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■ダービー・展望

3歳馬の頂点を競い合う、競馬の祭典・第79回日本ダービー。
戦前の下馬評は皐月賞1・2着馬の“2強対決”。土曜午後の時点での前売り単勝オッズも、この2頭が抜けた支持を集めています。

皐月賞を制したゴールドシップ
デビュー以来すべて連対という安定感に加え、位置取りにこだわらず競馬ができる自在性・適応力に高い評価を与えられると思います。東京では共同通信杯勝ちの実績があり、この時の走りを見る限りでは、仕掛けてからの反応は若干鈍いものの、追えば追うほど伸びる印象。府中の長い直線向きとも言えるでしょう。
個人的には“死角の見当たらない馬”のようにも思えますが、あえて不安材料をあげるならば、ローテーションを加味した状態面。
北海道の滞在競馬で臨んだコスモス賞→札幌2歳Sを除けば、今回の中5週はこれまでで最も短い間隔。しかも、前走は馬場の悪い内目を突いた激走。いくら道悪巧者とはいえ、少なからずダメージがあったと推測できます。
共同通信杯から皐月賞へのローテーションに関しても、「ダービーからの逆算」という一部意見もありますが、マイナス8キロでの出走を考えると一概には決めつけられないのでは? あるいは、間隔を開けて仕上げていくタイプとも考えられます。
いずれにしても、この馬も含めて“道悪のハイペースを走った皐月賞組”については、直前の気配をチェックした方がいいかもしれません。

皐月賞2着のワールドエース
スタート後に落馬寸前のアクシデントがあり、4コーナーでは大外に持ち出す競馬。それでも、直線だけで13頭を抜き去った末脚は見事で、「これが東京コースなら・・・」と思わせる内容でした。前売りの段階でゴールドシップを抑えて1番人気に支持されているのも、条件替わりが大きなプラス材料と考えられているからでしょう。たしかに、良馬場の決め手勝負になれば、ゴールドシップを上回るキレ味がイメージできます。
ただし、この馬についても“反動”の懸念はあります。
それまでスローの瞬発力勝負しか経験していなかった馬が、馬場のいい外目を通ったとはいえ、道悪のハイペースで激走。しかも、前走は初の長距離輸送での競馬でした。レース後にどれだけのダメージが残ったかというのは、やはり気掛かりな部分です。
さらに、もうひとつ不安材料をあげるならば、この馬向きの展開になるかどうかということ。
ワールドエースの末脚の脅威は、言うまでもなく、他のジョッキーや調教師も知るところです。となれば、末脚を封じる作戦をたてる陣営があっても不思議ではありません。後方から大外一気というパターンを不発に終わらせるために、ゴールドシップ、ディープブリランテ、トーセンホマレボシといった“力のある先行集団”がどのような競馬をするか(実際、ゴールドシップの須貝調教師は「今回は自分で競馬を作ることになるかもしれない」とコメントしています)。このあたりは、今回のレースの大きな見所になると思います。

皐月賞3着のディープブリランテ
連対率100%の上記2頭には及ばないものの、この馬もデビュー以来4着以下はなし。勝ち切れないイメージはありますが、常に能力の高さを証明する競馬を見せてくれる馬だと思います。
前走の皐月賞にしても、1・2着馬が内外の極端なレースをしたのに対して、この馬はそれまで通りの“正攻法”の走り。差し有利の展開で最後まで粘った点は評価できると思います。
課題は、やはり折り合い。騎乗停止中の岩田騎手が付きっきりでケアしていたということなので、そのあたりの効果に期待かもしれません。
あとは、一度は先頭に立ちながら最後は差し馬に屈する負け方を改善できるかどうか。予想の視点に立てば、「今回も最後は後ろから差されるだろう」と考えるか、あるいは「ここ3走すべて同じ負け方なのだから今回は何か策を講じてくるだろう」と推測するかということ。岩田ジョッキーの騎乗に注目です。

