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■フローラS・予習

3着までにオークスへの優先出走権が与えられるトライアル・フローラS。“ブエナビスタ1強”と言われている今年の3歳牝馬戦線だが、府中の芝・2400mでブエナビスタに挑戦状を叩きつける馬が現れるかどうか、興味深い一戦だ。

GⅢ・クイーンCを勝った後、桜花賞へは向かわず目標をオークス1本に絞ったディアジーナ。フラワーC→フローラSというローテーションは陣営が当初発表した通り。1600m勝ちから、1800、2000と徐々に距離を延ばして本番の2400mを走らせる使い方には、「オークスで勝つ」という強い意志も感じとれる。
メンバー中唯一の重賞勝ち馬であり、常に堅実な走りを見せて安定した成績を残しているディアジーナだが、馬券的に絶対の信頼が置けるかというと、そこまでは言い切れない。
例えば、逃げ馬を捕まえられなかった前走・フラワーCの走りは、内田博騎手が折り合いに専念したとはいえ“詰めの甘さ”が印象に残った。また、関東圏でのレースだけを使っていることで、関西の有力馬(桜花賞好走馬)との対戦がないため、“強さ”を裏付ける材料に乏しい(実際、ディアジーナと好勝負をしていた関東馬のダノンベルベールは桜花賞で結果を出せなかった)。
勝負気配に関しても疑える部分がある。目標はあくまで次走のオークス。出走賞金は足りているだけに、ここで目イチの仕上げをしてくるとは限らないだろう。実際、前走を使った後は、1週前まで初時計を出していない。
仮に、このレースをオークスの試走と考え、前走同様に折り合い重視の競馬をするようであれば、優先権獲得を第一目標とする馬たちの後塵を拝す結果となるかもしれない。

関西馬のワイドサファイアは2走前のOP・エルフィンSで、桜花賞2着のレッドディザイアに着差なしの2着。前走のGⅢ・毎日杯でも牡馬に混ざって0.3秒差の7着。潜在能力の高さを示した。逃げ.差し自在の脚質が使えるため、どんなレースにも対応できる強味がある。
不安材料をあげるとすれば、「2000mの距離経験がないこと」「デビューから馬体重が減り続けていること」「初の関東への輸送」の3点。このうち距離に関しては、母父.ノーザンテーストという血統からこなせるという見方もできるが、残る2点は状態面に直接影響するものだけに、当日の馬体重やパドックの気配にも注意が必要だろう。

ハシッテホシーノはデビュー当時から陣営がオークスを目標と明言していた。休養を挟みながら東京開催を選んで出走し、年明けの500万条件では不良馬場の芝・2400mというタフなレースで1着。牡馬相手に価値のある連勝を飾った。当然ながらここは目標のレース。オークスへ向かうためには何としても権利を取りたいところだ。
この馬の一番の不安点は、ワイドサファイアと同様に馬体重が減り続けていること。しかも、休養しながらの馬体減だけに成長力そのものに疑問符が付く。持ち前の勝負強さでそれなりの結果は残せるかもしれないが、やはり当日の状態には注意すべきである。

賞金不足で桜花賞を断念したミクロコスモス。目標をオークスに切り替えての仕切り直しとなる。
課題となるのはやはり脚質。本ブログのフィリーズレヴューの項でも述べたが、外差し一辺倒の走りでは好走パターンが限られてしまう。今回は開幕週で、しかも土曜の雨が残れば先行有利の馬場になることは免れない。だからといって、前目のポジションでレースをすれば、クイーンCの時のようにキレる末脚が不発に終わる危険性もある。マイルまでの距離経験しかないことも減点材料。武豊騎手がどのような騎乗をするかがポイントになるだろう。

