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■ヴィクトリアマイル・予習

年で4回目を迎える4歳以上の牝馬GⅠ・ヴィクトリアマイル。
断然の1番人気(前売り単勝1.8倍)に支持されているのは、昨年の年度代表馬・ウオッカ。ライバルのダイワスカーレットが引退した今、競馬ファンの同馬への期待の大きさがそのまま数字に表われているようだ。東京芝コースは7戦して3勝2着2回。勝ち鞍はすべて牡馬混合のGⅠ。マイル戦は7戦してすべて連対。レースの中心はこの馬と考えて間違いないだろう。
ただし、ウオッカの実績と強さは認めるとしても、絶対の信頼を置けるかというと、そうとも限らない。新聞各紙でも取り上げられているように、海外遠征を使ったローテーションの問題。特に、ドバイの2戦目(前走)の、直線で伸びを欠いて次々と後続に追い抜かれた“ウオッカらしくない”負け方が気になる。中間の調整に関しては「昨年よりもはるかに順調」と言われているが、体調面のみならずメンタル的なダメージに関しての不安は拭えない。
オーナーサイドが「春の最大目標はドバイ」と公言した以上、前走では気温30度を越す中で究極まで仕上げられたはずだ。5歳という年齢を加味すれば、上がり目も疑問。万全の状態であれば、ウオッカの圧勝に終わるとは思うが、他馬が先着する可能性がゼロとまでは言い切れない。

カワカミプリンセスは牡馬混合の重賞戦線を使われながら調子を上げてきた。前走の大阪杯ではメンバー最速の上がり33秒8を記録。まさに脚を測ったような走りで、横山典騎手による脚質転換(先行→差し)が実を結んだ形である。当然ここは目標のレース。ジリ脚だったカワカミに末脚のキレを身につけさせたのは、“対ウオッカ戦略”と見ることもできる。横山典騎手の乗り方に注目したい。
もっとも、この馬は骨折からの復帰後はいまだ未勝利。毎回「休養前の状態に近づいた」と言われながら勝ち切れないでいる。目に見えないダメージが残っているとすれば、好勝負はできても“あと一歩”を越えるのは難しいかもしれない。
さらに、距離の問題もある。マイルを走るのは実に2年ぶり、過去に1回経験しているだけだ。その時(2007年のVマイル)は休み明けではあったが、1番人気で10着に敗れている。レースの流れに乗れるかどうかがポイントになるだろう。

過去3年、このレースで馬券に絡んだ9頭をのうちの4頭が前走でGⅡ・阪神牝馬Sを使っていた。
今年、その阪神牝馬Sを制したのがジョリーダンス。すでに8歳になるが、走りを見る限り衰えは感じられない。右回りの1400mがベストとは思うが、東京コースの実績は〈2.1.1.5〉と決して悪いものではなく、芝1600mの持ち時計1分32秒7も東京で出したものである。
とは言うものの、前走の阪神牝馬Sは、本来ならばこの馬の引退レースだった。当然、仕上げのピークはそこに合わせていたはず。今回の出走に至るまでの経緯は定かではないが、初めからこのレースを狙ったローテーションが組まれていなかったことについては、少々割り引きが必要だ。

阪神牝馬Sで2着に入ったザレマ。牝馬限定の重賞戦線では常に上位にくる安定株である。以前は逃げか番手の競馬しか出来なかったが、ここ3走続けて安藤勝騎手が騎乗したことで、控えるレースもできるようになった。520キロ台の大型馬だけに、馬群がバラけやすい広いコースの方が有利という見方もある。他馬を千切って勝つような圧倒的な強さはないが、連下には押さえておいた方がいいかもしれない。

