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■NHKマイルカップ・予習

3歳春のマイル王を決めるGⅠ・NHKマイルカップ。以前はクラシックを使えない外国産馬中心のレースだったが、近年は大きく様相が変わってきた。前走の使われ方にしても、ニュージーランドT、皐月賞、毎日杯、桜花賞などバリエーションに富み、2004年の勝ち馬・キングカメハメハ、2008年の勝ち馬・ディープスカイのように、NHKマイルCからダービーへ向かう使い方も主流になりつつある。今年の勝ち馬となるのはどの路線を使ってきた馬か、そして、今後どの路線へ進むのか。興味深い一戦だ。

ブレイクランアウトは2月のGⅢ・共同通信杯を勝った後、このレースを目標に調整されてきた。昨年秋の東スポ2歳S(2着)当時から“クラシック級の器”と評価されていた馬。皐月賞をパスした以上、次走のダービーにつなげるためにも、ここできっちりと結果を残したいところだ。33秒台のキレる脚を使えるタイプだが、前走の共同通信杯で内から伸びてきたように、外差しにこだわるタイプではない。
不安点をあげるならば、8枠16番という枠順。馬群の外々を回らされると、直線では外差しのコースに限定されてしまう危険性がある(土曜日のレースを見る限りでは内の方が若干伸びがいいようだ)。自在性のある脚質をどのように活かすか。武豊騎手の乗り方に注目したい。あとは、各専門紙の指摘にもあるように、3ヶ月ぶりの休み明けがどう影響するかだろう。

スローペースのGⅢ・毎日杯を33秒6の上がりで差し切ったアイアンルック。1分48秒0の時計はディープスカイが勝った前年よりも2秒遅いために、レースレベルが疑問視されているが、0.2秒差3着のアプレザンレーヴが青葉賞を快勝、2着のゴールデンチケットもダート戦ながら兵庫チャンピオンカップを制しており、メンバー的には質の高いものだった。
問題は脚質。2走前のアーリントンCは一旦内に入りながら外に出しての追い上げ(4着)、前走も大外からの差し切りと、器用さに欠ける面がある。府中の長い直線だからこそ差し脚が活きると思われがちだが、エンジンのかかりが遅いタイプだけに、道中内に包まれて外に持ち出すのが遅れると“追い込んで届かず”というケースもあるかもしれない。

トライアルのGⅡ・ニュージーランドTを勝ったサンカルロ。2走前のスプリングSでは皐月賞馬・アンライバルドに0.2秒差(4着)の好勝負を演じている。近2走は中山でいい走りを見せているが、〈2.0.1.0〉というコース実績が示すように、元々は左回りの東京を得意としている馬。コース替わりは好材料と言えるだろう。「馬の後ろで我慢させたいので内枠が欲しい」という陣営の希望通りの枠順(2枠4番)も引き当てた。
この馬の不安材料はテンション。「馬の後ろで我慢させたい」というコメントは、裏を返せば掛かり癖があるということ。サンカルロより内枠に入った3頭はいずれも逃げ・先行馬のため、後ろにつけやすいとも言えるが、一方で、つられるように先に行きたがる面を出すかもしれない。実際、調教も「テンションを上げないための単走追い」(陣営談)。好位のポジションで折り合って、直線で逃げ・先行馬をうまくさばくことが、結果につながる条件になるだろう。

スプリングS、皐月賞を使って、このレースが休み明け3戦目となるフィフスペトル。GⅠ・朝日杯FSでの2着を含め実績に関してはメンバー1と言える。元来“マイル向き”と評価されていた馬だけに、近走よりも条件が好転したことは明らか。鞍上の安藤勝騎手も二度目の騎乗。新聞紙上のコメントから察するに、この馬の持ち味を発揮できる手応えを掴んでいるようだ。
ただし、フィフスペトルの場合、どちらかと言えば一瞬のキレで勝負するタイプ。府中の1600mがベストとは思えない部分もある。しかも、今回は大外の18番。追走に脚を使わされるような展開になると、最後のキレ味が鈍るかもしれない。

レッドスパーダは皐月賞出走権(スプリングS2着)を手に入れながら回避を表明。NHKマイルCを目標とした。スプリングSで見せたスピードの持続力は、先行押し切り型のマイラーの資質を感じさせるものだったが、熱発によって当初予定していたニュージーランドTを使えなかったのは大きな誤算。加えて今回は内枠の逃げ・先行馬がレースを引っ張る形になることが予想され、この馬が自分のペースで走れるかという点にも不安がある。他の有力馬が差し・追込脚質だけに、早め先頭から後続を引き離す競馬ができれば間違いなく好勝負になるとは思うのだが・・・。

桜花賞4着からこのレースに駒を進めてきた牝馬のワンカラット。1400mの実績が〈1.1.0.0〉であるのに対して、マイルでは〈0.0.0.3〉と結果が出ていないため、スピード+スタミナを要求される府中の1600mがこの馬の走りに向いているかといえば疑問である。ただし、ここ数年の間に、2005年のラインクラフトと2007年のピンクカメオの2頭の勝ち馬を出している“桜花賞→NHKマイルCのローテーション”は要注意。しかも、オークス出走の権利を持ちながらの参戦だ。マイルに実績がないと言っても、持ち時計はサンカルロと並んでメンバー中トップ。一概に軽視はできないだろう。

ミッキーパンプキンは重賞戦線でも常に掲示板に載る堅実派。ハイペースのアーリントンCでは後ろからの競馬、スローの毎日杯では前での競馬と、レースの流れに合わせた自在な脚を使える点も魅力だ。もちろん、これは鞍上の岩田騎手の技術に因る部分が大きい。1枠2番に入った今回、岩田騎手は「先行馬の後ろでタメを作る」とコメント。掛かりやすい気性が欠点と言われているが、スムーズに流れに乗れれば、最後に内からスルスルと伸びてくる場面も想像できる。

未知の魅力、あるいは成長力という点では、ニュージーランドT2着のティアップゴールドと2連勝中のラインブラッドの2頭が面白そうだ。共に単勝20倍台と評価は低いが、「遊びながら走ってる」(ティアップゴールド・池添騎手)、「返し馬の感じが今ひとつ」(ラインブラッド・福永騎手)というような前走の状態でもしっかり結果を出している。脚質が定まっていないというのは、プラスに考えれば、展開に左右される心配がないということ。有力馬がレースの流れに左右されるようであれば、複勝圏内に飛び込んでくるかもしれない。

最後に穴候補を2頭。
1頭目はジョーカプチーノ。初の1600m戦だった前走・ニュージーランドTでも、番手追走から3着に粘り込んだ。中山と東京ではマイル戦に求められる力が違うが、逃げ宣言をしているゲットフルマークスを行かせて、前走と同じような競馬ができれば残り目があるかもしれない。
もう1頭はスガノメダリスト。前走・ニュージーランドTは中山の外枠15番に入ったために、結果的に後ろからの競馬。持ち味の先行力を活かすことができなかった。2走前には東京の1400m戦でサンカルロに0.2秒差の2着。前走の負けで評価を落としているようだが、はっきりと敗因(=枠順)がわかっているだけに、今回巻き返しがあっても驚けないだろう。



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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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