2走前のGⅢ・フェアリーSでジェルミナル(桜花賞3着)の0.2秒差の2着と健闘したアイアムネオ。前走のOP・アネモネSでは3番人気に支持されながら10着に沈んだ。もっとも、敗因は“休み明けで10キロの馬体減”と“道悪”にあることははっきりしている。立て直しがうまく行われていれば、馬券圏内の候補の1頭として浮上してくるはずだ。ただし、この馬に関しても距離の経験不足が気になるところ。ミクロコスモスの武豊騎手同様、鞍上(大井・戸崎圭騎手)の乗り方に注目だ。

フローラSの過去の傾向を見ると、前走で1800~2000mを経験している馬の好走率が高い。となれば、中山・芝・2000mのミモザ賞で連対したラークキャロルピースエンブレムも侮れない存在と言えるだろう。
1着のラークキャロルは4コーナー10番手からの直線一気(上がりは34秒9)。広い東京コースに変わればさらに末脚がキレる可能性を秘めている。2000mの距離に〈2.1.0.1〉の実績があるのもプラス材料だ。ただし、先にも述べたように今回は先行有利の馬場。瞬発力が決め手となる展開になるかどうかは微妙である。また、この馬もデビュー以来馬体重が減り続けている。ステイゴールド産駒特有の小柄な体(前走の馬体重は400キロ)と言ってしまえばそれまでかもしれないが、不安要素であることには変わりはない。
馬場状態を脚質を考え合わせた場合、むしろ先行型のピースエンブレムの方が狙いやすいかもしれない。2000mの実績は〈0.1.1.0〉。昨年のフラワーC1着・オークス4着・秋華賞1着のブラックエンブレムの全妹という血統もここでは魅力的だ。

新聞各紙を見る限りでは、穴馬候補としてマイティスルー、リュシオル、テーオーティアラの名前が目立っている。しかし、いずれも距離経験という視点からは強調しづらい部分がある(テーオーティアラに関してはデビュー戦で1800mを使っているが・・・)。ならば、あくまで距離というものにこだわって、たとえ人気薄でも2000mの経験のある馬を狙ってみる手もあるだろう。
例えば、2000mで〈1.1.0.1〉の実績を持つピースオブラック。前走のミモザ賞では出遅れ→後方ままで11着に敗れたが(蹄鉄が合わなかったというコメントもある)、3走前の寒竹賞(中山・芝・2000m)では、皐月賞で5着に入ったベストメンバーに0.3秒差の2着。タイムは2分1秒0でミモザ賞のラークキャロルの勝ち時計と同じである。もっとも、この馬にもデビューから馬体重が減り続けているという不安要素があるが・・・。
デビュー3戦目で重賞格上挑戦となるリコリス。前走はハシッテホシーノが勝った芝・2400m戦で5着。0.6秒差をつけられただけに逆転は難しいようにも見えるが、今回の3ヶ月休養の間に成長力によって差を詰めたかもしれない。仮にハシッテホシーノに逆転できなくても複勝圏内に飛び込んでくる可能性もある。
もう1頭あげるならば、前走・OP忘れな草賞(阪神・芝・2000m)6着のマイファーストラヴ。戦績的には強く推せる馬ではないが、距離経験がありながら人気にならない関西馬は、6年前のシンコールビー(14番人気1着)や3年前のヤマトマリオン(10番人気1着)のように大駆けすることがある。一応の注意は払っておきたい。

展開面に関しては、レースの時間帯までの馬場の回復状態によって変わってくるだろう(天気予報は晴れとなっているが・・・)。基本的には先行有利という見方ができるが、馬場を意識して多くの馬が前々で競り合うような形になれば、決め手のある差し馬に有利な流れになるかもしれない。
また、脚質の定まらない3歳牝馬による一戦だけに、これまでとは違った走りに転じる可能性もある。例えば、リュシオルやアイアムネオあたりが内枠を利して逃げるケースなども考えられる。したがって、単純に“先行=有利、差し=不利”という競馬にはならないだろう。
いずれにしても、3着までに入る馬には、ブエナビスタとの戦いを期待できるような“強さ”を感じさせる走りを見せてほしい。新たなオークス馬候補の登場を期待するばかりである。



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安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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