皐月賞4着のコスモオオゾラ
この馬の一番の持ち味は、スッと好位をキープできるスタートセンスの良さでしょう。弥生賞のレースぶりを見ると、立ち回りの巧さが光っていたように思えます。
反面、共同通信杯(5着)のようなキレ味勝負は不得手。『皐月賞短評ブログ』にも書きましたが、現時点では「パワーを要する小回りコースがベスト」という印象です。
台頭する余地があるとすれば、平均ペースの消耗戦になった場合。道中、好位のインでロスなく運んで、他馬がバテてきたところを内から伸びてくるような競馬が理想的かもしれません。

皐月賞5着のグランデッツァ
1番人気に支持されましたが、「道中滑りながら走っていたし、大外枠で外々を回らされた分伸び切れなかった」(デムーロ騎手)とのこと。とはいえ、少なからず負け過ぎの感もあります。
この馬に関しては『皐月賞展望ブログ』の中で、1800mと2000mの戦績(1800mに良績集中)を比較した上でロスを強いられる大外枠をマイナス材料と判断しましたが、今回(8枠17番)も同様の見方ができるでしょう。スタート後に好位のインに潜り込めればベストですが、前走と同じように外々を回らされると厳しいレースになるかもしれません。
良馬場で見直すという声もありますが、逆に高速決着になった場合はどうなのか。札幌の重い芝や道悪のスプリングSで結果を出しているように、これまでの戦績を見る限りでは、時計がかかる条件の方が向いているようにも思えます。
デビュー以来、小回りや内回りしか走っていない馬なので、一概には結論付けられませんが、直線が長く広いコースへの条件変更がどれだけプラスに作用するかは不明瞭のような気がします。

トライアルの青葉賞を2着馬(エタンダール)に2馬身半差をつけて勝ったフェノーメノ
勝ち時計の2分25秒7は一応評価できるタイム(昨年のウインバリアシオンの勝ち時計は2分28秒8)。東京コースも〈3.0.0.0〉と相性が良く、レースレベルの経験値では皐月賞組に見劣るものの、好勝負を期待できる要素はあるかもしれません。
ただし、2走前の弥生賞と前走・青葉賞を見る限りでは、外へ出して差してくるタイプという印象。仮に、今回も同じような末脚勝負を挑んだとして、はたしてワールドエースやヒストリカルといった“より以上のキレ味”が持ち味の馬たちに勝てるかどうか。元々は先行策から結果を出してきた馬なので、前目での競馬を試みるかもしれませんが、いずれにしても決め手という部分で一枚落ちるように思います。

前走、プリンシパルSを制したスピルバーグ
共同通信杯(3着)、毎日杯(3着)への出走歴があり、一線級と対戦した経験という点では、フェノーメノより上と見ることもできます。東京実績は〈2.1.1.0〉。力量的にはワンランク下のイメージですが、ノーマークは危険かもしれません。
カギになると思われるのは、1枠1番の枠順。
ロスなくインを回って脚を溜め、直線でラチ沿いから伸びてくるような競馬をできるかどうか。言い換えれば、最内枠をどれだけ生かせるかということ。このあたりは横山典騎手の乗り方に注目です。

西のトライアル・京都新聞杯をレコード勝ちしたトーセンホマレボシ
全般的に時計の速い京都開催だったとはいえ、2200m・2分10秒0のタイムは驚異的(しかも後で落鉄が判明)。しかも、2番手追走からの押し切りですから、スピードの持続力に関しては高く評価できると思います。2400mの経験があり、2200mでは2戦2勝という距離実績もプラス材料と見なせるでしょう。
問題は、やはり中2週のローテーション。中2週では2戦2連対の実績があるとはいえ、レコード勝ちの反動の有無は気掛かりな材料です。
万全な状態で前走と同じような流れを作れるかどうか。緩みのない平均ペースになれば、後方から追い込みをかける馬にとっては厳しい展開になるはずです。ディープブリランテ(こちらが主導権をとれば共同通信杯のようにスローになるかも?)との兼ね合いも含めて、今回のレースのカギを握っている1頭と言えるでしょう。

