逃げる2頭を先に行かせて直線で抜け出す、この馬にとっての理想的な競馬はできていたので、今回に限っては上位2頭とは力の差があったようにも思います。
差し有利の展開で最後まで粘った力は認めるものの、共同通信杯・スプリングSと同じく最後は差し馬に屈する負け方。自分の勝ちパターンになった後に、もう一段階ギアが入るようになれば、後続を突きはなせるとは思うのですが・・・。ダービーを見据えた場合、距離が伸びての折り合いと同様に、抜け出してからのもうひと伸びが課題になりそうです。

4着はコスモオオゾラ。
馬場が味方したという意見も多いようですが、スタート後にスッと好位につけられる器用さと最後まで渋太く伸びるこの馬の持ち味が発揮されたレースだったと思います。反面、今回は瞬発力勝負での分の悪さが目立った結果でもあり、1・2着馬と比較すれば、舞台が東京2400mに変わるメリットは考えづらいように思えます。簡単には結論づけられませんが、現時点では「パワーを要する小回りコースがベスト」という印象が残りました。

2番人気のグランデッツァは5着。
デムーロ騎手は「道中滑りながら走っていたし、大外枠で外々を回らされた分伸び切れなかった」とコメント。展望ブログで書いた「外々を回されて必要以上に脚を使わされると、最後の伸び脚に影響が出るかもしれない」という不安が的中してしまったようです。
一部では“本質はマイラー”という声もあり、今後に向けての評価が難しいところ。今回の結果にしても、「良馬場でもう少し内目の枠だったら」とも思える部分があり、陣営がどのような使い方をしてくるかにも注意が必要かもしれません。

トライアルだけではなく、本番も道悪での開催となった今年の皐月賞。
上位馬が能力を発揮して、ダービーへの展望につながる内容だったとは思いますが、それでも馬場状態がレースに影響を与えたことは否めません。特に、内枠に入った馬にとって、馬場の悪いところを通らないように走るのは、かなりのハンデになったのではないでしょうか。
内田博騎手の好騎乗によって、ある種の爽快感を味わえたレースでしたが、それぞれの馬のことを考えると「できれば、いい馬場で走らせてあげたかったな」という気持ちが残りました。
ダービーが好天に恵まれた良馬場で行なわれることを祈りたいと思います。



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■コメント

■やっぱり外れた [電気羊]

今回は残念な結果となりました。予想は外れ、予感は大的中です(笑)

A.中山競馬場で行われた近3年の皐月賞、3着以内の9頭より

<a>SS系産駒
連対馬はいずれもSS系産駒。
<b>ロベルト系
08、09年は3着にロベルト系産駒。

<c>ハイペリオン系
サンデーサイレンス(母がテディ系×ハイペリオン系)の血を持たない2頭含め9頭全て。

B.3月末から当日の中山2000M戦4鞍(500万クラス以上)より

<d>SS系、ロベルト系
SS系:産駒が1勝、2着3頭、3着1頭。母父で1勝、2着1頭。
ロベルト系:産駒が1勝、3着2頭。特に当日9Rで1・3着。

<e>ウォーレリック系
3着以内12頭中8頭にマッチェム-マンノウォー-ウォーレリックの血。

正直いま一つ血統面では狙いが立てられず。もちろんシンボリクリスエス産駒のサトノギャラント、SS系×ロベルト系のメイショウカドマツは気になりました。が、前者は実績面で、後者は展開面でどうも厳しい。
当日の連対馬から買いと判断したのは、母母がハイペリオン系×ウォーレリック系のアダムスピーク。母父サドラーズウェルズ系なので渋った馬場も走りそうだし、デキも良さそうでした。
馬券はグランデッツァとアダムスピークから買って外れ。グランデッツァには不安もあったので、ワールドエースとゴールドシップの馬連は押さえようと思っていたのですが……。Gシップが共同通信杯から直行というのを嫌い過ぎました。

今回、ある<データ作戦>的なもので前哨戦での上がり3F順位に触れていたので、自分なりに近走について調べてみました。

09・10年の皐月賞では5頭が前2走とも上がり順位3位以内。
09年3着セイウンワンダーは前々走朝日杯FSで上がり1位をマーク。
08年のキャプテントゥーレ、タケミカヅチは各々前々走の朝日杯、共同通信杯で3位。
ヴィクトリー、サンツェッペリンも前走での上がりは2位ならびに3位。つまり本番を逃げ・先行で押し切った馬も含め、大多数の馬が直近の重賞で優れた上がりを記録していたことになります。
この点から弥生賞組をすっぱり消すことができ、頭数を絞れたのは幸いでした。
今後も上がり順位についてはいろいろ考えてみたいと思います。


■電気羊さんへ [安東 裕章]

こんばんは。
コメント、ありがとうございます。

ゴールドシップのローテーションについては、道悪のトライアルを使わなかったことがプラスに状態面で働いたという意見もあるようです。
普通に考えると、狙いにくいのですが・・・。

それはともかく、上がり3Fのデータは参考になりますね!
皐月賞はスローの上がり勝負にはなりにくいので、逆に盲点だったような気がします。

ありがとうございました!

■上がり3F [電気羊]

昨年秋に『京大式推定3F』という本を読んで(立ったままで、笑)、上がり順位はしばらく前から意識してはいました。
ただ毎回は調べられなかったり、今一つ結果に結び付かなかったりで、未消化なままかなと思い始めていました。
ところが、偶然ある飲み屋さんで著者と知り合ったことをきっかけに、もう一度取り組んでみようと(笑)
皐月賞での方法はあくまで自己流ですが、上がり順位については安東さんもしばしば触れられているので、なんとか予想に活かせないか考えています。
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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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