“打倒・ウオッカ”“世代交代”という視点に立てば、成長過程にある4歳馬が浮上してくる。実際、このレースで馬券に絡んだ9頭のうち、3分の2にあたる6頭が4歳馬だった。
前売りの段階でカワカミプリンセスと並んで2番人気の支持を受けているのがリトルアマポーラ。昨年のGⅠ・エリザベス女王杯の勝ち馬である。休み明けの前走は牡馬混合のGⅡ・マイラーズC。結果は7着だったが、好位から上がり33秒6の脚を使って着差は0.4秒。カワカミプリンセス同様、今回のレースへの試走としては上々の内容だった。以前は差し一辺倒の走りだったが、ここにきて脚質に自在性が出たこともプラス材料。単勝人気の数字の通り、4歳馬の中では“打倒ウオッカ”の一番手と考えても差し支えないだろう。
ただし、戦績を見るとかなりのムラが目立つ。この馬の全成績は〈4.0.0.5〉。勝つか着外という極端な結果は、精神的に未熟な部分が残っているという見方もできる。好走する条件には「気分良く走れば」という但し書きが付くかもしれない。

昨年の桜花賞馬・レジネッタも実績では4歳のトップクラスである。前走、休み明けで出走した阪神牝馬Sは57キロを背負って5着。今回、斤量が2キロ減となるのは有利な材料である。
不安点は、昨年夏を境にして走りに勢いがなくなったこと。早熟という結論を出すのは早いが、叩き2走目で条件が好転する今回、どのような走りを見せてくれるか。3歳春の活力を取り戻していれば、ここでも好勝負が期待できるだろう。

人気のないところでは、チェレブリタムードインディゴが面白そうだ。
チェレブリタはハンデの恩恵があったとはいえ、重賞の愛知杯と京都牝馬Sで連続連対。前走は出負けしたため後方侭で終わったが、近走での成長力という点では侮れない存在だ。
ムードインディゴは昨年秋の3歳牝馬戦線における波乱の立役者。マイルは距離的に短いかもしれないが、府中の長い直線はこの馬向きだろう。叩き2戦目の今回、鞍上の内田博騎手の乗り方次第で馬券圏内に飛び込んでくる可能性も見えてくる。

当日の馬場状態も予想の上では重要な材料だ。予報では午後まで雨が残るとのこと。
仮に馬場が悪化したとすれば、不良馬場で行われたGⅢ・福島牝馬Sの1~3着馬が有利なようにも思えるが、どちらかと言えば激走の反動の方が心配だ。実際、4着に入ったピンクカメオは骨折が判明してこのレースを回避している。中2週のローテーションで体調が戻っているかどうか。不良馬場の阪神大賞典に出走した馬が春天で掲示板に1頭も載れなかったことは記憶に新しい。
重馬場になった場合に注目したいのは最内枠のショウナンラノビア。オープン初戦がGⅠというのは、常識的には厳しいが、この馬が1600万を勝ち上がった時の時計は3回中山開催におけるマイル戦のベストタイム。しかも、内が荒れた馬場での先行押し切りである。枠順を利して前々での競馬ができれば、粘り込みも期待できるだろう。
もう1頭上げるならばヤマニンエマイユ。近走の戦績から強調できる材料は見当たらないが、重馬場では2戦2勝の実績。さらに、芝のレースの全5勝はすべて左回りコースでうち2勝は東京という“くせ者”でもある。大外枠からスムーズにレースを運び、他馬が脚元を気にして伸びを欠いた場合には、外から突っ込んでくるかもしれない。


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プロフィール

安東裕章

Author:安東裕章
東京都出身。2007年11月に書籍『競馬のツボ』、2008年7月に『競馬のツボ2』、2009年7月に『競馬のツボ3』を発表(いずれも総和社刊)。

このたび、拙著『競馬のツボ』を刊行していただいた出版社・総和社様の勧めもあって、ブログを始めることにしました。
競馬における一番の楽しみは、レースについて考えること。つまり予想です。
このブログを書くことで、自分でも週末のレースに向けてイメージを膨らませる訓練になるかと思います。
競馬について考えることが好きな皆様。レース予想に疲れて気分転換をしたい時など、よろしければフラッと遊びに来てください。

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