前走、毎日杯を制したヒストリカル
道悪の上、直線入口ではとても届きそうもない位置から豪快な差し切り勝ち。2走前のきさらぎ賞では、勝ち馬・ワールドエースを上回る32秒8の上がり。東京コースの末脚勝負という前提で考えれば、侮れない存在と言えるでしょう。
毎日杯の後、皐月賞をパスしてダービーに備えたローテーションも好材料。結果的に“道悪・ハイペース”のダメージを回避できたわけですから、その意味でも正解だったと思います。
もっとも、クリアしなければならない課題もあります。
初距離・初コース・初輸送。特に、距離に関しては、2000mよりも1800mでのパフォーマンスが際立っていることもあり、血統的には問題なしという意見が多いとはいえ、2400mでこれまでと同じ脚を使えるかという懸念も生まれます。
ワールドエースと同じく、この馬向きの展開になるかどうかも大きなポイント。好走には「確実に末脚を使えれば」という条件が付くように思えます。

今回、評価が難しいのは、前走NHKマイルC組。
ここ10年で3頭の勝ち馬(タニノギムレット、キングカメハメハ、ディープスカイ)を輩出しているステップですが、カレンブラックヒルに楽逃げを許した今年のレースレベル(時計面も含めて)を考えると、強調材料に乏しい印象も受けます。
2着のアルフレードは、2歳王者の実績は認めるものの、NHKマイルCではゴール前で余力がなくなっていた感もあり、距離延長がプラスとは思えない部分も。まして今回は大外枠。外々を回る距離ロスが加われば、さらに厳しいレースになるかもしれません。
3着のクラレントについては、差し馬に不向きな展開の中で伸びてきた点は評価できますが、この1走だけで復調と判断できるかどうか。加えて、新馬戦で1400mを使って2走目でデイリー杯勝ちという使われ方は、“目標・ダービー”のイメージにはそぐわないようにも思えます(陣営は「胸を張ってダービーに臨める」とコメントしていますが)。
6着のジャスタウェイは、NZT回避で状態が万全でなかったことを考えれば、今回は上積みが期待できそうです。ただし、東スポ杯、きさらぎ賞を使っていながらNHKマイルCを目標にしたのは、陣営が適距離をマイルと判断したからかもしれません。
NHKマイルC組にはまったくチャンスがないとまでは言いませんが、2000m(あるいはそれ以上)でも強力な決め手を使えるメンバーたちと比較した場合、それを上回るものがあるかどうか。少なからず評価が厳しくなるように思います。

最後に展開面。
オークスのように速いペースになるか、スローの瞬発力勝負になるか。先行馬が後ろを封じ込めるレースになるか、一気の外差しが決まる競馬になるか。見極めは難しいですが、ある程度の検討は必要でしょう。
Cコースへの変更となった今回、本番までの芝のレースから傾向を確認することも重要。高速か、時計のかかる馬場か。それによって、どの馬が能力を発揮できるかの判断にもつながると思います。



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■コメント

■Re: ダービー・展望 [ちょび]

こんにちは。
日曜日なのに仕事関連のセミナーです。
しかし会場がwins後楽園の目の前でしたw
ダービーは考える暇がないので
諦めようとしていたのにお告げでしょうか。
あまり持ち歩かないIpadも何故かもってますしw

ブログも参考にさせていただき、
電車内で決めたのはフェノーメノとヒストリカル。
安東さんがずっとブログで指摘されてきた、
今年のクラシック戦線はやはり馬場がポイントかと。

単純な理由ですが、フェノーメノの青葉賞は
一番今日の馬場に直結する気がします。
青葉賞の日と同じ、今日もいい天気です。
毎年青葉賞はダービーは勝ち馬が出ませんが
今年のような特殊な条件ならお初もあるかも。

対向にヒストリカル。
きさらぎ賞関連でダメージがないならこれ。

馬券はシンプルにこの2頭の馬連と
コスモオオゾラを加えた3連単。
コスモオオゾラは大知騎手への単なる応援ですw

■本日は実験なし [うに]

