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■桜花賞・予習

2009年のクラシック第1弾となるGⅠ・桜花賞。
前日売りの段階で断然の1番人気に支持されているのは2歳女王のブエナビスタ(単勝1.2倍)。先行有利の馬場でスローペースとなった前走のGⅢ・チューリップ賞でも、最後は驚異の末脚を発揮して完勝、その強さを如何なくアピールした。
松田博調教師と安藤勝騎手が唯一心配していた枠順(できれば最内枠は避けたいという程度のものだが)も5枠9番に落ち着き、調教の動きからも順調な仕上がり具合がうかがえる。現段階で死角らしきものが見当たらない以上、新聞紙上に“1強”“頭鉄板”といった見出しが並ぶのは当然のこと。馬券的にも“ブエナビスタの相手探し”という考え方が妥当だろう。

ブエナビスタを中心にレースを考えた場合、その相手には3種類のタイプが想定できる。
ひとつめのタイプは、前々で粘り込む逃げ・先行馬。強力な差し馬が本命視されるレースでは、それとは反対の脚質の馬に注目するのが予想をする上での定石。ここでは3頭の候補を挙げておきたい。
チューリップ賞でブエナ相手に大健闘の逃げ(2着)を見せたサクラミモザ、中山のGⅢ・フラワーCで逃げ切り勝ちをおさめ、今回「大逃げ宣言」をしているヴィーヴァヴォドカ、前走のGⅡ・フィリーズレビューでは控える競馬を試して失敗し、今回再び先行策に打って出るショウナンカッサイ。いずれも先行力を活かせる内枠に入ることができた。
このタイプが好走するためには、直線でブエナをはじめとする後続にどれだけの差をつけているかがポイントになる。ただし、主導権を争うようなハイペースになってしまうと差し馬有利の展開になり、場合によっては“逃げ・先行馬総崩れ”の危険性もはらんでいる。

ふたつめのタイプは、好位からの抜け出しを図る馬。ブエナより前にポジションを取り、先に仕掛けて“出し抜け”を狙うタイプである(一昨年の桜花賞でダイワスカーレットがウオッカを封じた戦法もこれにあたる)。
その筆頭として挙げられるのがダノンベルベール。前走のGⅢ・クイーンC(2着)では、それまでの“後方→マクリ”の競馬から“好位→差し”へ脚質転換を見せた。陣営のコメントによれば、これは桜花賞本番(=対ブエナビスタ)を意識しての騎乗だという。今回は最内枠に入ったが、逃げ・先行馬の後ろに位置するためには絶好の枠という見方もできる。
フィリーズレビューを勝ったワンカラットも候補の1頭。1600mに距離が伸びた今回、前走と同じようなキレのあるレースができるかどうかという懸念もあるが、『フィリーズレビュー・復習』の中でも述べたように、トライアルで別馬の走りを見せてくれた“成長力”に期待したい。
それ以外では、ジェルミナルもこのタイプに入る。ただし、レース序盤で好位置を取るには、今回の7枠15番は少なからず不利な枠順。スタート後の位置取り次第では、後方からの瞬発力勝負に賭けるレースになるかもしれない。福永騎手がどういう乗り方をするかがカギになりそうだ。

最後は、ブエナビスタと“併せ馬”の形で外から差し込んでくるタイプ。
土曜日に行われたレースを見る限り、阪神の芝コースは外が伸びて差しが決まりやすい馬場になっている。大阪-ハンブルグCを勝ったゼンノグッドウッド、2着のニホンピロレガーロ、そして、GⅡ・阪神牝馬Sを勝ったジョリーダンス。いずれも大外から差し脚を伸ばした競馬だった。
ブエナビスタも外から一気に差す競馬をすることが予想できる。となれば、ブエナをマークしながらレースを運び、直線で外目の伸びる馬場を通れる馬には注意が必要だろう。“馬場状態”に重点を置いた考え方にこだわれば、「内で粘る逃げ・先行型」や「馬群を抜け出す好位差しのタイプ」よりも展開的に有利なことは間違いない。
ここではまずレッドディザイアの名前が挙がる。前走のOP・エルフィンSでは、届かないと思われた位置から馬の間をこじ開けるように抜けて1着。今回の大外枠は不利のようにも思えるが、ブエナをマークする競馬をするならば、むしろ好都合のはずだ。ブエナとの直接対決をしていない分だけファンの期待度も高いようだが(重賞出走経験のない馬でありながら2番人気)、直線の追い比べに持ち込むレースができれば“あわや!”の場面もあるかもしれない。ただし、過信は禁物。レースキャリアの少ない馬だけに、大外枠から発走によってロスが生まれたり、あるいは、前に馬を置けないために掛かる心配もある。
外差しのタイプにはレッドディザイア以外にも、決め打ちの名手・横山典騎手のアンプレショニスト、追えるジョッキー・小牧騎手のルージュバンブー、無欲の穴男・大庭騎手のカツヨトワイニングなど、人馬共に“大駆けの魅力”のある馬が揃っている。重馬場のアネモネSで外差しを決めた1枠2番のツーデイズノーチスも、直線でうまく外に持ち出すことができれば、ブエナとの叩き合いの形に持ち込むことができるかもしれない。


いずれにしても、最大の注目はブエナビスタが“どういう勝ち方をするか”という点になるだろう。気の早い専門紙は「ここを勝って次はダービー」といった記事も載せている。
昨年のような混戦のクラシックも面白いが、やはりその世代を担う強い馬がいるクラシックの方がファンのボルテージは上がるはずだ。ディープインパクトの最大の功績は競馬人気を沸騰させたことだと言われている。ブエナビスタへの期待はひとつ。今後の競馬界の中心になることを予感させるような“強い勝ち方”を見せてほしい。



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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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