こんにちは。
ダービーは変な勘が働かないので、こういう時は普通に予想します。

シンプルに実績重視で、皐月賞組から。

ゴールドシップはもちろん、内田騎手の手綱捌きを信じて、この馬が大本命です。ペースに合わせて脚を使えて、きっちり勝っている。

それに比べると、ワールドエースは、やや不安。前走のパフォーマンスが、私には返って疑問に映りました。アクシデントがあったから展開がハマったのでは…
でも、末脚は驚異なので買います。(弱っ)

皐月賞上位の中でも、ハイペースを先行して粘った3・4着馬の方が、まだ見どころありそう。
ディープブリランテは、勝ちきれないのがネックですが、なんだかんだ言って来てるんですよね。切れないなぁ…

コスモオオゾラは、前走外枠だった事を考えれば、もうちょっと評価してあげてもいいのに。
時計が不安でも、本当は速いかもしれないし!

こういう、ちょっと弱い馬に弱くて…
私情を挟んでしまいました(笑)。

あと、やっぱり前走が大外だったグランデッツァ。
皐月賞はあまりにも可哀想でした。みんな内を避けて外に来て、更に外を回されて。下してきた相手からも見劣ることはないはず!

結局、皐月賞で掲示板に載った馬が占めてしまいましたが、3頭だけ買うなら、ゴールドシップ・コスモオオゾラ・グランデッツァです。

■終わってみれば納得ですが [うに]

こんばんは。
ダービーが終わった今でも、上位3頭のどれも、本命にするのは難しかったと思います。
それぞれ危うい感じがしましたから。


うーん… 3歳戦なら、先入観に囚われにくいと思っていたんですが。
思いっきり、囚われてしまっていました(汗)。
なので、“ビギ故意”は発動せず。


こんなあり様だというのに、年末まで連載をしろとおっしゃいますか?(笑)
しかも、本って!
冗談キツイですなあ(笑)。


今日は、岩田騎手に泣かされてしまいました(涙)。
予想も外して号泣です。

■ちょびさんへ [安東 裕章]

こんばんは。
コメント、ありがとうございました!

フェノーメノについての見立ては完璧でしたね!
「青葉賞が一番今日の馬場に直結する」という予想は、その通りだったと思います。
言い換えれば、東京芝2400mの経験と高いコース適性が生かされる条件だったということ。
私は皐月賞(GⅠの厳しさ)を経験していないマイナス面にこだわり過ぎて、評価を下げてしまったのですが、「言われてみれば、たしかにそうだなあ」と納得しました。

大知騎手は最終の目黒記念でいい騎乗を見せてくれましたね。
ダービーも馬場を考えれば大健闘と言えると思います。
これからも応援していきたいですね!

■うにさんへ [安東 裕章]

こんばんは。
コメント、ありがとうございました!

ゴールドシップは私も本命視していたのですが、位置取りが悪かったですね。
フェノーメノよりも前の好位につけると思っていたのですが・・・。
ちなみに馬券は6・10・14の3頭ボックス!(笑)
ははは、残念でした。

岩田騎手の男泣き!
たてがみに顔を埋めるシーンが印象的でした。
やっぱり、ダービーってドラマになりますね。

“ビギ故意”は楽しみにしているんですよ。
がんばってくださいね。

■ [うに]

こんばんは。
安東さんの馬券、惜しいですね~!

しかも究極!

わたしは、とにかく何か当てたくて、馬単やら3連単に3連複(保険で)を買って、丸坊主ですよぉ(泣)。

ダービーだから、大奮発してしまいました。


来年は、ドラマ予想も視野に入れてみます。
騎手にとって、ダービーだけは特別なんですね。あんなに泣くとは思いもよらず(笑)。


連載、楽しみにして下さっているんですね。
古馬G1で実験成功するまで頑張ってみようかな~と思ったら、今季あと2つしかないっ! ヤバイ!

しかし成功するには、荒れる事が前提じゃないですか!
この企画、そもそも無理があったかも。
今頃になって気づきました(汗)。


ヘタしたら、秋まで延長かも…

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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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